★理系本の書評

2017年01月21日

はじめてのサイエンス

本日は池上 彰氏の
はじめてのサイエンス
です。
はじめてのサイエンス (NHK出版新書)

本書は池上さんがサイエンスをどのように書くか、
興味を持って購入しました。


池上さんの解説は非常にわかりやすいもので、
この本でもサイエンスについて、
その解説力が大いに発揮されています。

サイエンスといっても、ただ理系的な知識を語るだけでなく、
物理であれば原子力の問題、化学であれば環境問題と、
社会的な問題に結びつけるように配慮されています。

ですので、ニュースで時事問題を見る時などに、
すぐにこの本で得た知識が生きることでしょう。

また、科学者や技術者なども親交が深いようで、
比喩などは、専門家のチェックを経ているとのことです。
だから、変な理解になることもないでしょう。


池上さん本人は文系の方ということで、
このレベルで科学を理解されるためには、
相当の努力があったと思います。

それを乗り越えて、これだけ分かりやすく
表現されるのですから、
本当に伝えるプロなのだな、と再確認させられました。


個人的には、
遺伝子組み換え作物の解説の部分が印象的でした。
安全と危険、どちらに偏ることもなく、
メリットとリスクが的確に表現されていると思いました。


サイエンスについてちょっと知ってみたいな、
と思った文系の方にお勧めの一冊です。
読みやすい中で、本物の知識を得られるでしょう。

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2016年12月04日

現象を解き明かす微分方程式の定式化と解法

本日は小中 英嗣氏の
現象を解き明かす微分方程式の定式化と解法
です。
現象を解き明かす微分方程式の定式化と解法

本書は担当編集者の方よりご献本頂きました。
太田様、ありがとうございました。


本書は大学で教鞭をとっておられる著者が、
「数学や物理の知識はどうやって使われるのか」
ということをしつこくしつこく書いたという一冊です。

私も、「高校数学の使い方」の本を書きましたが、
実際、大学院や企業の研究レベルで使われている数学
といっても、高校数学レベルかそれに少し毛のはえた程度
というものが多いです。

本書は数学を使うことにフォーカスされており、
高校数学程度の最小限の数学力で、
数学の使われ方が理解できるように配慮されています。


また、演習問題も興味深かったです。
典型的な力学や電気工学の問題はもちろん
貯蓄の金利の問題や生物の個体数の問題など、
なるべく、広範囲の現象を対象にしています。

さらに、単に答えを求める問題だけでなく、
わざと計算を間違えて得た解の検証をする問題、
物体の落下についてアリストテレスとガリレオの主張
をそれぞれ定式化する問題など、
様々な方面から微分方程式を使う訓練を行って
理解を深められるようにできています。

個人的には最後の(半ば哲学的な?)演習問題が印象的で、
自分が学生だったら、こんな先生の授業を受けてみたい
と思わせられました。


高校の物理の授業に物足りない高校生、
理工学部の学部生にお勧めの一冊です。
数学の使われ方のイメージをつかめることでしょう。

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2016年08月26日

数学は世界を変える

本日はリリアン・R・リーバー氏の
数学は世界を変える
です。
数学は世界を変える あなたにとっての現代数学

本書は現代数学の古典的名著と聞き、興味を持って購入しました。


本書は第二次世界大戦のさなかの1942年に書かれたものです。
当時まだ教養水準がさほど高くなかった一般の人に、
現代数学の考え方をやさしく説くために作られたそうです。

結果、アメリカのあらゆる世代の人に読まれ、
(戦地の兵士に読ませるため、野戦糧食セットに同梱されたそうです)
いまでも古典として高い評価を受けています。

現代数学はその抽象度の高さが特長であると考えられます。
そのため、非常にとっつきにくく、一般の人に伝えることは
とても難しいことだったでしょう。

しかし、本書はやさしい文章とイメージあふれるイラストで
その難題をうまく解決しています。
さすが半世紀以上の時を越えて、残ってきた本です。
数学の哲学を学ぶために、最適の一冊だと思います。


