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2020年05月13日

本を売る技術

本日は矢部 潤子 氏の
本を売る技術
です。


本書は1980年に芳林堂書店に入社、
パルコ、リブロと書店に勤務、
2015年まで36年間本を売り続けたという
著者による一冊です。


書店員さんの仕事は
素人にはわかりにくいものだと感じます。

お客として行くと、本を並べるか
レジを打っている姿しか
みることはできませんから。

確かに本を積むのは書店員さんの
大事な仕事なのですが、
この本を読んで、ここまで考えて
本を並べているのだ、と驚きでした。

ほかの業界と比べて極端に多品種の
書籍業界ならではのノウハウは
とても面白かったです。

そして書店には他のお店にはない、
大事な仕事があります。

それは「返品」です。

本は委託販売の形態をとっているので、
返品が必要になるわけです。

その返品のノウハウや哲学にも
興味をひかれました。


個人的には、
プロなら「売り切れ」「品切れ」「置いてない」を
区別して正確に返事しろ
という部分が特に印象に残りました。


書籍業界に携わる方はもちろん、
小売り業に関わる方にはお勧めです。
書店は特殊な環境の小売りですので、
普段と違う刺激が得られると思います。

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engineer_takafumi at 13:55|PermalinkComments(0)

2020年02月08日

世界史を変えた詐欺師たち

本日は東谷 暁 氏の
世界史を変えた詐欺師たち
です。


本書はケインズ、ロスチャイルド、グリーンスパン、
ソロス、など、経済史に登場する人物の
生涯についてまとめたものです。

テーマは「詐欺師」です。


なんとも大胆な言葉ですが、
実際本書を読んでみると、
一国の経済政策であっても、
ほとんど詐欺ではないか、
というものが多いことに驚きます。

経済犯というものは、
傷害や窃盗のような罪悪感を
持ちにくいものなので、
けっこう大胆なことをしてしまうのです。

また、法律の整備が追いついてなくて、
詐欺的な行為であっても、
それが当時は裁けなかった
ということもあります。


本書を読んでみると、
そんな詐欺的な行為が、
一国の大臣や中央銀行の総裁など、
重要な人物によって行われていて、
それが歴史を動かしたことがわかります。

国家は紙幣を発行することができ、
権力を持っているので、堂々と
詐欺的な行為を行うことも
あったようです。

特に戦時中は、非常事態なので、
滅茶苦茶なことが行われていたのです。

世界史を経済面から見る、
という意味でも、興味深い一冊でした。


個人的には、
ニュートンの話が印象的でした。

ニュートンは科学に没頭した学者
というイメージを持っていたのですが、
実際は世俗やお金にまみれていたのですね。


経済について学び始めた人に
お勧めの一冊です。
経済を裏側から見ることにより、
経済学に対する興味が高まることでしょう。

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engineer_takafumi at 18:38|PermalinkComments(0)

2019年11月30日

秘密を上手に使いこなす方法

本日はトルステン・ハーフェナー 氏の
秘密を上手に使いこなす方法
です。


本書は欧州最強のメンタリストと言われる
ドイツ人の著者が「秘密」について
語った一冊です。

「秘密」というものは、後ろめたい一方、
実に魅力的な言葉でもあります。

秘密がありそうな人に魅力を感じたり、
子どもの成長の過程で秘密を持ち出したり、
することは感覚的には納得できるでしょう。


本書では基本的に「秘密」を
ポジティブに考えています。

その観点で、秘密を持つことの効用、
秘密を人間関係に活かす方法、
秘密で人を楽しませる方法、
そして秘密を守り、暴くコツについて説きます。


おそらく、秘密の良い影響については、
みんな感じていることがあるかと思います。

それをメンタリストという人間心理のプロが
具体的な事例を交え、
論理的に言語化してくれているので、
秘密の本質が理解できる本といえるでしょう。


個人的には、
人は誰しも、他人にはけっして見せたくない
「内々の」秘めごとがある。
だが、もしそれを誰かに打ち明けるとすれば、
考えられる相手は「100パーセント信頼できる人物」か
――あるいは「赤の他人」なのだ。
という箇所が一番印象的でした。

