2011年03月30日

事業再生家

本日は州山氏の
事業再生家
です。
事業再生家──会社が蘇った奇跡の物語

本書は6年間で360件超と、
豊富な企業再生の実績がある著者の本として、
興味を持って購入しました。


本書は短編小説の形式になっているのですが、
倒産寸前の会社の再生ですから、とてもエキサイティングです。

その中にも、企業再生に必要なノウハウがちりばめられている、
ということで、楽しみながら企業再生の概要を学べることでしょう。

銀行やサービサー、ヤミ金融にいたるまでの交渉の生々しさは、
豊富な経験のある著者だから書けるものなのでしょう。


ただし、本当にこの本を必要としている人は
そんな悠長なことは言ってられないと思いますので、
著者に相談することをお勧めします。

著者の洲山先生は、とあるセミナーで知り合ったのですが、
人格的に信頼できる方で、もちろん実績も確かです。


知識を必要としている人はもちろんですが、
題材が題材なだけに、興味本位で小説として読む分にも
楽しめる一冊です。





大事なのは、銀行への支払いが最優先ではないということです。
一番目は人。ご家族や従業員です。
二番目が物。スーパーである以上、商品の仕入れです。
三番目が金。銀行への返済です。
返さないんじゃないです、今は返せないだけなんですから。


借金を返す方法は、大きくわけて三つしかないんや。
一つ目は、遊休資産を売却するか他から借りたお金で返すこと。
二つ目は、法的整理をすることで、
裁判所の力を借りて借金を大幅にカットして残りを返すこと。
三つ目は、経営変革の実務をすることで返済可能な収益構造を作り、
利益返済すること。


倒産のパターンは五種類に分けられている。
「販売不振」「他社倒産の余波」「過小資本」
「放漫経営」「信用力低下」


本業が駄目になったら、再生は絶対にできない。
相談に来られて、当初はなんとかやっていても、どんどん悪化して失敗する。


サービサーの場合、しっかりと交渉すれば
一億円の債権を1〜3パーセントで買い取れるケースがある。


債権一億を百万円で売ったら、その差額は損金として認められる。
九千九百万円の損金です。その結果として、債権管理の経費が減る。
バランスシート上から貸付債権が消えて、債権売却損が計上される
損失分の税金が還付される効果があるからです。


ヤミ金融に手を出して困っている人は多い。
だが、逃げる必要もなければ、まして命を落とす必要なんてない。
元金は返すものだが、金利は払うものである。
したがって法外な金利は払う必要がない。
元金すらも払う必要がないという民法の「不法原因給付」条項を
知ってさえいれば、交渉は成立する。


金融機関は外部のコンサルが入ってくるのを原則として嫌うが、
コンサルが入ると逆に喜ばれるケースもある。
というのは、銀行の要求する資料を作れない経営者が多い中で、
コンサル会社は財務に関しては専門だけに、すぐ作成できるからだ。


金融機関が回収の困難な債権をサービサーへ売却するのは、
不良債権処理の方法の一つだ。






engineer_takafumi at 02:17│Comments(1)TrackBack(0) ★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

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この記事へのコメント

1. Posted by 事業再生手法   2011年04月06日 02:39
興味深い本ですね
さっそく注文しました

ご紹介ありがとうございました。

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