2020年11月29日

最先端のSDGs「ノハム」こそが中小企業の苦境を救う

本日は神田尚子 氏の
最先端のSDGs「ノハム」こそが中小企業の苦境を救う
です。


本書はタガヤという
婚礼会社のCEOを勤める神田氏による
中小企業のSDGs経営について説いた本です。

SDGsとは2015年に国連が定めた
2030年までに世界が目指すべき
持続可能な開発目標の17の項目です。

例えば、貧困をなくそう、飢餓をゼロに、
気候変動に具体的な対策を、海の豊かさを守ろう、
といった目標が並んでいます。


正直、一目すると主に国が行動するもので、
企業もグローバルな大企業だけ、
中小企業には関係のないもののように
感じるのかもしれません。

しかし、著者は中小企業の経営に
SDGsを取り入れ成功しています。

婚礼業界というと、コロナ渦で大変な
ダメージを受けているのにも関わらずです。


今はまだ夢物語に感じる部分も
あるかもしれませんが、
時代は確実にこの本の方向に
近づいていきます。

近い将来、こんな視点を取り入れないと、
人材が採用できなかったり、
取引先から取引を拒否される
という時代が来るのかもしれません。

そうなれば、世界も今よりも
より良い世界になることでしょう。

希望を感じられる一冊でした。


個人的には、
毎月1億6000万円の赤字が続く中でも、
SDGsを取り入れることにより希望が見えてきた
という点が特に印象的でした。

そんな夢物語では飯は食えない
という人も多いかもしれませんが、
時代は着実に進んでいるのです。


とくに若い中小企業の経営者に
読んでもらいたい一冊です。
社会貢献と自社の繁栄を共存させる
方法が見つかるかもしれません。




SDGsこそ新たなビジネスチャンスなのです。
特に小回りの効く中小企業にとってこそ
再校の転機と言えるでしょう。


タガヤの売上がゼロ更新、
毎月1億6000万円の赤字が続く中でも、
将来の私たちのあるべき姿がはっきりと見えてきたのです。


日本にはベジタリアンやヴィーガンに対応するレストランが少ない


食と健康なら、誰一人取り残さずに皆が理解できます。


ノハムにおける食とは、食の分野でサステナブルな
環境を維持するという価値観にどこまで
挑戦できるかということであり、
その上でおいしさを追求します。
地産地消にこだわり、高級であることよりも
環境負荷が小さく再生産可能な食材を使うレストランです。


「そんなことは教科書のお題目だ、お花畑だ」
と思う人がいるかもしれません。
しかし、みんなで努力することで
それは現実になると思います。


ビニール傘を使わないだけでも、
企業としてSDGsに取り組んでいるということになります。


事業から離れたSDGsの目標については、
それを実行しているNPOやNGOに
寄付をすることで簡単に実践できます。
タガヤでは、営業利益の2〜3%程度を
SDGs関連に絞って寄付に使っています。


寄付に躊躇があるようでは会社は伸びません。
逆に言うと寄付をする会社は伸びます。


食中毒を起こさないということが
食品会社の最優先事項となった結果、
安全で正しい原材料をつかうという
基本が抜け落ちてしまったのです。


タガヤの従業員は会社に子どもを連れてきて、
空いている場所で遊ばせておくことが
よくあります。






engineer_takafumi at 00:12│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

コメントする

名前
 
  絵文字