2020年09月17日

Zoom 1歩先のツボ 77

本日は木村 博史 氏の
Zoom 1歩先のツボ 77
です。



本書の著者は、クリエイティブディレクター、
ディレクターとして、映像、テレビ番組
CM制作や企業での動画運用コンサルティング
などを手掛けています。

本書はそんな著者による
Zoom の使い方、活用方法を書いた本です。

ですから、ただのZoomの解説書ではなく、
著者の深い経験に基づいた
実践的なテクニックが満載です。

例えば、ビデオの解像度に関しては、
Zoom自体の設計まで含めた解説がありますし、
学校や塾の配信、イベントの配信方法などの
実践的なテクニックや機材などまで
紹介されています。

著者のこだわりが出ている、
よく作りこまれた本だと思います。


個人的には、
ハウリング(フィードバック)の防ぎ方
の部分が特に印象的でした。

原理から対応方法まで詳細に説明されており、
実用的なことはもちろん、
好奇心も満たしてくれました。


Zoomを仕事で使っている人には
お勧めの一冊です。
今まで知らなかったZoomの新たな可能性を
発見することができるでしょう。




Zoom社は開発に小回りの利く会社です。
さらに既存の遠隔会議システムを
すべてZoomに置き換えていこうという
高いモチベーションを持っています。
その想いに沿って、既存のシステムを置き換える
ためのしくみをきめ細かく開発して提供しています。


Zoomが電話でミーティングに参加することが
できるようになっているのも、これが理由です。
個人ユーザーには必要な理由が
わかりづらいところですが、
既存の電話会議システムを置き換えようと
思っている企業にとっては大切な機能なのです。


セキュリティ上の理由でZoom が使う
TCPポート(80, 443)などを閉じられていると、
そもそもZoomを使うことができません。


第2カメラでは、オリジナルの解像度(720pなど)
で配信することができることです。
Zoomでは動画の解像度を落として配信しているので、
第1カメラだと十分な解像度で配信できません


参加者のネット接続状況は、調べたい参加者の映像に
スポットライトビデオをオンにすることで、
名前の横に電波マークが表示されて
簡単にですが状況がわかります。


Zoomから直接配信する場合は
OBS STUDIOやStream Yardといった
エンコードソフトを介することなく
ライブ配信が簡単にできるようになっています。


リモートされる参加者は、
再起動を承認するとPCが再起動されますが、
リモートサポートで再起動したときは
再起動時にZoomミーティングに
自動的に再接続となるので、
PCやアプリが苦手な人でも
自動的に再度Zoomに戻ってくることができます。


ウェビナーのことがわかれば、
ミーティングで配信しているものも
ウェビナーに切り替えたくなります。


重要なことは、影をつくらないことです。
ライトを使うときには片側からでなく、
左右から光を当てて、影ができなくします。
影ができるとその部分の色味が変わって、
色が抜けなくなってしまいます。


ハウリング/フィードバックは
音がループすることで発生する事象です。
このループを断ち切れば
ハウリング/フィードバックは解消するので、
それぞれのシチュエーションにあわせて
最適なループ断ちを考えるのが大切です。


先生が授業中に生徒の動きや書き込みなどを
把握しやすくするために、
先生の前にはできるだけ大きなモニターを用意し、
そこにZoomを映し出すようにします。






engineer_takafumi at 17:31│Comments(0) ★理系本の書評 | ⇒ その他の工学

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