2020年07月26日

思うことから、すべては始まる

本日は 植木宣 氏の
思うことから、すべては始まる
です。


本書はサンマーク出版の社長による一冊です。

著者の植木氏は編集者としてキャリアを積み、
『脳内革命』春山茂雄 著 410万部
をはじめとして、
『母原病』久徳重盛 著
『これから10年 生き方の発見』船井幸雄 著
などを企画編集されています。

サンマーク出版として社長に就任されてからも、
ミリオンセラーを続出させられており、
『小さなことにくよくよするな』
リチャード・カールソン著 173万部
『生き方』稲盛和夫 著 133万部
『病気にならない生き方』新谷弘美 著 140万部
『人生がときめく片づけの魔法』近藤麻理恵 著 159万部
など、実に25年で8冊ものミリオンを
世に出されています。

本書はそんな著者がどんな考えて
本を編集し、会社を経営してきたか
を語った一冊です。

サンマーク出版は勢いのある出版社で、
そのパワーの源があますことなく
詰め込まれています。

その信念ももちろんですが、
著者自身が素晴らしい「著者」に
触れることにより、自分の考えを
深化させてきたこともわかりました。

改めて、編集者とは
素晴らしい仕事だと感じさせてくれました。


個人的には
ヘンタイであることが極めて重要
という部分が特に印象的でした。

強いパワーを持つためには、
非合理な部分が必要になってきます。

その源が著者の「ヘンタイ」なんですね。


本に関わる仕事をされている方には、
絶対にお勧めの一冊です。
本をいうものの本質的な価値を
理解することができるでしょう。




本というのは、ある意味で編集者の想念の
物質化現象といえます。
こういう本があればいいな、
こういう著者のこういうテーマの本があればいいなと、
編集者が心に思い描くと、半年後なり1年後なりに、
ぽんと目の前に本ができている。
まさに想念が、物質になって出てくるわけです。
その想念を最大限に高めるためには、
強い思いを持っていないといけないのです。


大ぼら目標発表会は、実は社員に
とても大きな効果をもたらしていることを
私は知っています。
「限界意識」が知らず知らずのうちに、
取り除かれるからです。


編集者が100人いれば、100通りの本ができる


実はサンマーク出版は、
本を出すことが初めての著者の
大ヒットがたくさんある出版社です。


ミリオンセラーを達成した直後でしたが、
その先どういう読者層に訴求すべきかを考えて出した結論は、
本を読まない層に訴求すべきだ、
ということでした。


著者を簡単に消費しない、
というのもこだわってきたことです。
一冊でもヒット作が出ると、その著者には
執筆の注文が殺到するのが出版業界です。
著者に悪気がなかったとしても、気がつくと
似たようなものばかりを出版するような
ことにもなってしまう。
そうすると、著者自身も消費され、飽きられ、
最後は市場から捨てられてしまいかねない。
実際、そういうことが何度も起きているのです。


私自身、売れない本をたくさん作ってきたからです。
売れる本ばかりを作っているように見えるのは、
売れる本が目立つから。売れない本は目立たない。


人をつぶすのはとても簡単です。
顔を合わせるたびに、その人の欠点を指摘する。
それを繰り返し続けると、
人というのはすぐにダメになる。


こだわりは見えていないようで見えている。
逆に、手抜きはすぐにバレます。読者にもすぐにわかる。
だから、ヘンタイであることは、極めて重要なのです。


私自身、かつては威張っているような人は怖かった。
誰でも、威張っている人は怖いものです。
でも、今の私は違います。
謙虚な人、腰が低い人ほど恐ろしい。
そして、だからこそ大きな成功を
しているのだと思います。


過去はオール善


一見、いいと思えることは、本当にいいことなのか。
あるいは一見、悪いように見えることは、
本当に悪いことなのか。


口コミというのは、本に内在するエネルギーが大きすぎて、
読んだ人の中に押しとどめられずに外にあふれ、
人についつい話をしてしまう、
ということではないかと。


本がヒットするときの重要な条件のひとつに、
間違いなくこれがあると私はおもっています。
女性に支持されることです。


男性の編集者には「女性」が
半分くらい入っていたほうがいい


大ヒットする書籍に共通する5つの要素
1,驚きを生むタイトルになっている
2,心と体の癒し、健康に関わっている
3,それを読むことによって、読者自身が変われる
4,田舎でも売れる本になっている
5,女性に応援してもらえる本である


刊行から何年か経っていても、
初めて見る読者にとっては、
その日が発売日だったとして何ら違和感がない。


本を書く仕事を専門にしているブックライターに
取材をもとにして書いてもらうことで、
本人が書いた以上に、本人が思ってもみないほどに
本人らしい原稿になることも少なくない。


取材の途中で、
「それは読者が聞きたい話ではない」
と遮らなければいけないことも
出てくるかもしれません。


雨の日、風の日、訪問日和


圧倒的な「量」は「質」へと転化する


「宝くじで何億円も当たった人の大半は不幸になる」
といわれています。
もしかしたら大ベストセラーを書いて有名になった著者にも、
これが当てはまるかもしれません。
ミリオンセラー作家にも、そういう危機が忍び寄るものです。


成功もまたひとつの試練である


私は、その月の連載が面白いか面白くないかを、
1回目で見分けるコツを心得ています。
それは何かというと、漢字の多さです。


やさしさ、わかりやすさにこそ、凄みを感じます。
やはり「真理はひらがな」なのです。


この本は青のことについていっているので、
黄色のことには触れません。


あなたが負けたおかげで、
勝った人が生まれたんやから、ええやないの


社員に期待しているのは、
「非日常」をできるだけ味わってほしいということ


その組織で最も下位の立場にいる存在が、
全体のことを誰よりも把握しているものなのです。







engineer_takafumi at 22:13│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 経営

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