2022年08月10日

海外Webマーケティングの教科書

本日は高岡 謙二 氏の
海外Webマーケティングの教科書
です。


本書の著者の経営する
エクスポート・ジャパンは海外向けに特化した
Webプロモーション企業の草分けとして、
東大阪の中小企業を世界に売り込むプロジェクトや
日本の観光資源を世界に消化する活動で
多数の実績を上げています。

そんな著者が本章で語るのは、
海外に対して、日本企業がWebを通じて
アピールする方法です。

海外向けのWebサイトを作る場合、
まず文字を翻訳して日本語のものと
同じように作ることを考えるでしょう。

しかし、ちょっとしたポイントを
押さえるだけでも、
訴求力が大きく変わってくるのです。

そんな大事なポイントを、
豊富な実例を交えて語ってくれます。

例えば文字化けの可能性や日付の表記方法、
各国でのインターネットの検閲状況など
実務者には欠かせない情報もあります。

まさに実務者は必見の内容でしょう。


個人的には、
日本語サイトの翻訳をお願いするときの
注意事項が特に印象的でした。

翻訳した英文を、再び日本語に戻して、
内容を確認することは、悪手なのですね。


海外向けのWebを作ろうとしている人に
読んでもらいたい一冊です。
一読するだけで、サイトの効果を
大きくできるでしょう。




商圏が小さいと扱うものやサービスはよろず屋化していき、
商圏が大きくなればなるほど専門特化できるということです。


私たちが日頃、仕事をしていて「もったいない」と感じるのは、
webサイトを最初に構築する予算と比較して、
運用の予算が極端に少ないケースが多くあることです。


自社で多くの種類の製品を扱っていたとしても、
海外向けの情報発信ではできるだけ"尖った"製品の
情報にフォーカスして発信した方が良いでしょう。


日本の「盆栽」という文化は、海外でとても人気がありますが、
土が付着していると検疫に引っかかるため、
盆栽をそのまま輸出することはできません。


日本語の翻訳の際に理解しておくべきことは、
以下の2つです。
1つは、機械的な翻訳によって
他の言語に置き換えることが非常に難しいこと。
もう1つは、意味の通じやすい翻訳にするには
日本語・外国語それぞれに編集などの
"ひと工夫"が必要になるということです。


日本語の場合、韓国語との機械翻訳制度は
非常に高くなっているものの、
英語や中国語との機械翻訳においては、
まだ実用レベルには達していません。


最もよくないのが、事前に翻訳に関する
詳細なリクエストを出さずに、最後に、
「翻訳した外国語を確認したいので、再度、日本語に直して欲しい」
という要望を出すことです。
これでは、出来上がりの翻訳は
ほぼガチガチの直訳になってしまいます。


予約用のwebサイトを外国語化する場合、
〇が「まだ予約可能です」、×が「予約できません」
という意味に理解してもらえるということは期待できず、
△になると、当然、理解不能ということになってしまいます。


コンマ(,)について補足しますと、
英文中の区切りとして使用される場合、
必ずその後に(半角)スペースが入ります。
コロン(:)やセミコロン(;)についても同じで、
前の文字との間にスペースはありませんが、
その後に続く文字との間には必ずスペースが入ります。


多言語展開する場合には、そういった補足を加えた
英語の文章をベースにして、他の言語、
たとえばスペイン語やフランス語に翻訳したほうが
間違いが少ないといえます。
日本語独特の省略部分がすでに補われていることと、
言語の構造が似通っているからです。


グローバルスタンダートな考え方では、
興味のない取引メールには返事を出さない
というのが一般的です。


日本人はどんな問い合わせに対しても、
きちんと答えなければいけないと思ってしまうようで、
そのぶんレスポンスが遅れたり、
余計な仕事を増やしてしまう傾向があります。


海外で発行されたクレジットカードを
ネット決済できる会社が国内に存在しなかったため、
イギリスを拠点とする決済会社に連絡を取り、
決済機能の導入手続きや契約書の締結なども
すべて英語で対応しながら業務を進めていきました。


一部の人は、初めて訪れるwebサイトで、
慣れない決済手段を使うことを嫌がっているかも
しれないと思い、既存の決済手段に
PayPal(ペイパル)を追加してみました。
(中略)
このPayPal決済を導入することによって、
新たな注文が明らかに増加し始めました。





engineer_takafumi at 09:05│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ マーケティング・営業

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