2022年05月08日

オンラインシフトの教科書

本日は木村 博史 氏の
オンラインシフトの教科書
です。


本書の著者は金融やビジネスに精通した
クリエイティブディレクターとして、
金融機関や大手企業を中心に、
映像の社内インフラ構築や動画プロデュースを
行っています。

そんな映像や動画配信の専門家が
本書ではビジネスのオンラインシフトに
ついて説きます。

Webツールの選び方や
カメラやマイクなどの道具のそろえ方、
オンラインミーティングの作法に始まり、
教育機関、営業、結婚式、ライブハウス、工務店など
様々な業種のオンライン以降例について説明します。

オンライン化について網羅されているので、
読みやすい中で、一通りの知識をえられるでしょう。


個人的には、
カメラの位置や背景についての
技術的な解説が役に立ちました。


業務のオンライン化を考えている人なら、
一読をお勧めできる内容です。
オンライン化のポイントを
一冊で得られることでしょう。



オンラインのほうが安くあがるでしょうか。
企業から問い合わせをいただく際によく質問されますが、
極端に安くあがることはありません。


ファッションと同じくプロットフォームも
TPOに合わせることが大切です。


説明の内容自体よりも、見やすさ、
聴きやすさのほうが実は重要です。


その「わかりやすさ」を
つくり出してくれるのが「道具」です。


逆に言うと、音声がいいだけで
「クオリティの高い講義」という評価が得られやすく、
音が悪いとそれだけで「わかりにくい」「使えない」
というマイナス評価につながります。


まずは、カメラを置く位置。
机正面の、自分の目線と同じ高さにカメラを設置します。
「カメラ=相手と目が合う状態」を意識しましょう。


最近、カメラを横に設置し、
自分の横顔を映しながらミーティングする人がいますが、
やめたほうがいいと思います。


ポイントは、背景とのコントラストを常に考えること。
もし背景が白っぽい場合には黒や紺などはっきりした色を着る。
白ベースの服を着ると背景と一体化したり、
モアレを起こしたりします。
逆に背景が濃い色の場合には、
白やベージュなど薄めの色を選びましょう。
背景と同系色は避けるのが鉄則です。


目線より下から撮ると、
あおっているような印象を与えます。
大男から上から見下ろしているのと同じで、
相手は威圧感を覚えるでしょう。


Webコミュニケーションで割と多いのが、
目ヂカラの弱い人です。
原因は画面との距離が離れすぎていることです。


人は一語一語細かく聞くのではなく、
「束」でとらえているところが大きい


多少滑舌が悪くても問題ありません。
アナウンサーや朗読をする場合には
丁寧さや滑舌のよさが求められますが、
Webに限って言えば、テンポのよさに重点を置いた方が
心地よく相手の耳に入っていきます。


光を強く当てるのは、宗教芸術では教祖や
信仰主体のカリスマ性を強調するときに
よく使われる演出手法です。


売り上げを上げられない人に共通するのは、
ワークライフシフトを「リアルかオンラインか」
で考えるところです。


オンラインという無機質なつながりの間に、
「電話」という既存のツールを埋め込み、
よりリアルに近いつながりを生み出すのです。


「できるチーム」の一員として
「できる人」という評価を得ていた人も、
組織という枠がなくなったら、
個人の本質が透けて見えるようになった。






engineer_takafumi at 09:09│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ その他の本

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