⇒ 数学

2019年06月30日

予備校のノリで学ぶ大学数学

本日はヨビノリ たくみ 氏の
予備校のノリで学ぶ大学数学
です。


本書は教育系Youtuberとして、
理系の学部低学年をメインターゲットとした、
予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」
を書籍化したものです。

ほぼYoutubeの講義を再現するように作られており、
語り口や冗談まで再現されています。
その中でも、書籍になっているので、
読み手は自分のペースで読み進められます。

元のコンテンツの質が高いので、
期待通りの内容だと感じました。


個人的には、
超関数のところの説明が特にわかりやすい
と感じました。

「物理学者が勝手に使い出して」
というところが面白かったです。

大学生はもちろん、意欲のある高校生にも
お勧めできる一冊です。
大学数学で一番難しいことですが、
学びの見通しを立てることができるでしょう。

続きを読む

engineer_takafumi at 23:34|PermalinkComments(0)

2019年01月30日

はじめての解析学

本日は原岡 喜重 氏の
はじめての解析学
です。


本書は数学の「解析学」という分野について
書かれた一冊です。

「解析学」とは微積分学にはじまり、
微分方程式や複素関数論などを包含した学問で、
一言でいうと「変化」を解析する学問です。

物理など、広く応用されている分野になります。


本書は数学の中で、微分方程式の代数的側面を
専門とする著者による一冊です。

解析学の多くの分野は専門外という著者ですが、
そのおかげで私のような素人にも
なんとか読める一冊に仕上がっています。

普通、数学は「定理→証明」の繰り返し、
という学問なのですが、本書ではその背景や
意味も触れてくれているので、
全体の見通しを立てやすい一冊でした。

私は普段数学に触れることは多いのですが、
数学の知識は大学教養課程程度でとまっています。

そんな私でも、本当に数学を専門とする方々が
世界をどのように見ているのか?
その一端を知ることができました。


個人的には、本書の前書きが印象的でした。
「自然の本質は変化です」にはじまり、
必要十分な言葉で解析学の本質が語られており、
数学という学問を研究する人らしい
美しい文章だな、と感じました。

私もこんな文章がかけるようになりたいと思いました。


数学を専門としない、理工系の大学(院)生、
研究者、エンジニアなどにお勧めの一冊です。
解析学を通じて、数学的なものの見方を
比較的らくに身につけることができるでしょう。

続きを読む

engineer_takafumi at 22:46|PermalinkComments(0)

2019年01月20日

数学デッサン教室

本日は瑞慶山 香佳 氏の
数学デッサン教室
です。


本書は数式で作ることができる形を、
3Dグラフアプリで再現して鉛筆で描くという、
「数学デッサン」を専門とする著者の一冊です。

回転面やトポロジー、多面体など、
数学的な図形のデッサンがたくさん並びます。

画集のように見てもいいでしょうし、
数学的な背景を探ってみるのも良いでしょう。

デッサンはもちろん美しいのですが、
それに添えられている数式自体が
美しく感じられました。

数学と美術の関係は案外深いのだなと感じました。
実際、数学者は「美しい」という価値基準で
行動することが多いと言われていますからね。


個人的には3Dグラフのソフトウェアを
どのように使っているかが知りたかったです。

著者の今後の活動に期待、です。


数学を美しいと感じたことのある人には
お勧めの一冊です。
数学に潜む美しさを再確認することができるでしょう。

続きを読む

engineer_takafumi at 11:27|PermalinkComments(0)

2019年01月18日

身近なアレを数学で説明してみる

本日は佐々木淳 氏の
身近なアレを数学で説明してみる
です。


本書は代々木ゼミナールなどで数学講師の実績を積み、
現在は海上自衛隊でパイロット候補生に
数学を教える仕事をしてる著者による一冊です。


例えばコピー機、家電量販店での買い物、パラボラアンテナ、
バーコード、宝くじなど身近なものを使って、
数学の本質を教えてくれます。

しかも、単なる雑学本になっているわけでなく、
微積分や対数、二進数、標準偏差など、
数学の概念を根っこから理解できるように
配慮されています。

数学の本といいながら、写真やイラストも多く
すらすら読めるところも気に入りました。

個人的には、分母の有理化の部分が印象に残りました。
ただの数学的手続きで意味はないとおもっていたのですが、
それなりの背景はあるのですね。


数学の教師や講師をされている方にお勧めの一冊です。
本書のトピックを使って、生徒の興味を引いて
よりわかりやすい授業をすることができるでしょう。



続きを読む

engineer_takafumi at 22:10|PermalinkComments(0)

2018年12月21日

両辺に∫(インテグラル)つけちゃっていいの?

