2020年11月10日

メモ活

本日は上阪 徹 氏の
メモ活
です。


本書の著者の上阪氏は
他の著書の本を取材して書き上げる
ブックライターという仕事をされており、
手掛けた本は80冊以上にもなります。

さらに、自著やインタビュー記事も
たくさん書かれているという
まさに「書く」プロです。


そんな著者が本書で語るテーマが、
「メモ」になります。

著者のメモ術はA4の大きめのノートに
とにかく何でもメモする、
というシンプルなものです。

しかしながら、メモには
それ自体が大きな力を秘めています。

書いたことを忘れない、だけなく、
時間を効率的に使ったり、
自分の構成力や編集力を伸ばしたり、
人との関係性を良くしたり、
アイデアを創り出したり、
企画を練り上げたり、
不安を和らげたり、と
実に大きな可能性があるわけです。

そんなメモの効果を最大限引き出す方法が、
この本で語られています。

著者は「書く」という仕事のプロなので、
メモをもとにどうやって文章を書くか、
企画を出すか、という部分が
特に読み応えがありました。


個人的には
To do リストを洗い出すのは
簡単なことではない、
だから時間をかけて行う必要がある
という部分が特に印象的でした。

あることを考えたり、構成したりすることは
じつはデスクにかじりついて
やるべきことではない、ということが
ここからもよく分かりました。


日記やメモを習慣化している人、
始めようと考えている人にお勧めの一冊です。
本書の思想とテクニックを知ることにより、
メモの効果を何倍にも増やせるでしょう。







私がやっているのは、ややこしいメモ術ではありません。
とにかくメモする。いつでもどこでもメモする。
なんでもメモするのです。


誰に向けた、どんな目的の、
どんなアウトプットが求められるのか。
いつまでに、どんなものをつくる必要があるのか。
仕事のポイントをメモします。
なぜなら、必ず忘れてしまうから。


すでに溜まったメモを眺めていると、
連想ゲームのように新しい要素が
浮かんできたりするので、これもまたメモします。


人間は必ず忘れる。覚えていることができない。
なぜなら、忘れる生き物だからだ。


人間は忘れる生き物です。
そうプログラムされているのです。
しっかりメモをとっておけば、
素直にこのプログラムにしたがえるということです。


パソコンやスマホは、
年長者にはすこぶる評判が悪い。
たったそれだけのことで、
自分の評価を落としてしまうことに
なりかねないわけです。


ある意味、手書きでメモをとることは、
相手への敬意なのです。


上司に呼ばれてペンとノートをもってこない社員は、
それだけで評価が下がる。


アポイントと会議しかスケジュール帳に
書かれていないというのは何を意味するのか。
端的にアポイントと会議しか、
時間をコントロールできていない、
ということです。


デスクでやるべき仕事も
スケジュール帳に書き込んでいないと、
自分の時間は本当はいつ空いているのか、
コントロールできなくなるのです。


試験が近づいても、
まったくストレスはありませんでした。
なぜなら、書かれたスケジュールを
こなせばいいだけだからです。


考え込むものは、デスクではやらない。
それは時間が奪われるだけだから。
私が心がけていることです。


しっかりと予定を組んで仕事をしていたら、
集中せざるを得なくなるのです。


きちんと過去の経験を記録できていれば、
見積もり力がアップすることは言うまでもありません。


「幹」の質問と「枝葉」の質問の
両方を用意しておくことです。


やらなければいけないことを
漏れなく洗い出すのは、実は簡単ではない。


短時間でリストをつくり終えようとすると、
漏れが出てしまうのです。


2、3行おきに書くくらいのつもり、
左右も思い切り空けるつもりで、
大胆に余白を使って書いていくほうが、
素早くメモが書けて効率的であることに、
私は次第に気づいていったのでした。


相手の「様子」もメモしておくと、
あとあととても使える情報になります。


すみません。
今の話、ものすごくいい話だったので、
メモさせてもらってもいいでしょうか?


企画を考えなければいけない、というとき、
脳はきちんとその指令を
受け止めているのだそうです。
自分の知らないところで、
脳はアイデアを考えてくれている。
しかし、それをうまく引っ張りだそうとしても、
自分の思い通りにはならない、というのです。


デスクではまず考えません。
デスクで考えても、刺激がないから。
トリガーがないからです。


すでに出したものを眺めていると、
それが刺激になって、新たな構成要素が
浮かんできたりすることが少なくないからです。


企画することを最終的な目的に
しているのではなく、それを使って
何かを達成することを考えている。
何かの課題を解決しようとしているのです。


企画は課題の解決だ、ということがわかっていれば、
企画書はあっという間に書けるようになります。


文字にして「見える化」してしまえば、
ぼんやりした不安に襲われることはなくなるのです。


夢を100個、書いてみようとすると、
自分には知識がまるで足りないことに気がつきます。
それなら、上の世界のことを知ろうとすればいい。


見える化するからこそ、ではどうすればいいか、
がわかってくるし、そのための
具体的な行動に移ることができる。


「自分はこれが幸せ」が定義できていいないのに、
どうやって自分の幸せに近づくことが
できるのでしょうか。


「素材」に目を向けるのに最適な方法があります。
それは、形容詞を使わない、形容する言葉を使わない、
ということです。


「真の目的」を意識しておくと、
「素材」が引っ張り出しやすくなる


企画書に必要なものは、形容する言葉、
表現する言葉ではなく、
「課題」をしっかり書くことであり、
それが「解決」できることをしっかり示すことです。






engineer_takafumi at 16:16│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 仕事術、思考法・ツール

コメントする

名前
 
  絵文字