2012年08月04日

土井英司の「超」ビジネス書講義

本日は土井英司氏の
土井英司の「超」ビジネス書講義
です。
土井英司の「超」ビジネス書講義 (ディスカヴァー携書)

本書は土井英司氏の著書ということで、迷わず購入しました。

本のサブタイトルに次のような言葉があります。

これからのビジネスに必要なことは
すべてビジネス書が教えてくれる。


つまり、ビジネス書そのものよりも、
ビジネス書と社会との関係を説いた本
と言えるでしょう。

この本を読んでみると、
その時代の空気とビジネス書のトレンドが
強く結びついていることがわかります。

だから、逆にビジネス書のトレンドを見れば
社会のトレンドを知り、将来どんな方向に進むのか
見定めることができるのです。


これは、長年にわたり大量のビジネス書を読み続けてきた
土井氏だからこそ書ける本でしょう。

個人的に大変満足した一冊でした。


本に限らず、今後の世の中のトレンドを見抜く力を身に付けたい
という人には必読の一冊になるでしょう。



一つの価値観が飽和すると、対極にある価値観へと振り子は振れる


希望が見えると、人間は具体的手段を"買う"。


(日本でいちばん大切にしたい会社は)
「ファンタジーだから売れた」という部分も否めません。


「年収一千万円」とすると、多少は想像がつくゆえに、
むしろ厳しい現実と向き合わされてしまうから読みたくないのです。


「一億円も、愛情も、叱ってくれる存在も、現実には手に入らない」
と思いながら切実に求めているところが、
いまの若い世代のせつない特徴といえます。


そうしたあこがれや共感をいっさい寄せつけないほど、
ジョブズは特異な存在です。


情報産業においては、移動することが戦略的に重要になる。


軽薄こそ情報産業そのもののカルチャーですから、
今後の人間はみな軽薄になります。


情報産業に携わる人は今後、「A=情報クリエイター(創る人)」
「B=情報ディストリビュータ(運ぶ人)」の二つに分かれます。


古代ギリシャは、政治的にはローマに征服されましたが、
カルチャーとしてはローマを征服しました。


情報には、「おいしいレストランの場所」のように、
一度知ってしまえば価値を失うものと、コンサートで聴く歌のように、
何度でもくり返し消費したいものの二種類があります。


"手段"を売っている会社は、もっといい手段が出てきた段階で終わりです。


線を引くのは、あとから見直すためでもありますが、
それはあくまでサブ的な目的。
赤ペンの主目的は、自分が記憶することにあります。


悪文を苦にしない読み方をマスターしなければなりません。
ポイントは、「固有名詞・数詞・動詞」しか見ないこと。
読みにくい文章を書く人というのは、助詞や助動詞の使い方が下手です。






engineer_takafumi at 10:55│Comments(0)TrackBack(0) ★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

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