2020年04月28日

言語化力

本日は三浦 崇宏 氏
言語化力
です。



本書は博報堂・TVWA\HAKUHODOにて、
マーケティング、PR、クリエイティブを担当。

2017年に独立して、
The Breakthrough Company Goの代表として
活躍されている著者による一冊です。


クリエイティブの方が書く本は
言葉の重みが強くて好きです。
この本もその期待に見事に応えてくれる
一冊でした。


少年のころ、家庭の都合で、
突然、貧乏な暮らしになり、
それを跳ね返したという
個人的なストーリーにはじまり、
言葉を作り、人を動かし、未来を指し示す
方法を説いてくれます。

「感情」や「直観」など言葉に
なりにくいことを言語化する、
教科書的な存在だと感じました。


個人的には、
「直観は言葉にできる。
そう信じることから始めよう。」
という部分が特に印象的でした。

信じなければ始まりません。

うまく言葉を使える人と
そうでない人の違いは
信じているかどうかにあるのかも、
と思いました。


ライターなど言葉を仕事にする人はもちろん、
人生を変えたい、と思う人にお勧めの一冊です。
言葉を使って人生を変える方法を、
学ぶことができるでしょう。





あなたが、人生を変えたいと願うのなら、
どんな風に変わりたいか、
その未来像を言葉で明確にしないといけない。
あなたの目指す未来をあなた自身が
あなたの言葉で形にできたなら、
あなたの人生はもう変わり始めている。


言葉によって最悪の状態が
最高のコンテンツになることを
小学生のときに体感してしまった。
その後のぼくの人生には、
不運なことや嫌なことがあると、
すべて言葉で物語ることで
「コンテンツ化」して乗り越えるようになった。


戦略とは「努力しないための努力」なのだ


重要なことは、そしてぼくたちができる
精一杯のことはたった1つ、
目の前に現れる無限の思考の分岐点で
自分のスタンスを貫き続けることだ。


自分がその感情を抱いた理由を考える


この世にはどうにもならないことはない。
たまにどうしたらいいかわからなくなるだけだ。


言語化の訓練を積んでいくと、
瞬時に答えを導き出せる
運動神経のような「直観」が身につく。
ある事象も見て、パッと
「こういうこと」と言い当てられるようになる。


直観は言葉にできる。
そう信じることから始めよう。


打ち合わせをしていると
「これだな」と全員が思う瞬間がある。
それでも100案書くことに意味がある。
その100案の中に正解がないことで、
安心して世に出すことができるからだ。
そこがプロとアマチュアの違いなのだ。


検証というのは、たとえばロゴの色を決めるとき、
みんなが「青がいいな」と思っていても、
他の色で作ること。
大事なのは、考えながらでも、一度手を動かすことだ。


3つ思いついていなくても
最初に「3つある」と言ってしまうのがコツだ。


広告業界でなぜあんなにお酒を飲むのかといえば
「無理をしてほしい」からなのだ。


あなたがもしテレビ局の人間で
CMの枠を売るとしたら、A社とB社のどちらに売るか。
おそらく担当者と仲がいいほうを選ぶ。なぜか。
CMの枠を売るときの金額自体は
A社もB社も変わらないからだ。
そしてその「仲がいい」という曖昧な関係性を
何で証明するのかというと
「無理をし合える関係かどうか」
で証明することになる。


前進する者にとって、現在とは常に最新の過去である


博報堂が生み出した最高のキャッチコピーは
「モーレツからビューティフルへ」でもなければ
「生活者発想」でも「カワイイはつくれる」でも
「プール、冷えてます」でもない。では何か。
それは「電博」という言葉だと思う。


情緒はデジタルで表現する


たくさんの人に知ってもらうようりも、
一人の人生を変えることにこそ価値がある。


人を動かすときの3つのポイント
1,目的を明確にすること
2,目的に向かうプロセスを明確にすること
3,主語を複数にすること


企業としてのビジョンを「言葉」ではなく
「数字」で示す人がいる。
しかし、ビジョンとは理想の姿だ。
だから、言葉でしか作ることはできない。


幸福とは生活の絶え間なき永遠の探求にあるのであって、
断じて発見にあるのではない


あらゆる交渉の末にたどり着いたのが
「これはカバー(表紙)ではなく、帯である」
ということだった。
「表紙を変えているわけではなくて、広い帯を巻いているんです」
という説明の仕方で納得してもらったのだ。


自分の幸福を定義している人は「強い」。


過去は変えられる。
それを変えるのは、現在を生きるあなただ。


「うちの会社が潰れたら、こいつ本当やばいだろうな」
という人は採用しない。
これもリスクヘッジの一つだ。








engineer_takafumi at 22:07│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 書き方・話し方・言語

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