2011年07月14日

認知症の正体

本日は飯島祐一氏、佐古泰司氏の
認知症の正体
です。


当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。


認知症という病気は本人よりも周りに負担が大きいという
特徴をもった病気です。

「恥ずかしい」という意識もあるのか、
実体が語られることはあまり多くはないようです。

本書では、病気の発症のメカニズム、予防方法、医療の実体など
この病気について広範囲にわたる事柄が書かれています。


病気が発症するには色々な因子があるのですが、
結局、一番の危険因子は年をとることのようです。

ということは、超高齢化社会に突入するこの国にとっては、
ある意味避けられない病気であり、予防も含めて
社会でどう支えていくかが重要になりそうです。


家族で認知症を疑われる人がいれば、すぐ本書を一読して、
専門科を受診されることをおすすめします。




どこかおかしい、認知症ではないか?周囲がそう感じたら、すぐに受信を―。


認知症では、もの忘れに対する自覚がないか乏しいのに対し、
高齢者のうつ病はもの忘れなどを訴える傾向があります。


やっかいなことに、妄想の矛先が向けられるのは、
身近な介護者である家族やヘルパーです。


認知症の有無を判断するには、
日常生活を知っている周囲の人からの情報が重要。
必ず付き添って受診してください。


アルツハイマー病は、年を重ねることが発病の大きな危険因子です。


アルツハイマー病の患者は、女性が男性の2.6倍と圧倒的に多くなっています。


頭に衝撃を受けるボクサーは「引退後、認知症になりやすい」とされます。


アルツハイマー病は、βアミロイドの蓄積に続いて、
タウというタンパクが蓄積して発症に至ります。


レビー小体型認知症では、妄想にもつながりやすい幻視や、
抑うつ、レム睡眠行動障害などが中核的症状として現れます。


レビー小体型認知症とパーキンソン病は、
どちらもレビー小体の脳内への蓄積が原因で発症します。


前頭側頭葉変性症は、65歳未満の若年性認知症患者に目立つ病気です。


脳血管性認知症とアルツハイマー病が合併すると、
認知症の悪化は"足し算"ではなく、"掛け算"的(相乗的)に進むといいます。






engineer_takafumi at 06:38│Comments(0) ★理系本の書評 | ⇒ 医学・人体

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