2023年10月27日

イーロン・マスク

本日はウォルター・アイザックソンの
イーロン・マスク
です。



本書はあのスティーブ・ジョブズの公式の伝記を書いた、
ウォルター・アイザックソンによるマスクの伝記です。

上下巻合わせると1000ページ近いボリュームで、
彼の行動や考えが、詳細に説明されています。

下巻の最後にこの本を書くにあたって、
インタビューしたリストがあるのですが、
それだけで10ページほどのボリュームに
なっているのがすごいです。

ウォルター・アイザックソンがマスクを書くから
これだけのことが可能になったのですね。
まさに、スケールが違う、自伝です。


これを読んでいると、結果を出す人は
こういう動きをするということが
良くわかります。

ただ、私自身はマスクと一緒に
働けるとも、働きたいとも思いませんね……。

ただ、未来はこういう人によって作られる。
ということは理解しておいた方が良いと思います。

ジョブズの自伝でも
「現実歪曲フィールド」という言葉が出てきますが
マスクも同様です。
そんな思いによって、革新的な未来が実現されるのです。


個人的には、
「要件を疑え」という部分が一番印象的でした。

世の中には、ルールとか慣習がたくさんあります。
意味のなさそうなものもたくさんあるのですが、
特に日本人はそれらに盲目的に従ってしまいがちです。

しかし、そこを破ることに、
新しい世界が開けているのですね。


成果を出したい経営者、
特にスタートアップ経営者にお勧めです。
成果を出すとはどのようなことか
理解することができるでしょう。





私は苦しみが原点なのです。
だからちょっとやそっとじゃ痛いと感じなくなりました。


マスクはそのあたりが違った。
ソフトウェアに加え、ハードウェアも好きだったのだ。
プログラミングも得意だが、バッテリーセルや
キャパシタ、バルブ、燃料室、燃料ポンプ、
ファンベルトといった
物理的部品に関する感覚も持っていた。


だがマスクは違う。
「彼はリスクを大きくしようとします。船に火をかけて、ほかの人々の逃げ場をなくすんです」


イーロンは相手の性格や個性をきちんと理解できますが、
それは学習の結果であって、
感情による自然な理解ではありません


マスクは、デザイナーと技術者を一部屋にまとめる。
「技術者のように考えるデザイナーとデザイナーのように考える技術者を生み出す。そういうビジョンです」


ネバダ州のバッテリー向上で生産増強を推し進めた際、
ごく簡単なものなど、ロボットより人間がやったほうがいい
作業があることをマスクは学んだ。


テスラは自動化を進め過ぎた。あれはまちがいだった。
正しくは、私のまちがいだった、だ。
人間をみくびってしまった。


要件はすべて疑え。
要件には、それを定めた担当者の名前を付すこと。
「法務部」や「安全管理部」など
部門名しか付されていない要件を受理してはならない。


技術系管理職は実戦経験を積まなければならない。
たとえばソフトウェアチームの管理職なら
仕事時間の20%以上は実際に
コーディングをしていなければならない。


規則と言えるのは物理法則に規定されるものだけだ。
それ以外は全て勧告である。


ばかやろう指数とは、完成品の値段を原材料費で割った値で、
これが高いということは
――たとえば、100ドルのアルミニウムから作った部品が
1000ドルもするような場合は――
設計が複雑にすぎるとか製造工程の効率が
悪すぎるなどの問題をはらんでいることが多い。


イーロンあるあるだね。
言われたことをせず、無視しておけばいい。
そして、あちこちから言われたことを
イーロンがしっかり消化しおえたころ、
もう一回、話をすればいいんだ





engineer_takafumi at 16:47│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ その他の本

コメントする

名前
 
  絵文字