個人的には、現代数学の抽象性と現代絵画の抽象性が
つながっている、という部分が特に印象的でした。


哲学としての数学を学びたい人にお薦めです。
実際の数学の知識は最小限でも、
抽象的な数学の意義を理解できるでしょう。


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2016年08月12日

ロケットササキ

本日は大西 康之氏の
ロケットササキ
です。
ロケット・ササキ:ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正

本書はジョブズや孫正義が仰ぐ伝説のエンジニア、
というコピーにひかれて購入しました。

佐々木正氏は戦中をエンジニアとして過ごし、
その後、神戸工業を経て、早川電機(シャープ)に入社
シャープにて電卓戦争の中核として、シャープだけではなく
日本の電子産業全体を盛り上げた、伝説のエンジニアです。


佐々木氏はエンジニアとしての能力ももちろんですが、
その幅広い人脈がすばらしいです。
江崎玲於奈氏をはじめとする科学者、技術者はもちろん
松下幸之助や井深大などの日本企業のトップとの人脈、
ベル研究所のショックレー、ブラッテン、バーディーン、
インテルのロバート・ノイス、ゴードン・ムーア、アンドリュー・グローブ
など、歴史的な人物とも親交が厚いそうです。

シャープでこれらの人脈を生かして次々に新製品を生み出す話は
エンジニアの一人として、強い感銘を受けました。


日本は一時、半導体や電子機器で世界を席巻しましたが、
その裏には、佐々木さんのような天才エンジニアがいたことを
強く感じさせる本でした。

私もエンジニアとして、これからの世界を変える何かになりたいと
思いを新たにしました。


エンジニアであれば、是非読んでもらいたい一冊です。
佐々木さんの半生から、夢やエネルギーをもらえることでしょう。



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2016年08月06日

孤独を克服するがん治療

本日は押川勝太郎氏の
孤独を克服するがん治療
です。
孤独を克服するがん治療〜患者と家族のための心の処方箋〜

本書は出版社の方より、ご献本いただきました。
サンライズパブリッシング様、ありがとうございました。


がんは恐ろしい病気です。
ただ、今は日本人の2人に1人はかかる病気とも言われ、
「身近な」ものになってしまっています。
親戚の中でがんで亡くなった人はいない、
という人はいないのではないでしょうか?

これだけ身近な病気であるのに関わらず、
怖いというイメージが先行していて、
実態が知られていないのも事実です。

本書は抗がん治療の専門家である著者が、
患者さんからの質問という形で、
がんとは何か?どんな治療法があるのか?
普通の人にもわかりやすく解説してくれます。

タイトルの「孤独を克服する」という言葉にもあるように、
がんとの闘いの相手は病気だけではありません。
仕事のこと、家族のこと、お金のことと
患者の悩みに親身になって応えてくれます。


個人的には、本文のところどころに入れられている
がん治療のためのブックガイドが特に参考になりました。


がんにかかる前に読んでおきたい一冊です。
家族や自分が、がんにかかってしまった時
冷静に行動できる手助けになるでしょう。

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2016年05月28日

シグナル&ノイズ

本日はネイト・シルバー氏の
シグナル&ノイズ
です。
シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

本書はデータ予測に関する名著と聞き、購入しました。


著者は『マネー・ボール』で登場する
野球の成績予測モデルの開発者で、
2008年の米国大統領選の結果を予測し、
50州のうち49州的中させたという
統計の専門家の著書です。


500ページ超の大作で、内容も高度で読み易いものでは
ありませんが、予測することの本質をつかめます。

つまり、タイトルにもなっていますが、
データの中で何がシグナルか、何がノイズなのか
を見分けることが、予測で最も重要なのです。

格付け会社や天気予報、野球のスカウト、
そして、ギャンブラーなど、統計や確率にまつわる
職業はたくさんあります。
それらの特徴や予測モデル、その限界などを
豊富な実例を交えて、説明してくれます。


