2019年01月13日

ホーキング 未来を拓く101の言葉

本日は桝本 誠二 氏の
ホーキング 未来を拓く101の言葉
です。


「車いすの物理学者」として有名なホーキング博士は
2018年に76歳で亡くなりました。

博士は21歳でALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し、
余命数年と宣告を受けました。
しかし、その後50年以上の生涯を生き、
多数の研究成果や著作を残された博士の人生に
希望を感じる人は多いのでないでしょうか。

本書は、これまで公言したホーキング博士の言葉から
101個をセレクトし、解説をつけてまとめたものです。

人生や希望や逆境など、人生における名言。
数々のアイデアを生んだ、博士の発想。
努力と自認、そして未来をどのように感じていたのか、
名言を通じて、博士の哲学を知ります。


個人的には、ホーキング博士の
死生観や宗教観が特に印象的でした。

「人が宗教に固執し、科学を受け入れない」
というのは、博士の言葉には、
進みすぎた人間の苦悩がうかがえました。


特に、研究者にお勧めの一冊です。
天才研究者の考え方に触れることで、
人生の指針とできるかもしれません。





難題に直面した時でも、
足元を見ずに星を見上げてみよう。


天国や地獄は宗教観から生まれている。
科学の視点から見るとそれらは、死後を恐れるがゆえに、
人間がつくり出したフィクションなのだ。


夢の中で勉強をする人がいるという。
まさにホーキングがこのタイプなのだろう。
昼夜問わず、宇宙について考える。
彼にとって、宇宙を学ぶことは、
仕事ではなく、生活の一部なのだ。


豊かさに恵まれた人生だった。
障害者は自分の欠陥に邪魔されない仕事に
打ち込めばいい。


期待値が「ゼロ」まで下がれば、
間違いなく今、自分にあるものすべてに
感謝の念が湧く。


障害を持っている人は、何かをなくしたのではなく、
何かと引き換えに、得がたいものを手に入れたのだと思う。
それはホーキングのような思考力であったり、
感謝できる気持ちであったり、様々あるだろう。


私が21歳のとき、病気により、
私の期待値はゼロにまで下げられた。
それ以来、すべてがラッキーだった。


湾曲した金魚蜂に金魚を入れておくことは、
現実を歪んだ見方で見てしまうので残酷であると言った。
しかし、私たちは歪んでいない現実を
知っているのであろうか?


私たちはとても平凡な星の小さな惑星にいて、
進化したサルの一種に過ぎない
しかし宇宙を理解できる。
それが私たちを何か特別な存在だと思わせている。


南極の南が存在しないように、
ビッグバンの前も存在しないんだ。


知識における最大の敵は無知ではなく、
知っていると錯覚することだ。


不完全さは、変化を生む。
完全なものは、それ以上の変化はできない。
変化をする余地があるという時点で完壁ではないからだ。


自然法則に対して無知だったせいで、
古代の人々は生活のあらゆる面を支配する存在として
「神」を創り上げたのだ。


人間の本来の精神とはなんだろうか。
「自他を愛すること」
「正義を良しとし、悪を悪しきとする」
「人より優位に立ちたいという虚栄心」
善悪や愛するという概念は変わるかもしれないが、
このような根本的な精神は、どんなに世界が変わろうとも、
地球外に住むことになろうとも、変わらないだろう。






engineer_takafumi at 01:33│Comments(0) ★理系本の書評 | ⇒ 理系の人・理系社会

コメントする

名前
 
  絵文字