占い師やコンサルタントになら秘密を話せる心理は
こんなところからきているのでしょうね。


家族など、身近な人間関係で悩む人に
お勧めの一冊です。
「秘密」の使い方やメリットが書かれており、
うまく人間関係を築くヒントを得られるでしょう。


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engineer_takafumi at 18:58|PermalinkComments(0)

2019年09月08日

上級国民/下級国民

本日は橘玲 氏の
上級国民/下級国民
です。


最近、引きこもりの男性が突然
突然凶悪事件を起こす、
と事件がたびたび発生しています。

また、日本人の中でも、経済的な格差が
急速に広がっているということも
ほとんどの人が感じているでしょう。

また、世界に目を移しても、
アメリカのトランプ大統領の当選や
イギリスのEU脱退など
今まででは考えられないことが起こっています。

この根本にあるのは、本書のタイトルにある
上級国民と下級国民、すなわち
世の中の分断があります。

本書はタブーに切り込んだ名著
言ってはいけない の著者が
世界レベルで急速に進行する
分断の正体について書いたものです。

団塊の世代とその下の世代の分断、
高学歴と軽学歴の分断、
モテと非モテの分断、白人と黒人の分断など、
世の中の分断の構図と理由を示してくれます。

何となく感じていたけれども、
誰も教えてくれなかったことが、
的確に考察されており、興味深い一冊でした。

あまり大きな声では言えないような事実もあるので、
橘 氏ならではの本だと思います。


特に、女性の方が幸福感が強い理由、
そして、そのことが公には語られない理由が
特に印象的でした。


社会問題に関心のある方にお勧めの一冊です。
きれいごとではない、社会の本当の姿に
近づくことができるでしょう。


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engineer_takafumi at 16:32|PermalinkComments(0)

2019年08月07日

なぜテーマパークでは朝から風船を売っているのか?

本日は清水群 氏の
なぜテーマパークでは朝から風船を売っているのか?
です。


本書の著者は、ディズニーランドとUSJ、
日本の2大テーマパークで社員として働き、
現在はテーマパークコンサルタントとして
活躍されています。

この本はそんな著者が、
テーマパークのビジネスについて書いた一冊です。

タイトルにもなっている、
朝から風船を売っている理由など、
ビジネスとしての意味がわかって
好奇心を満たしてくれます。

その中から、自分のビジネスにも役立てる
種を見つけられるかもしれません。

個人的には、
荷物をロッカーに預けてもらうために
伝える回数を8回まで増やした、
という話が特に印象的でした。


子どもがいて、テーマパークに行くことが多い
ビジネスパーソンにお勧めの一冊です。
テーマパークの見る目が変わって、遊んでいても
ビジネスの芽を探せるようになるでしょう。

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engineer_takafumi at 23:15|PermalinkComments(0)

2019年07月31日

ビジネスで勝つネットゲリラ戦術

本日はえらいてんちょう 氏の
ビジネスで勝つネットゲリラ戦術
です。


本書の著者は池袋でイベントバー「エデン」を開店させ、
事業を日本で10店、海外1店まで拡大に成功、
経営コンサルタントやYoutuber、著作家、投資家と
しても活躍されている、えらいてんちょう氏です。

本書のテーマは「ネットゲリラ」です。
大企業が幅を利かせていた時代は終わり、
現代は個人がゲリラ的に戦う時代となっています。

その中でどのようにふるまうべきかを
説いたものが本書になります。

ゲリラの武器は「贈与」
ゆるいつながりを育てる
ゆるい独裁で、独裁と自治を両立させる

また、SNSやネットの使い方など
実践的な方法も教えてくれます。

表紙からイメージするよりも、
骨太で本道のビジネス書だと感じました。


個人的には、流れて欲しくない情報が流れたとき、
それが霞むほどのインパクトのある情報を流して
中和する、という部分が印象的でした。

今の時代、情報の流れを止めようとする行為は
すべて裏目にでてしまうのでしょう。
それを見据えた対応が必要だと認識しました。


スモールビジネスの起業を考えている人に
特にお勧めの一冊です。
今の時代にあった戦い方を学ぶことができるでしょう。

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engineer_takafumi at 01:29|PermalinkComments(0)