予測の方法論ももちろんですが、
著者のような予測の専門家が世の中をどう見ているか
ということが興味深い一冊でした。

読めばわかりますが、決して数式や予測モデル万歳
というわけではないのです。
むしろ、予測モデルの限界を把握した上で、
どのように分析結果を解釈するべきか、が重要です。


本格的に統計を勉強する人にお勧めの一冊です。
数理モデルの細部を議論する前に、
大局をつかむための事柄を学べるでしょう。

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2016年05月24日

理系に学ぶ。

本日は川村 元気氏の
理系に学ぶ。
です。
理系に学ぶ。

本書はタイトルにひかれて購入しました。


映画や小説、絵本などクリエイティブ界で活躍する
典型的な文系人間の著者が、
「これから何が起こるのか」ということを中心に、
様々な分野で活躍する理系人間にインタビューしたもの
をまとめたものが本書になります。


理系といっても、著者と同じクリエイティブ業界で活躍する
メディアアーティストから、ロボットクリエイター、医者、
宇宙飛行士、物理学者、会社社長など多彩にわたっており
理系人間とひとくくりにできない面白さもあります。

登場する方の専門分野は深く、難解なものも多いですが、
著者のシンプルで本質的な質問が、
対談をわかりやすいものにしてくれます。

また、人選が良いと思うので、ここに登場する人たちは
これから注目しておいた方が良いでしょう。


文系の人がさっと、理系の社会を知りたいと
思った時にお勧めの一冊です。
これから注目すべき理系の分野が明らかになるでしょう。

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2016年04月29日

世界を変えた17の方程式

本日はイアン・スチュアート氏の
世界を変えた17の方程式
です。
世界を変えた17の方程式

本書は「世界を変えた方程式」というタイトルが
気になって購入しました。

著者はポピュラーサイエンスの著者として
世界的に有名なイアン・スチュアートです。


本書はピタゴラスの定理に始まり、波動方程式、
シュレディンガー方程式など、数学や物理の方程式に
ついてのトピックスを集めたものです。

単に数式の話だけでなく、
その方程式が現れた歴史的、学問的な背景を
十分に述べてくれており、
より理解を深められるようにできています。

ただ、訳書であり読みにくいことと、
ボリュームの大きさ、内容のレベルなど
簡単な本ではありません。
通読するにはかなりの前提知識と努力が必要です。


個人的には、
シュレディンガーの猫のパラドックスを
解決してくれていたことが印象的でした。

他の本はパラドックスを紹介するだけで、
解決はしてくれないものがほとんどです。


数学や物理を教えている人にお勧めの一冊です。
トピックスがつまっているので、
学生の関心をひける話題を見つけられるでしょう。

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2016年04月12日

確率・統計であばくギャンブルのからくり

本日は谷岡 一郎氏の
確率・統計であばくギャンブルのからくり
です。
確率・統計であばくギャンブルのからくり―「絶対儲かる必勝法」のウソ (ブルーバックス)

