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2017年08月12日

もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか

本日は金沢 優氏の
もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか
です。
もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか

本書は著者よりご献本頂きました。
金沢様ありがとうございました。

英語教師なのに英語を話せない主人公が、
ある英会話学校の個性的な講師に囲まれて
『話せる』英語を勉強するお話です。

話自体はベタではありますが、
引き込まれて一気に読み終わってしまいました。

著者は英語講師でありながら、
脚本家もされているので、
魅力的なキャラクターとセリフの中で
日本人が英語を話せない本質が
見えてくるようになっています。

本書で繰り返し言われていることですが、
英語はイメージが大事です。

問題の大半は日本語を介して
英語を理解しようとすることにあります。
だから、直接、英語と対象を結びつける、
つまりイメージすることが大事になるのです。

ということは、学習方法もイメージする
ことが、重要なのではないでしょうか。

そうすると、小説というスタイルは
英語の学習本として、とても優れている
といえるでしょう。
理屈でなく、感覚でわかることが大事なのです。


個人的には、
日本人はよく主語を言い間違える、
男性なのに『she』、女性なのに『he』
と言ってしまう、という部分が印象的でした。
これは私だけでないのですね。


英語を話せるようになりたい人は
とりあえず、読んでみるとよいでしょう。
楽しみながら、英語の『勘所』を
感じることができるでしょう。

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engineer_takafumi at 10:34|PermalinkComments(0)

2017年07月27日

コンビニ人間

本日は村田 沙耶香氏の
コンビニ人間
です。
コンビニ人間

本書は村田 沙耶香さんが
芥川賞を受賞した作品です。

ふとしたところで、一部分を読むことがあり、
それが面白かったので、買って読むことにしました。


世間と全く異なる価値観を持つ主人公が、
コンビニ店員として生きる日常を描いた一冊です。

就職も結婚もせず、
36歳までコンビニでバイトを続ける主人公に
普通を押し付ける社会をこっけいに描きます。

ギャク漫画を読んでいるような面白さと、
強烈な皮肉への爽快感を味わいました。

周りがいくら騒いでも、
主人公だけは何も影響を受けず淡々としているのです。


世の中には、主人公のような人間もいるかもしれませんが、
それならそもそも、周りに合わせようとも考えません。

そのあたりが、リアルな日常を描く中で、違和感となり、
小説に強烈なインパクトを与えています。


個人的には、
白羽さんのダメっぷりが印象的でした。
全く救いがなく、いままで小説で
これだけダメな人間を見たことがありません。
そのダメさを描ける著者の描写力に驚かされます。


『常識』が嫌いな人にオススメの一冊です。
これでもか、と『常識』の不自然さが強調されるので、
快感を感じることができるでしょう。


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engineer_takafumi at 23:39|PermalinkComments(0)

2014年09月02日

ニキの屈辱

本日は山崎 ナオコーラ氏の
ニキの屈辱
です。
ニキの屈辱 (河出文庫)

普段は小説は読まないのですが、山崎ナオコーラさんの小説で
格差恋愛という言葉が目に止まって衝動買いしました。

こればかりは理屈ではないのですが、
ナオコーラさんの文章は大好きです。

失礼かもしれませんが、人間を見る目が僕と似ているのですかね。
心理描写にとても共感してしまいます。


若手の有名女性写真家と冴えないカメラマン志望のアシスタントの男。
この二人が恋に落ちるが、アシスタントの仕事が上手くいって
売れ出すに従って、二人の関係が変わってくる。

ストーリとしてはありがちかもしれませんが、
感情移入100%で一気に読みきってしまいました。


久しぶりに手をとったこの本で、
またナオコーラさんの著作を読んでみたくなりました。

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engineer_takafumi at 00:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年05月27日

アルケミスト

本日はパウロ・コエーリョの
アルケミスト
です。
アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)

本書は明日使える世界のビジネス書をあらすじで読むで紹介されており、
興味を持って購入しました。


本書はブラジルの人気作家による傑作で、ブラジルに留まらず、
世界各地でベストセラーになっている童話風の小説です。


内容は羊飼いの少年が、ピラミッドに宝物が隠されているという
不思議な夢を信じて、ピラミッドへの旅を始めるお話です。

一文無しになったり、命の危険にあったり、障害を乗り越えながら
色々な人との出会いと別れを繰り返し、少年はピラミッドを目指します。

なお、アルケミストというのは、錬金術師のことで、
この物語で重要な役割を果たします。

さまざまな体験を通じて、たくましく成長していく少年が
とても力強く、勇気を与えてくれる一冊です。

現代社会で冒険というと、本やテレビの中だけのことになっていますが、
せめて空想の世界でも冒険をして、夢を持っていたいものです。


個人的には物語の面白さはもちろん、
砂漠に住む人や遊牧民などの、生活や考え方などが印象的でした。


小中学生が読んで欲しい物語ですが、
もちろん心は子どもの大人が読んでもワクワクさせられる一冊です。

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engineer_takafumi at 00:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年04月21日