本日は中井 晶也 氏の
両辺に∫(インテグラル)つけちゃっていいの?
です。


本書は少しマニアックですが、
微分方程式を解くときに
f(x)dx=g(y)dy を  ∫f(x)dx=∫g(y)dy にしても良いのか?
という疑問に答えた本です。


私は正直この疑問を感じたことはありませんでしたが、
本書を読むと、自分の考えの浅はかさを感じました。

あたり前のように感じていたことが、
実は色々な矛盾を含んでいたのですね。

数学に厳密な人は気づくのでしょうが、
鈍感な私は気づきませんでした。
例えば、下のような問題です。
∫f(x)dx=∫g(y)dy は左辺はxの関数、右辺はyの関数で、
この等式は一体何が等しいと主張しているのでしょうか?


また、本1冊かけて議論しておきながら、
最後は「感覚で理解できたらγもΦも忘れてしまえ」
という潔さが気持ちよかったです。


個人的には、
定積分と不定積分は全く違うものとして考える
というところが印象的でした。

同じような表記なので、同一に考えてしまいますが、
内包する意味は異なるのです。


微積分を理解した大学生にお勧めの一冊です。
本書の議論により、読み物的に楽しみながら、
理解を一層深められるでしょう。

逆に、数学があまり得意でない高校生が
微積分を理解するために本書を読むのは間違いです。
余計混乱することでしょう。
まず、教科書をしっかり学んでからにして下さい。


続きを読む

engineer_takafumi at 21:13|PermalinkComments(0)

2018年09月05日

多変量解析がわかる

本日は涌井良幸 氏、涌井貞美氏の
多変量解析がわかる
です。
多変量解析がわかる (ファーストブック)

分散、共分散、相関係数など
基本的な事項から始まり、単回帰分析、重回帰分析、
そして、主成分分析や因子分析、SEM、判別分析まで
カバーされている一冊です。

特に、主成分分析や因子分析記述が数式に頼らず、
分かりやすい例で説明されています。

統計学は変数が多く、数学的な扱いが複雑なので、
初心者向けの表面的なものか、
専門家向けの難解な数学書になりがちです。

本書はその中間にある良書だと思いました。


大学教養課程の数学程度の学力がある方で
多変量解析を学びたい人にお勧めの一冊です。
入門書より一歩進んだ多変量解析を
短期間に学ぶことができるでしょう。

続きを読む

engineer_takafumi at 01:08|PermalinkComments(0)

2018年08月07日

マンガでわかる統計学

本日は高橋信 氏の
マンガでわかる統計学
です。



本書は敷居が高い統計学を
マンガでやさしく勉強しましょう
という趣旨の一冊です。

長年売れ続けているベストセラーです。


データの種類から、平均と標準偏差、
確率分布、相関係数、独立性の検定と進みます。

マンガだから読みやすいのはもちろん、
例が具体的なので、統計の難解な概念も
比較的頭に入ってきます。

ただ、網羅的に解説しているわけではないので、
しっかり統計学を勉強したければ、
この後、教科書を変えて勉強する必要があります。

それでも、その教科書を学ぶ時に、
この本で得た知識、感覚は役立つことでしょう。


統計学を始めて学ぶ学生や社会人にお勧めの一冊です。
統計学の最初のとっかかりができることでしょう。


続きを読む

engineer_takafumi at 21:56|PermalinkComments(0)

