2020年08月25日

1口30万円から、エンジェル投資家になって億を築く!

本日は増田 裕介 氏の
1口30万円から、エンジェル投資家になって億を築く!
です。


本書では2017年に、経営する
大学受験予備校「増田塾」をZ解にバイアウト、
現在はアントレプレナーとしての事業運営、
エンジェル投資家、経営コンサルタントとして
次世代起業家のサポートを行う
著者による一冊です。


タイトルに「一口30万円から」とあります。
いや、そんなことはないだろうと思うのですが、
会社の本当に初期の段階では、
この程度の金額で投資できることも
あるそうです。

それ以外にもエンジェル投資の
実際の姿が書かれていて、
闇に包まれていたスタートアップ投資の姿を
知ることができて、好奇心が満たされました。

手が届かないと思っていたものが、
実践的に書かれているのが良いです。

本書をもとに少し調べてみて、
できるのであればエンジェル投資に
挑戦してみたいと思わせる一冊でした。


個人的には
失敗しない投資先の見分け方「7つのルール」
の内容が印象的でした。

ビジネスアイデアよりも、
資本政策やコストコントロール。
確かにそちらの方が大事かもしれません。


エンジェル投資に興味がある人はもちろん、
ベンチャーを立ち上げたい人にも
お勧めの一冊です。
本書を通して、出資者の気持ちを
知ることができるでしょう。





エンジェル投資との向き合い方は、
投資をする前は本書のルールを基にさまざまな
角度から投資すべきかを検証しますが、
投資した後は、投資の格言にもあるように
「飲んで忘れる」が基本だと思います。


年に一度のレポート(決算書)には必ず目を通し、
その会社の出資者の集まりには
できる限り顔を出しましょう。
その会社のことだけでなく、
様々なネットワークを築くことができ、
より豊かなエンジェル投資家の世界に
浸れるようになるはずです。


投資する側はもちろん、投資を受ける側も
なるべく信頼できる人から投資してもらいたい
と考えるのは当然です。


エンジェル投資をする上で、
IPOとM&Aエグジット(バイアウト)の仕組みは
絶対に知っておくべきです。


プレシードまたはシード段階のときに
お金を出資するのがエンジェル投資家です。
状況的には非常に苦しい時にお金を出してくれるので、
エンジェルと言われています。


エンジェル投資家は、起業したばかりの
最初の成長時期に出資をして
ハイリスクハイリターンを目指しますが、
ベンチャーキャピタルは、
ある程度形になった会社に出資をするため、
比較的リスクを少なくしつつ
それなりのリターンを目指します。


日本の投資信託は、海外に比べて
笑ってしまうほど手数料が高いです。
はっきりいって、投資して利益が出ても
手数料でほぼ持っていかれます。


失敗しない投資先の見分け方「7つのルール」
・ビジネスアイデアは二の次
・コストコントロールを重視する
・出資メンバーの重要性
・PRできるかどうか
・CFOと資本の重要性
・投資する業界をしぼる
・バリュエーションに着目する


エンジェル投資の場合は
ビジネスアイデアに投資するのではなく、
「人」に投資するのが重要です。


売上や利益予想はそれなりに聞いておけばよく、
投資するからにはもっと重要なポイントを
確認しなければなりません。
それが「コストコントロール」です。


コストコントロールができている会社は、
私の経験からいえば100社に1社程度しかないのですが、
その会社を見つけたら迷わず投資すべきだと
断言できます。


どんな人が出資していたら、
その会社に出資すべきなのでしょうか?
答えは簡単です。
今までに出資をして成功している方や
プロの投資家の方が出資している会社です。


まずはCFOが資本政策の内容の資金調達を
どこまでリアルに描けているのかを
きちんと確認してみましょう。
資金が調達できている限りは
会社が死ぬことはないので、ひとまずは安心です。


CVCの場合は、最終的に会社とのシナジーが
出ればそのまま自社に統合しようと
考えているところが多いです。
つまり、IPOを目指させるのではなく
自社でM&Aするのが目的です。
ですから、出資先を無理に成長させるのではなく、
今後シナジーが生まれるように
長期的に成長していくことを要求します。


自分の分野だからこそ、
そのビジネスの強みがよりわかります。
ですから、あなたの得意な分野を
いくつかエンジェル投資の候補に
入れておくことはおすすめです。


スタートアップの経営者の経歴は
誰でもチェックすると思いますが、
役員やスタッフが今まで何をしてきたのかも
バリュエーションを上げる重要な要因です。


ピッチイベントのセミナーもおすすめです。
ピッチイベントとは、短い時間で
自分たちの製品やサービスを紹介し、
自社の魅力や将来性を投資家に売り込み
資金を獲得することを目的とするイベントです。


投資期間をまずは3年とし、
バイアウトしそうな企業を中心に出資しつつ、
一発ホームランのIPO企業もいくつか
ピックアップしていくのが賢い戦略といえます。


私の投資先の企業でも、リタイヤしたある有名な
経営者も出資をしていたのですが、
時間をもて余していたのか毎日のように
会社に顔を出し経営に首を突っ込んでくるため、
嫌気がさした役員や社員が
辞めていくという事件がありました。


金融の世界では持ち家や車は資産ではなく、
負債と判断することがほとんどだからです。


日本の銀行金利は0.0001%ですが、
どのプライベートバンクでもほぼ確実に
金利3%以上は取れます。


日本では販売手数料と信託手数料が
アメリカの約5.4倍もかかります。


イノベーションの聖地であるシリコンバレーは
スタートアップのバリュエーションが
高すぎるため投資をしにくいのですが、
イスラエルのスタートアップは、
世界最高峰のテクノロジーとグローバルスケールの
ポテンシャルを保持しながら、
そのバリュエーションはそれほど高くないため、
投資しやすいといわれています。


ラストファイナンスは何かというと、
ベンチャー企業の最後のファイナンス時に
出資をすることです。


条件の良い投資案件のほとんどが
紹介でやってきます。





engineer_takafumi at 17:40│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 経済・会計・お金

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