2019年07月27日

お金儲け2.0 手堅く1億円稼ぐ7つの最新手法

本日は川島 和正 氏の
お金儲け2.0 手堅く1億円稼ぐ7つの最新手法
です。


本書の著者は2006年より最新の稼ぎ方やお役立ち情報を
配信するメルマガとブログを開始します。
日本のインフルエンサーの先駆けとして注目され、
著書『働かないで年収5160万円稼ぐ方法』は
シリーズ累計30万部の大ヒットとなります。
自身が年収1億円超を稼ぐのはもちろん、
「川島塾」を開講し、多数のミリオネアや
ビジネス書著者を輩出しています。

そんな著者が稼ぎ方の最新手法を紹介したのが
本書になります。

転売、アフィリエイト、不動産、会員制、協会、貿易と
さまざまな方法を紹介しています。
それも自身の塾生などの実績が紹介されており、
現実感をもって読み進めることができます。
また、具体的な方法が紹介されているのも特長です。

もちろんこの本だけでビジネスを始めることはできず、
実際は他の本やセミナーなどで学ぶことが必要でしょう。
しかし、現在の稼ぎ方をざっとながめることができる
という意味で、よくまとまっている一冊だと思います。

本書で自分に合う方法を一つ選んで、
チャレンジしてみると良いのではないでしょうか。


個人的には、会員制ビジネスに興味を持ちました。
オンライサロンの運営についての内容は
特に面白かったです。


これからビジネスを始める人にお勧めの一冊です。
今、流行の方法を学ぶことができるでしょう。

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engineer_takafumi at 01:46|PermalinkComments(0)

2019年07月15日

共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る

本日はゆうこす さんの
共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る
です。


本書の著者のゆうこすさんは、
アイドルグループで活動した後に、
「モテクリエイター」という肩書きで、
タレント、モデル、SNSアドバイザー、
インフルエンサー、YouTuberなど、
多方面で活躍されています。

InstagramやYouTubeで紹介する
コスメなどが完売するなど、
10〜20代の女性への影響力は絶大です。

そんな著者が自身のSNS戦略を
まとめたのがこの一冊になります。


読んでみると、著者のSNSの戦略性に
本当に驚かされます。
しかも、それを的確に言語化できているので、
まさに次世代の起業家といえるでしょう。

自分の強みの掘り下げ方から、フォロワーの増やし方、
インスタのタグの付け方という実践的な内容、
キャッシュ化する方法まで書かれているので、
SNSでビジネスをしたい人には
必ず役に立つ一冊になると思いました。


個人的には、
複数のSNSを使い分ける理由は、
フォロワーを階層化しているから、
という部分が一番印象に残りました。


インフルエンサーになりたい、
と思う人には必読の一冊だと思います。
自分をどのように見せれば良いのか、
その原則が理解できることでしょう。
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engineer_takafumi at 01:35|PermalinkComments(0)

2019年07月07日

会社を50代で辞めて勝つ! 「終わった人」にならないための45のルール

本日は高田 敦史 氏
会社を50代で辞めて勝つ! 「終わった人」にならないための45のルール
です。


本書は出版関係者の方よりご献本頂きました。
上田様ありがとうございました。

本書の著者はトヨタ自動車に入社、
30年以上勤め部長まで出世した後、
フリーランスへ転身したという
経歴を持っています。

その経験と教訓をまとめたのが本書になります。
私のような氷河期世代からすると、
信じられないようなこともありますが、
大企業や公務員として勤めている方の意識は
こんなものなのかもしれません。

逆に著者がそうだったように、
会社の辞め方がよくわからない、とか
年金や保険や税金のことが全く分からない、
といった人には特に参考になることでしょう。

行間からトヨタの社風が垣間見えるのも
面白かったです。


個人的には、
ダイバーシティが活力になるというのならば、
副業をもっと推奨してもいいぐらいである
という部分に共感しました。

日本の会社は、ダイバーシティというものを
ほとんど理解できていないのでしょう。


40を超えて、新卒で入社した会社を辞める人は、
とりあえず読んでみた方が良い一冊だと思います。
著者のいう通りにしないとしても、
何かしら役立つ考え方が得られるでしょう。
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engineer_takafumi at 23:32|PermalinkComments(0)

