2013年02月17日

アイデアの選び方

本日は佐藤達郎氏の
アイデアの選び方
です。
アイデアの選び方 アイデアは、つくるより選ぶのが難しい。

本書はタイトルに惹かれて購入しました。


世の中に、アイデアの出し方、とうたった本は多いですが、
「選び方」に焦点を当てた本はほとんどありません。

しかし、実務の経験がある人から見れば、
「選ぶ」ことこそが難しいことは良く知っているでしょう。

例えば、5人が50案ずつ持ち寄れば250案にもなります。
これだけあれば、この中には成功するアイデアが
必ず隠れていると考えても良さそうです。

ただ、それを選ぶプロセスに問題があると
簡単に破綻してしまいます。

なんとなく多数決で決める、偉い人の判断で決める、など
チームメンバーにわだかまりが残る形で決めてしまえば、
その後の実務がうまくいくはずがありません。

この本には、そんなアイデアを「決める」プロセスが
紹介されています。


ただ、僕の感想としてはタイトルで期待しすぎたのか、
他のアイデア本と比べて、
思ったより違いがないような気がしました。

やはり、アイデアを出すことと選ぶことは
切っても切れない関係にあるのです。


様々な組織でアイデアを出すことが求められている
人にはお勧めの一冊です。
実例も入っているので、実行に移しやすいでしょう。




アイデアは、"つくる・出す"よりも、
実は"選ぶ・決める"ことの方がずっと難しい。


アイデアを出すこと自体は目的ではないし、いくら良いアイデアが出ていようと、
それが選ばれて実行されなければなんの意味もないし、
なんの成果にもなりません。


それ、いいね。ちょっと、紙に書いてみてよ。


「ピンとこない」とか「ぴったりこない」という感覚は、
結局は深く検討することもなく、どこが良いかどこが悪いか、
どういった方向性なのかも考えていない、
ひじょうに"お客さん的な"感想だからです。


論理的検討は尽くすべきです。
しかし、最後の最後の決断は、感覚に頼るべきだ、
というのが私の意見です。


"好き"や"嫌い"のなかには、言語化からこぼれ落ちた
大事なものが含まれているケースが多い


責任の薄い人、コミットの少ない人の意見は、
いくら地位の高い人や有名な人の意見でも、採用するべきではないと思います。


アイデアを"選ぶ・決める"という場面では、「細部」は後回しにすべきです。


ある種の制約は、アイデアの翼のための舞台だ


コンセプトという大方針、一種の制約でもある大方針があるからこそ、
私たちはアイデアの奥行を、ずっとずっと遠くまで進めることができるのです。


自分の判断に固執してはいけません。
自分以外にチームリーダーがいる時は、あくまでもその人の判断に従うべきです。


何かを"選ぶ"ということは、他のモノを"殺す"ことです。
他の可能性を"捨てる"ことです。






engineer_takafumi at 23:37│Comments(0)TrackBack(0) ★一般書の書評 | ⇒ クリエイティブ

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