2012年11月12日

売れる作家の全技術

本日は大沢 在昌氏の
売れる作家の全技術
です。
小説講座 売れる作家の全技術  デビューだけで満足してはいけない


本書は書く技術を磨きたくて購入しました。


普段はなにげなく楽しんでいる小説ですが、
この本を読んで書き手の立場にたってみると
納得させられることがたくさんあります。

例えば、小説のルールです。
「神の視点」で書いてはいけない、
小説で普段と違う出来事には理由がなくてはならない、
どんでん返しの前には伏線がなくてはならない、
こんな言葉には読み手としても納得させられます。

ストーリーの組み立て方なども、
何が面白いか、ということが、
言語化されているのが素晴らしいと感じました。

また、書くという仕事の厳しさにも触れられています。
出版社にかつての余裕がない中、
これから作家を目指すということは、
相当の覚悟が求められるのです。

私が小説を書くことはないかもしれませんが、
物語作りのエッセンスが学べた、
プロの作家の書く技術が学べた、ということで
とても印象深い一冊でした。

小説を書こうとしている人はもちろん、
書かなくても読むのが好きな人にはお勧めです。
きっと、小説の新しい楽しみ方が見えてくるでしょう。




初版部数は4000部、定価が1700円、印税は10パーセントとして、
皆さんの収入は68万円になります。
半年かけて68万円、コンビニのアルバイトより低い金額です。


原稿を早く仕上げるには、毎日必ず決まった分量を書く習慣を
身につけることが大事です。


小説がダメだという場合、ストーリーがダメか、主人公がダメか、
たいていはそのどちらかで、ストーリーがダメな場合は
ある地点まで戻ってそこからやり直せば解決できるケースもありますが、
キャラクターがダメな場合は基本的に一から書き直し


限定された視点の中でどこまで読者に情報を提供し、物語を形作れるか


物を書くということは「出す」行為です。
出し続ければ、自分の中がすぐ空っぽになってしまいます。
必ず「入れる」ことをしてください。


嫌な人間というのは、実は自分のことを嫌な人間と思っていない


惨めな人の周辺をどんどん黒く塗りつぶしていって
星の形のように浮かび上がらせるほうが、
読者には惨めさがより良く伝わるはず


小説では、この場面に登場する人間には必ずそこにいる理由がある


物語のあたまと終わりで主人公に変化のない物語は、人を動かさない


小説の中で「甘い物は嫌い」といっていた登場人物が
ケーキを食べるシーンが出てくるとしたら、
そこには絶対理由がなくてはいけません。


人によって見える世界が違うのだということを意識して書いてください。


どんでん返しを成功させるためには、伏線が大事なんですね。


オチもラストも謎も、神視点はみんな知ってるわけですから、
読者は登場人物と感情を共有できなくなります。


「神の視点」のように見える作品のほとんどは、三人称多視点、
複数の人物の視点が使われているだけで実際には神視点ではない。


「自分の書く謎は何なのか」をはっきり自覚することです。


面白い小説というのは、ミステリーであれ、恋愛小説であれ、
どんなジャンルの本でも、主人公に対して残酷です。


小説を読むとき、人は自分の年齢を忘れます。


改行は、文章のリズムを作る上での数少ないテクニックです。


「起」で与えた謎は、「承」から「転」のパートで一度解いてあげること。


今、みんなが吸っているのと同じ空気を物語世界も吸っているんだ
という感じがないと、現代の読者の共感を得ることはできない


どんな人間であっても10パーセントくらいは理解できる
というキャラクターを設定すること


どんな世界でも、ある水準以上のものを必ず出せるのがプロの条件です。


作家はどこかに神秘性を持っていることが大切です。








engineer_takafumi at 05:07│Comments(0)TrackBack(0) ★一般書の書評 | ⇒ 書き方・話し方・言語

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