七つの会議

本日は池井戸潤氏の
七つの会議
です。
七つの会議

本書は書評家などでの評判が良かったので
興味を持って購入しました。


大会社ソニックの子会社である東京建電。
その内部で何かが組織ぐるみで隠されている。

会社の中で生じた事件を、
複数の人間の視点で描いた小説です。


現実もそうですが、会社の中には色々な人がいます。
保身的な人、すぐ怒る人、ズルい人、弱い人…。

池井戸さんの小説は、人物像の描写がとても詳細で
会社勤めをしている僕には特に共感できます。

内容に関しては、ネタばれになるので詳しく書きませんが、
サラリーマンであれば誰しも共感する内容と思います。


元気をもらいたいサラリーマンにはお勧めです。
ドロドロした組織の中に、一筋の光を見出す話に
パワーをもらえる一冊でしょう。



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engineer_takafumi at 02:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年09月14日

下町ロケット

本日は池井戸潤氏の
下町ロケット
です。
下町ロケット

本書はビジネス系の小説が直木賞を受賞したと聞き
興味をもって購入しました。


親から引き継いだ会社を経営する、
元ロケット研究者の町工場の社長。

その、社長が数々の困難を乗り越えて、
自分たちのバルブが搭載されたロケットを
打ち上げるという夢をかなえる
サクセスストーリーです。

読み始めると、夢中になってしまい、
半日で一気に読みきってしまいました。
本当に面白い本でした。


この本の面白さはなんといっても
登場人物のキャラの鮮やかさにあると思います。

主人公の佃社長をはじめ、経理担当の殿村部長、
帝国重工の財前部長などが特に光っていました。

それ以外も、味方役も敵役も、
感情移入しやすい、近くにいそうな人物ばかりでした。

池井戸さんの魅力は、この人物描写にあるのでしょうね。


また、読後感がとても爽快なのが良かったです。
小説は読みなれていない私ですが、
ひっかかることなく、存分に味わうことができました。


特に、エンジニアにはぜひ読んでもらいたい一冊です。
仕事へのエネルギーが沸いてくるでしょう。


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engineer_takafumi at 22:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年08月13日

カラマーゾフの兄弟

本日はドストエフスキーの
カラマーゾフの兄弟
です。
カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)


本書は様々な人が「史上最高の小説」と称しているのを知り
一度読んでおきたいと思い購入しました。


メインのストーリー(殺人事件)は意外性もあって、
ミステリーのように楽しむことができました。

しかし、この本は相当長いです。
上中下巻合わせて2000ページ近くあるような長編です。

実際にはメインのストーリ以外にも、
多数のサブストーリが展開されていて、
消化不良になってしまいました。

話を絞れば、500ページくらいには
十分おさまるような気がするのですが…。


また、この小説の根底には、キリスト教とその矛盾点について
深い思想があるようなのですが、
日本人の私には理解することは難しかったです。


まあ、そうはいっても、
各方面からこれだけ絶賛されている小説です。

恐らく、自分の力が足りないだけで
もっと素晴らしいものがたくさん潜んでいるのでしょう。

「もう少し勉強して、もう一回読んでみたい」
と思う一冊でした。


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engineer_takafumi at 07:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年08月23日

人のセックスを笑うな

本日は山崎ナオコーラさんの
人のセックスを笑うな
です。
人のセックスを笑うな (河出文庫)

この本はたまたま手に取った論理と感性は相反しない
とても良かったので、文藝賞を受賞したナオコーラさんの
出世作を読みたいと思って買ってみました。

私がなぜこの本?、と思われる方もいるかもしれませんが、
実はこの手の本嫌いではないのです。
大学時代に山田詠美さんにハマってたこともありますし。


さて、この本の感想と言えば、
「良かったです」の一言。

でも、私自身に文芸の心があまりないのか、
どこが良いのか的確に指摘することはできません。

ただ、ある専門学校の生徒と教師が恋に落ち、
そして別れが訪れる。

どこにでもあるような話なんですけどね。
表現が自分の感性に合っているのでしょうか、
読んでいて心地よい気持ちにさせてくれます。


理系スタイリストもたまにはこんな本も読んで、
頭をリフレッシュしないといけません。

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engineer_takafumi at 23:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年08月20日

博士の愛した数式

今日は、小川洋子さんの「博士の愛した数式」です。
博士の愛した数式 (新潮文庫)

あまりこの手の小説を手に取ることはないのですが、
数学者が題材になっているということで手にとってみました。


私は数学と語学は同じようなものだと思っています。
そして、語学でいう文学のように、数学にも美しさを
追求する性質もあります。

そういう意味で、小説家と数学者には通じ合うものが
あるのでしょうね。
この本を読んでいると、そんな数学の一面が
とてもよく伝わってきます。



しかし、殺人事件や大事故がおこるわけでもなし、
最大のハイライトは「プロ野球観戦」?!

料理でいうと、本当に良い素材(文章)を引き立たせるため
味付け(イベント)は薄味にするということでしょうか。

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engineer_takafumi at 22:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年08月10日

論理と感性は相反しない

本日は山崎ナオコーラさんの
「論理と感性は相反しない」です。
論理と感性は相反しない

実はこの本、アマゾンで本を物色している時
タイトルだけで衝動買いしました。

そして、本が来てみると、
「???、小説か」
もっと、自己啓発的な本を想像していたので…。


まあ、いいかと数ページめくりだすと
ハマる、ハマる。
本当に良いですね、この本。

特に、私は出版業界に興味があるので、
編集者と作家のやりとりやその心理描写には
とても引き込まれました。

さらに、あとがきがとっても良かった。
何回も読み返してしまいました。

好き嫌いあるジャンルだと思いますが
私としてはおすすめです。


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engineer_takafumi at 23:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)