⇒ 原子力・放射能

2017年08月03日

人類の未来を変える核融合エネルギー

本日は核融合エネルギーフォーラムの
人類の未来を変える核融合エネルギー
です。
SUPERサイエンス 人類の未来を変える核融合エネルギー

核融合について勉強しようとした時、
日本語の本は思いのほか少ないようです。

この本は2016年刊行と比較的新しいので、
なるべく新しい知識を得るために購入しました。


本書は核融合発電の原理から、
プラズマの制御方法について、
実現に向けての課題、開発の歴史と
一通りの知識が学べます。

大学の初級程度の物理の知識があれば、
理解できる内容となっており、
読みやすいです。

また、燃料はどうするのか?
安全性は?放射性廃棄物は?といった、
実用化に際して、普通の人が疑問を抱きそうな点
について丁寧に説明されています。

核融合は技術的なハードルが高いという
問題点があるものの、
実用化された時のインパクトが非常に大きいので
ぜひ、一人でも多くの方に知って頂きたいと思いました。


エネルギー問題に興味がある方には
お勧めしたい一冊です。
究極のエネルギーとしての
核融合についてコンパクトに学べます。


続きを読む

engineer_takafumi at 01:34|PermalinkComments(0)

2012年07月13日

福島原発事故独立検証委員会 調査検証報告書

本日は
福島原発事故独立検証委員会 調査検証報告書
です。
福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

本書は福島の事故について報告書が出版されたと聞き
ぜひ読みたいと思い購入しました。


福島の原発事故は、大量の住民に長期の避難を強いるなど
影響が大きく許されないものです。

ただ、この報告書を読んでみると、
「この国にはやっぱり神様がついていると心から思った」
という官邸のスタッフのコメントからわかるように、
この事故の規模の割には、影響は少なくてすんだ
ということを感じました。


また、当時に事態の収拾にあたった菅首相を初め
政府のスタッフ達の動きについては、
悪いことばかり強調されて報道されていますが、
評価されるべき部分も多数あったのです。

この悲惨な事故を何らかの教訓として後世に伝えるには、
ダメだったこと、良かったことを
それぞれ徹底的に分析していく必要があるのです。

そんな意味では、公機関から離れて、
独自に調査が行われ、その結果を誰でも入手できるという
日本はまだまだ捨てたものではないと感じます。


ただ、残念なのがこの調査では東京電力の経営陣が
取材に応じていないということです。

第一の当事者である東電を十分調査できていなければ
その調査は片手落ちといえるのかもしれません。

公の調査では、東電の経営陣含めて調査が行われ
徹底的に分析して欲しいと思います。


調査報告書なので、読みやすいものではありませんが、
流し読みでも読んでおく価値はあるでしょう。

原発事故から何かを学びたい人には
必読の一冊です。


続きを読む

engineer_takafumi at 02:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2012年03月23日

放射性物質の正体

本日は山田 克哉氏の
放射性物質の正体
です。
放射性物質の正体 (PHPサイエンス・ワールド新書)

当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。


書いてあることのレベルは決して低くないのですが、
難しい部分は読み流しても、
要点は頭に入るように工夫されています。

特に、核の反応は我々が普段接している
化学反応とは全く別物である、
ということが強調されていました。

洗い流しても、ゴミとして焼却しても
放射能は消えてくれない!
これが、著者の最も訴えたいポイントのようです。

放射能の「除染」という言葉が使われますが、
化学的に放射能を無くすことは不可能なのです。

そんな原則を知ることで、
科学的な知恵は養われるものなのでしょう。


原子力に興味を持ち始めた人で、一般書よりもう少し
突っ込んで勉強したいという人にお勧めです。

世の中では色々なデマも流れていますが、
物理的に何が本当で何がウソなのか
わかるようになるでしょう。


続きを読む

engineer_takafumi at 00:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年05月15日

原子炉時限爆弾

本日は広瀬隆氏の
原子炉時限爆弾
です。
原子炉時限爆弾

最近、放射線について勉強していますが、
勉強すればするほど、思ったより怖くないものだ
という意見に傾きつつあります。
そこで、反原発の人の考え方を知りたくて
本書を購入しました。


