2010年06月07日

もっと知りたい旅客機の疑問50

本日は秋本 俊二氏の
もっと知りたい旅客機の疑問50
です。


本書は編集者の方から頂きました。
ソフトバンククリエイティブ様ありがとうございます。


飛行機は我々にとって身近な乗り物ですが、
地上や水上の乗り物と違って、
動作のイメージが沸きにくい上に、
裏舞台が語られることはほとんどありません。

そんな疑問を解決しようとするのがこの本です。


サイエンスアイシリーズなのですが、
内容は技術的な話題だけでなく
キャビンアテンダントや航空会社の話題にも触れられ、
機械が苦手な人でも十分楽しめる内容です。

私は、フライトレコーダーについて書かれた部分に
とくに興味を持ちました。


飛行機が好きな人、航空業界に興味がある人などは
楽しんで読むことができるでしょう。

なお、私はこの本続編から読むことになりましたが、
面白かったので、早速前編も注文しました。




双発機に課せられた制約の代表的な一つが、
長時間の洋上飛行が禁止され、
「常に60分以内の場所に代替着陸上のある経路を飛行しなくてはならない」
という規定です。


旅客機は機種ごとに最大着陸重量が決められています。


ボイスレコーダーもフライトレコーダーも、
墜落時の衝撃や火災の高温から守られるよう、
耐熱・耐衝撃構造の丈夫なカプセルに収められています。
このカプセルに入っていると、1100度の高温に
30分以上放置されても、びくともしません。


爆発・炎上して機体が砕け散り、ブラックボックスが海中に水没しても、
ブラックボックスは強い衝撃を受けてから30日間にわたって
位置を知らせるための信号を発信しつづけますから、
ほぼ100%回収できるのです。


エアラインパイロットのライセンスは、
操縦できるのはたった1機種だけ。


ジャンボ機なら、搭載した燃料をほとんど使い切ったとしても、
着陸時にはなお300トン近い重量があります。
(中略)
一般の道路では、強度の点からいってまったくもちません。


一人の人が航空機事故に遭遇する確率は、
統計的にみればごくわずかです。
仮に旅客機に毎日乗ったとしても、事故に逢うのは438年に1回です。


座席も、ほとんどのLCCがオール自由席に設定。
「好きな席は早い者勝ちでどうぞ」とすることで、
乗客たちを早く空港に到達させ、
搭乗から出発までの時間を短縮するという狙いがあるのでしょう。





engineer_takafumi at 01:12│Comments(0) ★理系本の書評 | ⇒ その他の工学

コメントする

名前
 
  絵文字