2016年07月17日

戦力「内」通告

本日はダン・ラスト氏の
戦力「内」通告
です。


本書はPR関係者の方より献本頂きました。
長沢様、ありがとうございました。


本書は働く人々のキャリアや生産性、モチベーションを
高める方法を企業向けに指導している著者による
実践的なキャリアの作り方の本です。


会社の経営状態の悪化やプロジェクトの失敗、
不運にもリストラにあってしまったなど、
人のキャリアは順調にはいかないものです。

また、社内政治や上司との相性など、アメリカの企業といえど
職場では色々な人間関係により、
仕事のパフォーマンスが左右されます。

その中で、良いキャリアを作るのに成功する人は
どんな心がけで、どんな行動をとっているのか、
ということを教えてくれるのが本書になります。


実際の事例が多く盛り込まれているので、
物語を楽しみながら読み進めることができます。

アメリカの事例なので、日本には完全に当てはまらない
こともあるかもしれませんが、日本企業も確実に
こちらの方向に近づきつつあることは明確です。


キャリアアップのため外資系企業に転職しようと
している人にお勧めの一冊です。
自分のキャリアを考え直す良い機会になるでしょう。



大きな野心を持つ人は、出世に興味がない振りをする
(「先のことは考えていない。目のまえの仕事に打ち込むだけさ」」)。
ところが実際は、チェスの試合のように三手も四手も
先を見越し、計画を立てていたりする。


"いいやつ"とか"間抜け"とか"陰険"とか"見かけ倒し"とか、
もしくはほかのどんな評価であれ、相手に対して評価をくだしたり、
感情的反応をしたりした瞬間、
その人物をほんとうに理解する能力は最低レベルに低下してしまう。
ポジティブな感情でさえ明晰な理解を阻害する。


職場には友も敵もいない。
いるのは、ただ自分の仕事をうまくやろうとしている
不完全な人間だけだ。


飛び抜けて給料がよかったり、ほかでは味わえない経験ができたり、
よそでは手に入らない業界とのコネができたりするのであれば、
個人崇拝カルトの職場で働くのも完全に合理的な選択だ。
しかし―この"しかし"は大きく書きたい―
いつ、どう辞めるかはつねに考えておくべきだ。
長期的なキャリアを築こうなどとは夢にも思ってはならない。
個人崇拝カルトの毒牙にかかり、奇妙なリクエストや
理不尽な要求になれてしまい、本物の世界がどんなだったか、
生身の人間は他者をどう扱うものだったかを
忘れてしまう人は多い。


キャリアには運も不運もない。思いがけない事態もない。
犠牲者もいない。


この状況をつくり出したのは自分自身であり、
それを認めるのは苦痛を伴う。


この状況を変化させるのは自分自身であり、運や不運ではない


外部の状況がどんなものであったとしても、
ポジティブな結果につながるプランを立てる責任は自分にある。


唯一の存在でありたいという人間本来の欲求は、
従業員は容易に代替可能でなければならないという
ビジネスの原則と相容れないのだ。


多くの人にとって、メンタルのエネルギーの一回の周期は
90分から120分ほどだ。


コンフォート・ゾーンの内側だけでプレイしていたら、
職場でのゲームには勝てない。


チョウは厄介な人間を本能的に全力で避ける。
だが、そんなことをしたら、その人物があなたに対して
もっとのびのびと嫌がらせをできるようになるだけだ。
だからサイは、ミーティングではテーブルの反対側ではなく、
厄介な人間の近くに座る。


キャリアの重要な局面にぶつかるたびに、最後には
コンフォート・ゾーンの外に向かって
一歩を踏み出せたことがよかったんです。


自分の感情的反応に注意を払う。
極端な感情を抱いてしまったとき、それを認識する。


ネット上のあらゆるものがセルフプロモーションになる


驚くほど多くの管理職(最近の調査によると60パーセント以上)が、
部下たちがどんな仕事をしていて、彼らの活動が
最終的にどんな影響を持つのか、よくわかっていない。


ほんとうに魅力的な人は、一緒に楽しく仕事ができるだけでなく、
そうでない人より運がいいように見えるということだ。


魅力的になろうと必死になりすぎている人間ほど
魅力のない人間はいない。


「これが欲しい」と率直に打ち明けることなく、
「あ、この人はこれが欲しいんだな」と"察して"
もらおうとすることほど、じれったく、無礼なことはない


タフで難しい決断をするための最初の一歩は、
自分自身の考え方を問うことだ。
自分の最も深い望みはなんなのだろうか、と。


多くの意味で、初期の逆境は人生におけるボーナスだと言える。
大きくなってから味わうはずの経験に対する
最高のトレーニングになる。
最後には困難を乗りきれると早いうちから学んでいたら、
それはあなたのメンタルの最も深いところに
刻み込まれるはずだ。







engineer_takafumi at 04:08│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 人材・人脈・マネジメント

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