この本を読んでみると、その多くのページが
地震について割かれており、
地震の恐怖を原発の恐怖に絡めているような
印象を受けました。


この本は福島の事故以前の出版なのですが、
電源喪失や原子炉が同一サイトに複数存在するリスク
などにも触れられており、
著者の見解の正しさもわかります。


ただし、問題になるのはその表現方法で、
「100%事故が起きる」
「日本人には絶対無理」などの表現、
また、個人名を挙げた罵倒など、
多くの人が内容に立ち入る以前に
拒否反応を起こしそうな表現に満ちています。

これでは、本当に良識のある人は
間違っても著者の味方はできないでしょうし、
「反原発」の立場の人達のイメージを
より悪くしてしまっていると思います。


特に、高速増殖炉や核廃棄物についての見解は
納得させられるところも多かったので残念です。

著者が原発関連の組織について、
個人的な怒りを抱えているのかもしれませんが、
少なくとも技術的な題材を話題にする際には
表現方法に気をつけるべきだと考えます。


続きを読む

engineer_takafumi at 22:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年04月10日

人は放射線になぜ弱いか

本日は
人は放射線になぜ弱いか
です。
人は放射線になぜ弱いか 第3版 (ブルーバックス)

本書は福島での原子力発電所の事故を受けて
放射線の人体影響を勉強したくて購入しました。


この本では放射線の物理というより、
かなり生物的、医学的な分析を議論しています。

放射線の危険を語るときに、そもそも放射線が
どんなメカニズムで人体に悪影響を与えるのか
きちんと理解する必要があります。

この本では、その理由が詳細に書かれており
大変参考になりました。

また、がんについての知識も得られます。


結論として、少量であれば放射線は
全く恐れる必要はないとのことですが、
さらに進んで、少量であればむしろ健康に
良いかもしれないとさえ主張しています。

まさに、この本のサブタイトルになっている
「少しの放射線は心配無用」です。


単にがんになる、急性症状が現れる、以上に
放射線が人体に悪影響を与えるメカニズムの詳細は
意外に語られていませんので、
ここに興味がある人にはおすすめの一冊です。

続きを読む

engineer_takafumi at 03:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年03月28日

世界の放射線被爆地調査

本日は高田 純氏の
世界の放射線被爆地調査
です。
世界の放射線被曝地調査 (ブルーバックス)

本書は福島での原子力発電所の事故を受けて
放射線の人体影響を勉強したくて購入しました。


本書の著者はチェルノブイリや茨城の東海村をはじめとする
世界各地の核災害の現場において、
その放射線量と人体への影響を調査しています。

この本を読んで率直に感じたことは、
放射線というものは思ったより怖くない、
ということでした。

放射線というと大変危険なもので、
原子力発電所などから少しでも漏れ出そうものなら
ガンなどの病気が多発する、
というようなイメージを持っていました。

しかし、適切に被曝量を管理されていれば特に問題は生じず、
問題となる被曝量は思っていたよりずっと多いことがわかりました。

実際、チェルノブイリの事故でも、あえて汚染区域内での
生活を続けている人達もいるのですが、
被曝による健康リスクはそれほど高くないそうです。


少なくとも、この本で示されたデータ等に
作為的な捏造などさえなければ、
福島第一原発で起きた事故の人体への影響は
非常に限定的(むしろ全く確認できない)
と推測できるでしょう。

核災害の影響を正しく理解したい方には
お勧めの一冊です。

続きを読む

engineer_takafumi at 01:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年05月01日

原発とプルトニウム

本日は常石 敬一氏の
原発とプルトニウム
です。
原発とプルトニウム (PHPサイエンス・ワールド新書)

当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。

この本では、主に、放射線の発明から
原爆の開発までの歴史が描かれています。

類書は他にも何冊かあるのですが、この歴史が取り上げられる背景は
人類にとってパンドラの箱を開けてしまった、
という重大性があるということに加えて、
これを期に、物理の研究が大きく変わってしまった、
という歴史的背景があります。