2019年07月06日

人が集まる! 仕事につながる! ランチ会の始め方・育て方

本日は大澤 裕子 氏の
人が集まる! 仕事につながる! ランチ会の始め方・育て方
です。


本書はエステサロンの経営や、
女性起業家のアドバイスを行うコンサルタントで、
女性が一人で未経験でも十分スタート可能な
ランチ会メソッドを提唱した著者による一冊です。


小さなビジネスを展開する人にとって、
一番頭を悩ませるのは集客でしょう。

セミナーをしたり、SNSで宣伝したり、
色々な方法で工夫されていることでしょう。

本書は「ランチ会」という、カジュアルな方法で、
見込みのお客様と知り合いになるノウハウを
紹介しています。

ランチ会の特長から、企画のポイント、
告知、運営、その後のフォーローまで、
ランチ会を中心とした集客の方法を説きます。

参加側の視点から考えても、
ランチ会だと参加しやすいものだと感じます。
そのノウハウを学べる貴重な一冊です。


個人的には、
「誘うのが嫌な人は、誘われて断るのが苦手な人です」
という部分が特に心に残りました。

苦手意識というものは、
何かに投影されているものなのですね。


起業家で集客に悩んでいる人にはお勧めの一冊です。
自分も負担が少なく楽しみながら、
見込み客と知り合いになることができるでしょう。

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engineer_takafumi at 23:29|PermalinkComments(0)

2019年06月26日

ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代

本日はアダム グラント 氏の
ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代
です。


本書は組織心理学者で、ペンシルベニア大学ウォートン校で
史上最年少の終身教授となった著者による一冊です。


「オリジナリティ」を探求することが本書の目的で、
学者らしく、科学的なアプローチが読みどころです。

読んでみると、オリジナリティについての常識が
ことごとく覆されていくのがわかります。

例えば、オリジナリティを発揮するためには
退路を断って、その道に飛びこまなければならない、
大衆に迎合してはならない、
先延ばしをしてはならない、
その道の専門家でなければならない、
先駆者でなければならない。

これらは全部間違いです。
その意外さに驚かされますが、
実験内容とその考察を読み進めるうちに
オリジナリティの本質が見えてきます。

また、会社の中間マネジメント層が
オリジナリティの芽を摘んでしまう、ということや
オリジナリティには多様性が必要であるという
我々が薄々感じていることに関しても、
科学的な分析が加えられ、その根拠やメカニズムを
学べるようになっています。

読み進めながら、人間の心理が理解できたことと、
この本を通じて、自分がオリジナリティを
発揮できることに興奮を感じる、そんな一冊でした。


個人的には、
ある分野でオリジナリティを発揮したければ、
その分野以外では確実な行動をとって、
感情の安定と社会的な安定を得なければならない
という部分が特に印象的でした。

サラリーマン副業とかが、まさにこれに当たりますね。


商品開発など、オリジナリティを求められる
職種の方には、強くお勧めしたい一冊です。
オリジナリティを発揮する正しい道を
知ることができるでしょう。


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engineer_takafumi at 23:44|PermalinkComments(0)

2019年06月02日

2049 日本がEUに加盟する日

本日は高城 剛 氏の
2049 日本がEUに加盟する日
です。


本書は出版関係者の方より、ご献本頂きました。
上田様、ありがとうございました。

本書はベストセラーの『分断した世界』に続き
今後の30年を予想するという一冊です。

「日本がEUに加盟する」という話や
HUMAN3.0、地球外移住の話はキャッチーを通り越して、
トンデモのようにも見えますが、
世界を見る一つの視点としては興味深い一冊でした。

未来予測という難しいことをする時には、
このくらい自由な発想をしたほうが良いような気がします。

一方、地球温暖化の考察やアメリカとEU、中国の関係は
エビデンスなども挙げられており、
現実的で理論的な議論がなされているように感じました。


個人的には、著者がある国の文化度を調べるとき
エンターテインメントの状況に注目する
という話が印象的でした。

国の成熟度は、そんなところに現れるのですね。


これからの世界がどうなるか、興味がある
もしくは予測してみたい、という人にお勧めです。
未来を語る上で有効な視点やキーワードを
得ることができるでしょう。


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engineer_takafumi at 14:03|PermalinkComments(0)

