2019年10月14日

スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本

本日は高津和彦 氏の
スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本
です。


話をするときに「えー」とか「あのー」とかを
連発している人がいます。
これをフィラーワードといいます。

少しだったらいいですが、
一文の間に2回も3回も使う人がいて
話の中身に集中できなくなりますよね。

本書はスピーチトレーナーである著者が、
フィラーワードが出るメカニズムや
その抑え方を説いた本です。

フィラーワードは基本的になくすべきものですが、
落語家が使う「え〜〜」など、
逆に心地よいものもあると感じていました。

本書では、フィラーワードの良い部分についても
書かれていて、疑問が解消できました。


個人的には、
「心(感情・性格)」と「思考」を一致させる
という考え方が特に心に残りました。

自分が言うべきことが決まるまでは、
口を開かないべきなのですね。
そんな習慣を身に着けたいと思いました。


会社などでよくスピーチをする人にお勧めです。
自分の話を「フィラーワード」という切り口で
チェックすることができるでしょう。





端的にいえば、長文はわかりづらく、短文はわかりやすい


今、フィラーが出ているのは、『外圧』の問題なのか、
あるいは自分の『内圧』の問題なのか、はたまた両方なのか


じつは感嘆詞のフィラーは一連で繋がっているのです。


冒頭から<えー>と入られると、聞き手の心も緩みます。
話し手側にそうしたいという意図があればいいのでしょうが、
聞き手の気持ちを緩めるべき場面がすべてではありません。


ひたむきに対応している最中に出るフィラーは
むしろ好感を与えることがあります。


<えー>だの<あー>だの言っている人の中には、
本当にスピーチが終わったあと、
過呼吸症候群になった人のように
「はぁ、はぁ」と呼吸を乱している人がいます。


「思考」のメモリを消費しないコツはシンプルです。
それは、1センテンスを短くするということです。


<、>のあとに<間>が入るのは違和感を持たれますが、
<。>のあとに<間>が入っても大きな問題がない
ということです。


借り物の言葉を使うとフィラーが出る


アナウンサーは言葉を決めてから声に出しますが、
一般の人は「心(感情・性格)」からすぐに「声」に出ます。


アナウンサーは、何を言っていいかわからないときは、
口にストッパーがかかります。
まるで、ナビで目的地が決まらなければ
エンジンがスタートしない自動運転のクルマみたいに。


「心(感情・性格)」と「思考」を
しっかりと安定させてから「声」を出すのですから
いい加減なことを言うわけがありません。
そういう回路が、トレーニングを通して
頭にセットアップされています。


あがり症は、100パーセント、遺伝ではありません。
すべてが心理的作用です。


「乾杯の音頭」で長々話すのは愚の骨頂です。


たとえ原稿を丸暗記してうまく話せたと思っても、
聞き手はどこかで「あ、原稿を覚えてきたんだな」というのは、
なぜかわかるものです。






engineer_takafumi at 16:02│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 書き方・話し方・言語

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