つまり、原爆の発明以前は個人の研究者の好奇心が
研究の大きな原動力になっていたのに対し、
発明以後は国家の力が推進力となって(軍事的用途)、
研究者グループを動かす、という形式に変わってしまいました。
予算としても、個人で抱えきれる限界を完全に超えてしまいました。

その変化の瞬間というものが、この本には克明に描かれています。


科学史や科学哲学に興味のある方、原発に興味のある方には
必見の一冊だと思います。

ただし、私見では、この本は原子力利用に反対の立場に
傾斜しているように見えるので、公平な判断には注意が必要です。

続きを読む

engineer_takafumi at 09:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年12月09日

日本の原子力施設全データ

本日は北村行孝氏と三島勇氏の
日本の原子力施設全データ
です。
日本の原子力施設全データ―どこに何があり、何をしているのか (ブルーバックス)

本書は核施設について詳しく知りたくて購入しました。

核施設というと、原子力発電所が真っ先に思い浮かびますが、
実際は核燃料加工・再処理工場などを含むと、
思ったより数が多く、身近にも存在していたりします。

この本には、そんな核施設のデータが収められています。

また、原子力の事故について詳細なレポートがあったり、
組織体制を含む安全管理の話があったり、
原子力産業をある程度網羅した本になっています。

人間というものは、わからないものに対して
強く恐怖を抱くようにできています。

原子力発電を非難する人は、
最低限このくらいの知識は身につけてから
話をして欲しいな、と思いました。

続きを読む

engineer_takafumi at 23:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年11月24日

新核融合への挑戦

本日は狐崎昌雄氏と吉川庄一氏による
新核融合への挑戦
です。
新・核融合への挑戦―いよいよ核融合実験炉へ (ブルーバックス)

本書は水素爆弾の原理や核融合発電の技術について
知りたくて購入しました。

ということで、核融合の詳細な説明を期待したのですが、
実際本を読んでみるとプラズマの話が
ほとんどを占めていました。

核融合を起こすためには、
数億度という超高温を作らなければなりません。

となると、技術的にはそのプラズマをどう作るか、
そしてどうやって維持するか、
ということが核融合炉実現に向けて、
一番の課題になるわけですね。

技術の詳細は難しくて理解できませんでしたが、
どんな課題があるかそして核融合炉には
どんな特徴とメリットがあるか、
ということはこの本で理解できました。

続きを読む

engineer_takafumi at 23:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年11月08日

核兵器のしくみ

本日は山田克哉氏の
核兵器のしくみ
です。
核兵器のしくみ (講談社現代新書)

この本は著者の前著原子爆弾が良かったので
さらに知識を広めたくて購入しました。

内容としては原子爆弾のエッセンスを抜き出して
再構成したといったものですが、
この本では、水素爆弾と中性子爆弾にも触れていて
さらに知識を深めることができます。

原子物理の教科書を読んでいても、
抽象的で頭に入ってきにくいのですが、
この本だと核兵器というリアルなモノが存在しているので
技術系の人間は興味深く読めると思います。

また解説が基本的なところから、
わかりやすく書いているので
少し頑張れば、理系の高校卒業程度の学力でも
理解できると思います。

続きを読む

engineer_takafumi at 23:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年10月26日

原子爆弾

本日は山田克哉氏による
原子爆弾 です。
原子爆弾―その理論と歴史 (ブルーバックス)

本書は核兵器に興味を持ったので購入してみました。

この本は500ページ弱にも及ぶ本で、
原子爆弾の理論にとどまらず、
開発の歴史や開発者の生涯にわたるまで、
広範囲に記述されています。

もちろん専門的な記述も多いのですが、
この本は同じ説明が繰り返されていて、
読みやすいつくりになっています。

教科書だと「くどい」という風になるのかもしれませんが、
読み物だと、しつこいくらい前提や説明が
繰り返されているほうが読みやすいですね。


この本を読了すれば、大学の教養過程程度の
原子核物理は身につけられるでしょう。

教科書とは違う角度から、物理をながめるのも良いでしょう。
そういう意味で、学生などにもおすすめです。

続きを読む

engineer_takafumi at 23:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)