2018年06月15日

大学4年間の統計学が10時間でざっと学べる

本日は倉田 博史 氏の
大学4年間の統計学が10時間でざっと学べる
です。
大学4年間の統計学が10時間でざっと学べる


本書は「統計学とは何か?」から、
ヒストグラム、平均や分散などデータの整理方法、
確率分布、統計的な推定、回帰分析と
一通りの知識をつけてくれます。


1項目が見開き1ページで文章と図に分かれており、
読みやすい構成になっています。
また、四六判でコンパクトにまとめられていて、
専門書のようなとっつきくさがありません。
数式もなるべく使わないように配慮されています。
少なくとも、文字だけで理解することができます。


文字数に制限があるためか、
本質がまっすぐ書かれていて、
専門書にありがちな、わき道に入りすぎて、
本来の目的を見失う、ということがありません。

本気で理解しようと思えば副読本が必要ですが、
さっと要点だけ見る(理解ではありません)には
最適の本でしょう。


社会人が統計学を学ぶ時に
最初の1冊として選ぶ本にお勧めです。
統計という学問の全体像をつかむことができます。


続きを読む

engineer_takafumi at 18:17|PermalinkComments(0)

2018年05月06日

中学校3年分の数学が教えられるほどよくわかる

本日は小杉 拓也 氏の
中学校3年分の数学が教えられるほどよくわかる
です。
中学校3年分の数学が教えられるほどよくわかる

本書は学習塾「志進ゼミナール」を主宰、
難関校合格の実績も多数持ち、
プロ数学講師として活躍されている著者による
中学数学のまとめ本です。

500ページほどの本に3年分の
中学数学のポイントがまとめられています。

図も豊富で式の変形も親切です。
また、著者の長年の経験から、
陥りやすそうな箇所については、
特に丁寧に解説されています。

数学の本としては、言葉の説明が
かなり多い方ではないでしょうか。
数式アレルギーの方にとっても
読みやすい本ではないかと思います。

また、ところどころに数学の歴史やウンチク話があり、
数学への興味を刺激してくれます。

中学数学についての何冊かの本を比較した中で
抜群にわかりやすく、楽しい一冊でした。


子どもが中学になって、
自分も数学を学びなおしてみたい
という親御さんにお勧めの一冊です。
タイトル通り子どもに数学を教えられるようになり
親子の会話がはずむきっかけになるでしょう。


続きを読む

engineer_takafumi at 21:15|PermalinkComments(0)

2018年03月26日

「数学」の公式・定理・決まりごとがまとめてわかる事典

本日は涌井 良幸 氏の
「数学」の公式・定理・決まりごとがまとめてわかる事典
です。
「数学」の公式・定理・決まりごとがまとめてわかる事典 (BERET SCIENCE)

本書は高校数学を中心に、
数学で学ぶ項目をコンパクトにまとめたものです。

公式類がコンパクトにまとめられており、
また、グラフや図を多用して書かれているので、
短時間で概要をつかみやすくなっています。

価格もこの手の本としては比較的安いので、
カバーされる範囲を考えれば
コストパフォーマンスも良いと思います。


数学を勉強する大学生にお勧めの一冊です。
手元においておけば、高校数学で不明な部分を
さっと調べることができるでしょう。

続きを読む

engineer_takafumi at 18:36|PermalinkComments(0)

2018年03月19日

統計学が最強の学問である[数学編]

本日は西内 啓 氏の
統計学が最強の学問である[数学編]
です。
統計学が最強の学問である[数学編]――データ分析と機械学習のための新しい教科書

本書は著者の大ヒットシリーズ統計学が最強の学問である
の数学編になります。

まず、本書では統計学だけではなく、
機械学習の基礎となる数学をテーマとしています。
これは、機械学習と統計学の基礎となる数学は
よく似ているということにあります。

本書の読者は統計学による推定に興味がある
と思われますので、機械学習にも関心があることでしょう。
そういう意味でお得な一冊と言えます。

全体として500ページを超えている大作ですが、
それは計算過程を詳細に追い、
また文章で丁寧に解説しているところにあります。

逆に言えば、冗長とも言えますので、
ある程度理解できている部分については
ざっと読み流すくらいの感覚で良いでしょう。

本書では交換法則、結合法則などの中学生レベルの話から、
線形代数、ベクトルの偏微分など大学レベルまで扱います。
ですが、目的が統計、機械学習に絞られているため
効率的に必要な数学を学ぶことができます。