本書は確率・統計という学問から、
ギャンブルがどう見えるか知りたくて購入しました。


確率・統計の本のトピックとして、
ギャンブルの話がでることは多いですが、
これはギャンブルだけに焦点を当てた本です。

ルーレット、ブラックジャック、競馬などをはじめ
パチンコや競馬、スポーツにいたるまで
確率・統計で期待値を計算するとどうなるか、
マジメに計算します。

その中で、よりよい戦略というものは存在するのですが、
巷で良く語られる「ギャンブルの必勝法」なるものは
イカサマ無しでは存在し得ないことがよくわかりました。

数をこなすと、ギャンブルはどうやっても
負ける運命にあるのです。



個人的には、ブラックジャックのカウンティング
(カードを覚えて有利不利を判定し、掛け金を買える戦略)
をとったときの議論が面白いと思いました。

また、野球チームに優秀なプレイヤーが一人入ったとき
勝率がどれだけ上がるか、という議論は
読むのが初めてで興味をもてました。


ギャンブルが好きで、
統計を学びたい人にお薦めの一冊です。
楽しみながら確率・統計を学ぶことができるでしょう。


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2016年04月04日

図解 ツキの法則

本日は谷岡 一郎氏の
図解 ツキの法則
です。
図解 ツキの法則

本書は確率・統計という学問から、
ギャンブルがどう見えるか知りたくて購入しました。


本書は同名の新書の本を図解化したものです。


この本では、ギャンブルを数学的に解析して、
巷で言われている必勝法なるものが、
存在するのか、と検証します。

残念ながら、勝てる方法は無いのですが、
負けにくくする方法というものは確かに存在します。

それを数学的、理論的に考察するのがこの本です。
図解で文字が大きく、数式も使っていないので、
とても読みやすく仕上がっています。


なお、この本では、ギャンブルで「堅い買い方」は、
破滅の道である、と説いています。

それは数学的に損な賭け方であることはもちろん、
手堅く勝って、大きく負けるので、
精神上もよくありません。

同じ負けるにしても、たまに穴を当てるけれども、
小さい負けが積み重なって、トータルではマイナス、
となった方が楽しいのではないですか、
という著者の意見には、強く同意しました。


ギャンブルが好きな人にお勧めの一冊です。
図解で、非常に読みやすくできていますし、
楽しいギャンブルを通じて数学が学べるということで、
お得な一冊だと思います。


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2016年03月07日

わかりすぎる情報セキュリティの教科書

本日はSCC セキュリティ教育部 の
わかりすぎる情報セキュリティの教科書
です。
最新 わかりすぎる情報セキュリティの教科書~マイナンバー制度/改正個人情報保護法対応~

本書は出版社の方よりご献本いただきました。
SCC様、ありがとうございました。


マイナンバー制度が始まったこともあり、
企業の情報セキュリティがより重要になってきています。

しかし、それを学ぶためには、基礎的な知識が必要で、
ある程度は学生のような勉強をせざるを得ません。


本書では、教科書のように必要な知識を網羅しながらも、
会話調の文章も取り混ぜ、興味を持って読み進められるように
工夫されています。


最近の企業はセキュリティはどんどん厳しくしているので、
会社員の方で、情報セキュリティ部門から、色々なことを言われて
正直、面倒くさいなあ、と思っている方も多いと思います。

そんな時に、本書のような本を読んでおけば、
セキュリティ部門の意図が理解できて、
少しは前向きに取り組めるようになるかもしれません。


個人的にはサイバー攻撃の種類をまとめていた
部分が大変参考になりました。
侵入者はこのようなことを考えて、コンピュータを攻撃するのですね。


情報セキュリティスペシャリスト試験を目指して
セキュリティの初歩を学ぼうという方にお勧めの一冊です。
法規なども網羅されているので、良い教科書になることでしょう。


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2016年03月01日

10年後、生き残る理系の条件

本日は竹内健 氏の
10年後、生き残る理系の条件
です。
10年後、生き残る理系の条件

本書は注目している竹内さんの新刊ということで
迷わずに購入しました。


本書の著者の竹内氏は、
東芝のフラッシュメモリ立ち上げの主要メンバーで、米国でMBAを取得。
現在は中央大の教授で半導体メモリ、SSD、
コンピューターシステムの研究開発で世界的に知られています。

