2022年10月02日

契約が継続する独立系コンサルタントの働き方

本日は林田康裕 氏の
契約が継続する独立系コンサルタントの働き方
です。


本書の著者は外資系のメーカーにて
セールス部門のマネジメントやマーケティングに関わり、
現在は中小企業、店舗経営者、士業やコンサルなど
起業家へのコンサルティング支援を行っています。

そんな著者が本書で語るのは、
コンサルとして働くための心構えです。

例えば、代表的なものは下のような項目です
・主役の座は常に「相手」である
・「脇役」でなく「黒子」
・得たい結果は相手が決める
・歩調を合わせて支援する
・決断を支援する

ベーシックではありますが、
大事なことをしっかりと説明してくれます。

本書を読むと、コンサルタントがどうあるべきか
理屈でも、感情でも理解できるでしょう。


個人的には
「どうしたらよいか」と考えず、
「なぜそれができていないのか」を追求する
という部分が特に印象的でした。

コンサルをしていると、
クライアントが思うように動かない、
という状況に遭遇することが多いでしょう。

そんな時にどうするべきか
指針を得られたと思います。


人を支援する仕事をする方であれば、
読む価値がある一冊だと思います。
クライアントとどう向き合うか
その本質が学べるでしょう。





あの方が持っている知識やノウハウは
本当に素晴らしいのですが、
まだ学んだことを実践に移せていない部分もあるので、
あとは一人でやろうと思い、契約更新しませんでした。


大切なのは”人となり”です。
あまりにも完璧を演じようとしたり、
毅然とした態度でい続けるとすると、
クライアントがコンサルタントに相談しにくくなります。


1000万円と聞いて、「なるほど、1000万円ね」と、
自分の感覚で理解しようとするコンサルタントと、
「1000万円というのは、○○さんにとってはどういう感じなのですか?」
と聞くコンサルタントでは、理解の深さが違います。


いかに自分の承認欲求を抑え、
自分が主役ではないと言い聞かせ、
クライアントが考えていることを事実と感情の
両面で捉えることができるか。
これが大切になります。


独立系コンサルタントは裏方、主役という
2つの顔を持っており、
気づかぬうちにコンサルティング時に
主役の顔が出てしまっているかもしれない


私が常に意識をしているのは、クライアントの結果です。
結果を出すために私が持っている専門知識を
経由する必要はまったくないと思っています。


わからないことさえわからない状況であれば、
どれだけ質問をされても、
自分が求めているものを見出すことができないこともあります。


正解にたどり着くために不足している要素を
第三者的立場から支援する


コンサルタントがまず確認しなければならないのは、
クライアントが求める方向性(プロセス)と、
求めるゴール(目的地)です。


第三者目線でクライアントの問題を捉えたとしても、
それはあくまで私の目線で気づいたことであり、
クライアントが思っていることではありません。


コンサルタントはノウハウを教えることが仕事ではなく、
結果を出す所までの支援をすることが仕事です。


一歩目の行動が進むと、一気に景色が変わることがあります。


ぜいたくを言うなら、今は現クライアントへの注力のために
他クライアントをお受けすることはできないが、
クライアント候補は常に確保できている、くらいの感覚です。


「どうしたらよいか」と考えず、「なぜそれができていないのか」
という質問をひたすら続けると、問題の本質に行き当たります。


クライアントが8割〜9割くらい話しているのが
理想的ではないか、と私は考えています。
コンサルタントが話すのは、
いわばクライアントが言っていたことを
自分がしっかりと理解できているかを確認する、
もしくは何らかの質問の投げかけがほとんどです。


クライアントに意識を向けていると、
対面した際の雰囲気でも違いを感じることがあります。
そんな時も、
「今日はいつもと違うように感じるのですが、何かありましたか」
という問いかけを私はしています。


聴くことは「方法」ではありません。
「クライアントが自らの想いを話しやすい状況を作る」
「クライアントのお考えを、できる限り理解しようとする」
姿勢こそが、わかってくれる人と思われる基盤だと私は考えています。


お互いに目的をしっかりと理解、共有し、それに向けて進む。
そうすると、カリキュラム途中で見えてきた新な課題にも、
しっかりと向き合う思考になるし、
何よりムダな寄り道をすることなく、
目的地に最速で進み続けることができます。


まずは気づきのみをお伝えし、その上で
「ちなみに、今のお話はどう捉えられますか?」と、
クライアントの解釈をお聞きします。


その先の結果までをコントロールすることは不可能です。
結果を生むための行動にフォーカスする。
そして、結果が出る可能性を徹底的に上げていくということが、
唯一自分で行えることです。


気づきを与えてくれる人、一緒に考えてくれる人、
行動するための材料を提供してくれる人は、
意外と他にもいるものです。
ですが、決断することを支援してくれる人はなかなかいません。


私は、ご相談事がある時よりもない時の方が
大切だと思っています。
逆に言えば、相談事が明確になっている時は、
ほぼ問題が解決に近づいているとも言えます。





engineer_takafumi at 17:12│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

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