個人的には、
ニューラルネットワークは単に「変な関数のよい近似方法」
という部分が特に役立ちました。


機械学習や統計学を業務に利用する人は
とりあえず手元に置いておきたい一冊です。
数学でわからないことが出てきたときに
辞書的に使える一冊になるでしょう。

続きを読む

engineer_takafumi at 22:55|PermalinkComments(0)

2018年03月10日

数学図鑑: やりなおしの高校数学

本日は永野 裕之 氏の
数学図鑑: やりなおしの高校数学
です。
数学図鑑: やりなおしの高校数学


本書は高校で習う数学をわかりやすく
復習できるように配慮された一冊です。

イラストや図が多く、数学の本としては
かなりわかりやすい一冊となっています。

また、最後には大学入試の問題も出ており、
理解した項目の力試しをすることもできます。


子どもが高校生になって、
自分も高校数学を少し学び直したい
という人にお勧めの一冊です。
高校数学の本としては、
これ以上ないくらいのわかりやすさです。


続きを読む

engineer_takafumi at 17:36|PermalinkComments(0)

2018年03月08日

機械学習を理解するための数学のきほん

本日は立石 賢吾 氏の
機械学習を理解するための数学のきほん
です。
やさしく学ぶ 機械学習を理解するための数学のきほん ~アヤノ&ミオと一緒に学ぶ 機械学習の理論と数学、実装まで~

本書は機械学習を勉強するときに、
必要となる数学の知識を解説したものです。

会話形式で読みやすく書かれていることと、
回帰や分類など機械学習に必要な項目に絞られており
効率よく、機械学習の数学を学ぶことができます。


また、本書では機械学習を実装するときの
pythonのサンプルコードが紹介されています。

とても基礎的なものではありますが、
このサンプルプログラムを動かすと
数学に対する理解も大きく深まるでしょう。


個人的には
過学習についての記述がわかりやすく
とても参考になったと感じました。


プログラムは得意だけど、数学の理論は苦手
というエンジニアにお勧めの一冊です。
とっつきにくい数学の理論を
体で覚えることができるでしょう。

続きを読む

engineer_takafumi at 22:16|PermalinkComments(0)

2018年03月06日

統計学図鑑

本日は栗原伸一 氏、丸山 敦史 氏の
統計学図鑑
です。
統計学図鑑

本書は図やイラストを多用して読みやすく配慮した、
統計の入門書になります。

入門書ではありますが、「図鑑」とついているように
ある程度、網羅性を持っており、
カバー範囲は広く作られています。

数式は類書と比べて、はっきり少ないと思いますので、
数式アレルギーの方にもお勧めできる一冊です。


個人的には、検定の部分に多くページが割かれており、
例も豊富なので、理解に役立ちました。


統計を学び始めた人が、
用語集として手元に置いておくと良いと思います。
例が豊富なので、統計の理解が進むことでしょう。

続きを読む

engineer_takafumi at 23:01|PermalinkComments(0)

2017年12月01日

フェルマーの最終定理

本日はサイモン シン氏の
フェルマーの最終定理
です。
フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

数学に感動するというと、
限られた能力をもつ人間だけのように感じます。

しかし、17世紀にフェルマーによって予想され、
300年ものあいだ未証明であった定理が、
ある数学者によって証明される、
そのドラマには本当に感動させられました。

本書はフェルマーの最終定理が何であるか?
そして、アンドリュー・ワイルズによって、
それが証明されるまでのドラマを描いています。

ワイルズは一旦証明に成功したように見えましたが、
後に大きな問題が残されていることに気づきます。

栄光から、どん底に突き落とされ、
そこからまた這い上がるストーリーには
数学がわからなくても感動させられると思います。

ノンフィクションでありながら、
小説のように楽しめる一冊でした。

登場人物が数学者なので、
一般とはかなり変わっている人たちであることが、
話を面白くしているのでは、と感じました。


個人的には、証明の障害を回避したときの
ワイルズの言葉が印象に残りました。


数学好きな人はもちろんですが、
普通の小説が好きな人にも試してもらいたい一冊です。
数学の話にも感動させられることに気づくでしょう。


続きを読む

engineer_takafumi at 23:32|PermalinkComments(0)