そんな、普通のエンジニアとは少し違う経歴を持った著者が
現代の厳しい時代を、エンジニアがどう生き残っていくか
というテーマについて書いています。

本書を読んで思うのは、伝統的な日本の大企業は
圧倒的に古いということです。

外の世界はケタ違いのスピードで動いているので、
社内の論理で仕事をしていると、
世間的にはあっという間に時代遅れになってしまいます。

多くのエンジニアはそんなことにうすうす気づきながらも、
不安を持つだけで、具体的に何をすれば良いかは
わからずにいることでしょう。

そこで、本書の登場です。
本書では、大企業と外の世界を対比させながら、
著者がこれからのエンジニアのキャリアの作り方を説きます。

厳しい時代ですが、逆をかえせばチャンスも多いと言うことです。
そんなチャンスの活かし方も教えてくれます。


個人的には、
日本の大企業では、どう社員を伸ばしてくか、
モチベーションを上げていくかが「真空状態」になっている、
という箇所に興味を持ちました。


なんとなく将来に不安がある、若いエンジニアにお勧めです。
エンジニアとして、どのようなキャリアを築いていくべきか
その指針を得られるでしょう。

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2015年11月01日

自動車工場のすべて

本日は青木 幹晴氏の
自動車工場のすべて
です。
自動車工場のすべて

本書はちきりんさんのブログで取り上げられていて
興味を持って購入しました。


著者はトヨタで長年にわたり生産管理の仕事を担当し、
今は生産のコンサルタントをされている方です。
まさに、トヨタの生産現場を知る人といって良いでしょう。


自動車の製造工程についての記述はもちろんですが、
トヨタ生産方式の話にも重点がおかれている印象です。

ただし、生産方式の話も生産方式そのものの本に比べると
はるかに具体的なので、ここからも自動車の製造ラインについて
学ぶことができます。


個人的にはトヨタの正社員応援制度、
特に、成績優秀者から応援に行かせるというルールが印象的でした。


自動車業界を顧客にしている、
する予定がある方にお勧めの一冊です。
コンパクトに自動車の生産を学ぶことができるでしょう。

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2015年10月30日

トリーズ(TRIZ)の発明原理40

本日は高木芳徳 氏の
トリーズ(TRIZ)の発明原理40
です。
トリーズ(TRIZ)の発明原理40 あらゆる問題解決に使える[科学的]思考支援ツール

本書は特許アイデアを効率的に出す方法、考え方を身につけたくて購入しました。


この本で紹介しているTRIZは、ロシア(旧ソビエト)の
特許審査官であったゲンリッヒ・アルトシューラーによって作られた、
発明的な問題解決の理論です。

ゲンリッヒ・アルトシューラーは毎日特許を見ているうちに
「分野が違っていても、
問題解決の手法には共通要素があるのではないか?」
と気づき、何千件もの特許を元に
発明の共通要素の法則化に成功しました。

本書ではこのTRIZの中でも、もっとも肝となる
40の「発明原理」について解説したものです。

そう言うと、少し難しそうに感じるかもしれませんが、
イラストなどを交えて直感的にわかるように配慮されています。

発明と堅苦しく考えなくても、問題解決につまったときに
パラパラめくるだけで、アイデアをくれそうな一冊です。

個人的には、
発明は分析と違うのでMECEでなくて良い(重複があっても良い)
という箇所が心に残りました。


なお、イラストなどで読み易くできているので、
理系の人だけでなく、文系の人にも参考になる一冊です。
むしろ、文系の人の方が、
普段考えていることとのギャップが大きくて
より良いアイデアを出すことができるかもしれません。

この科学的な発明方法というのは、
一回覚えればずっと使えるテクニックですから、
少しでも早く覚えたほうが良いでしょう。



何かの解決策を探している人にはお勧めの一冊です。
この本から解決のヒントを見つけられるかもしれません。


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2015年10月15日

半導体工場のすべて

本日は菊地 正典氏の
半導体工場のすべて
です。
半導体工場のすべて

本書はちきりんさんのブログで取り上げられていて
興味を持って購入しました。


本書はNECの元半導体技術者による、
半導体工場のすべてを書いた本です。


私は半導体のエンジニアですので、知っている事ばかりと
思えば実はそうでもありませんでした。

リソグラフィやエッチングなど、主要工程に対する知識はあっても、
用力や建物、作業者のシフトなど、以外に知らずに
「ああそうだったんだ」と思えることが多かったです。

かなりの分量なので、半導体が専門で無い人は
一気に理解することはできないと思いますので、
パラパラめくってみて、興味のあるところから
読み始めたほうが良いかもしれません。


個人的には、不良サンプルの廃棄をいい加減にしたために、
ヤクザに脅されることになった話が一番印象的でした。


半導体業界を顧客にしている人が業界の研究をするのに
お勧めの一冊です。
これ一冊を手元においておけば、半導体業界の人と会話するのに
不自由を感じなくなることでしょう。


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