2013年04月17日
新しい超伝導入門
本日は山路 達也氏の
新しい超伝導入門
です。
当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。
理工学系の人であれば、液体窒素を使って
超伝導の学生実験を経験していると思います。
このように有名な超伝導技術ですが、
その知名度のわりには実社会で役立てられて
いないような気がします。
最近になって、ようやくリニアモータカーの
実用化の話が現実的に検討され始めたくらいです。
しかし、この超伝導技術はエコ社会の切り札として
特に日本勢中心に着実に開発が続けられているのです。
日本の電気産業が危機的な状況にある中、
これから日本が何で食べていくかを議論する時に
超伝導は一つの有力な候補となるのではないでしょうか。
超伝導の応用分野について知りたい方にはお勧めです。
最新の話題やその技術的な背景の知識が得られるでしょう。
新しい超伝導入門
です。
当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。
理工学系の人であれば、液体窒素を使って
超伝導の学生実験を経験していると思います。
このように有名な超伝導技術ですが、
その知名度のわりには実社会で役立てられて
いないような気がします。
最近になって、ようやくリニアモータカーの
実用化の話が現実的に検討され始めたくらいです。
しかし、この超伝導技術はエコ社会の切り札として
特に日本勢中心に着実に開発が続けられているのです。
日本の電気産業が危機的な状況にある中、
これから日本が何で食べていくかを議論する時に
超伝導は一つの有力な候補となるのではないでしょうか。
超伝導の応用分野について知りたい方にはお勧めです。
最新の話題やその技術的な背景の知識が得られるでしょう。
送電線には極力電気抵抗の小さい物質が使われていますが、
それでも発電量の5%程度は電気抵抗によって発熱し、
エネルギーロスを起こしています。
超伝導体は磁場をはじきますが、ある強さの磁場(物質により異なる)
をかけると必ず超伝導性を失います。
この時の磁場の強さを臨界磁場と呼びます。
絶対零度まで温度を下げることにより、熱エネルギーによる格子振動を止めても、
電子の動きによって格子振動が引き起こされるため、
電気抵抗はゼロとはならないのです。
2個の電子をセットで考えれば、結果的に電子のエネルギー収支は
プラスマイナスゼロに収まります。
すなわちエネルギーのロスがないことになり、
電気抵抗がゼロであることを意味します。
超伝導体で作られた電線なら、いくらでも電流を流せると考えられましたが、
現実にはそうはなりませんでした。
その理由は、電線に電流を流すと電磁誘導により磁場が発生するからです。
今のところ高温超伝導が起こるメカニズムは、
完全には理論的に解明されていません。
超伝導伝送といっても、電気抵抗がゼロになるのは
直流で電気を送った時だけです。
交流で電気を送る場合には電気抵抗がゼロにはならず、
その時に生じる損失を「交流損失」といいます。
エネルギー変換効率10%の太陽電池で発電したとしても、
800km×800kmの正方形の面積があれば、
全世界の人間が必要とするエネルギーをまかなえるという試算が示されました。
超伝導リニアにおいて、超伝導技術はあくまでも
超強力な磁石を作るために使われているというわけです。
粒子線の場合は、照射する際のエネルギーを調整することで、
決まった深さにピタリと止めることができ、
その場所でのみ細胞を殺すことができます。