2019年05月17日

世界一わかりやすい「差別化ブログ」起業術

本日は仙道達也 氏の
世界一わかりやすい「差別化ブログ」起業術
です。


本書はコンサルティングを受講した
クライアントの121名以上が
「売上100万〜2000万以上UP」という
トップクラスの成果を実現したという
コンサルタントの著者による一冊です。

ブログを書くときのコンセプトの作り方、
差別化の仕方に始まり、
タイトルやキャッチコピーの作り方、
自分の商品に集客する方法まで
解説してくれます。

受講生のコメントも充実しており、
ブログを活用した集客のイメージを
つかむことができるでしょう。


ブログを書き始める人にお勧めの一冊です。
収益化するためのポイントを
確実に押さえることができるでしょう。
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engineer_takafumi at 22:58|PermalinkComments(0)

2019年04月15日

FACTFULNESS(ファクトフルネス)

本日はハンス・ロスリング 氏の
FACTFULNESS(ファクトフルネス)
です。


本書は、医師、グローバルヘルスの教授、
世界保健機構やユニセフのアドバイザーとして活躍し、
タイム誌の選ぶ世界で最も影響力の大きな100人に
選ばれたという著者が、末期がんを宣告され
最後の1年にまとめた一冊です。

この本のいいたいことは、
世界は思うより改善している、ということです。

思ったより低所得国の暮らしは良くなっているし、
寿命も伸び、女子の教育も進んできています。
犯罪も減っているし、自然災害の死者も減っているし、
テロによる被害さえ、小さくなってきています。

それなのに、何か世界が悪い方向に進んでいるような
気がしてしまう理由は、報道や人間の思い込みによる
バイアスがかかっているからです。

そんな、思い込みによる勘違いを、
一つ一つ証拠をあげならが覆していくのが
この本です。

もちろん、改善しているといっても、
さらに良くする努力は必要です。

しかし、改善するためにも
まず物事をありのままに見ることが大事なのです。

本書ではそんな思い込みから逃れるための
指針も示してくれています。


個人的には、
中国のひとりっ子政策が
思ったより子供の減少に寄与していない
という部分が特に印象的でした。


特に、政治や経営に関わる方に
一読していただきたい一冊です。
問題解決のために、最も効果的に資源を使うための、
指針が得られることでしょう。

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engineer_takafumi at 01:32|PermalinkComments(0)

2019年04月14日

日本人の勝算

本日はデービッド アトキンソン 氏の
日本人の勝算
です。


本書はイギリス生まれで、日本に魅せられ
オックスフォードで日本学を専攻。
ゴールドマンサックスを経て、
日本の国宝や重要文化財の補修を手掛ける
小西美術工藝社に入社して、
現在は社長を務める著者による一冊です。

著者は日本在住30年で、
日本人より日本を愛しているとさえ思えます。
そんな著者が多数の外国人エコノミストの
分析データを使って、日本の生存戦略を説きます。

結論は、日本の課題は日本人の能力に比べて
低すぎる賃金が生産性向上を妨げている、
ということになります。

だから、単純に最低賃金を上げてやれば良いのです。
ただ、言うのは簡単ですが、失業者が増えるとか
中小企業に大きなダメージが及ぶなど、
問題が想定されるのも確かです。

本書では、それらの問題を検証して、
賃金を上げたときに何が起こるか分析して、
日本が生き残れる戦略を描いたものです。

このまま民間に任せていてはダメで、
必要な施策を国レベルで行わなければいけない、
ということを強く認識できました。


個人的には、
「日本人の変わらない力は異常」
という部分が特に心に残りました。

このままではダメだとわかっているのに、
精神論を持ち出して、変わらないという悪習は
なんとかここで終わりにしないといけません。


若い経営者に読んでもらいたい一冊です。
今までの日本の本質的な問題点と、
これから日本がどうやって勝ち残っていくか、
そのシナリオが見えることでしょう。

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engineer_takafumi at 04:08|PermalinkComments(0)