⇒ エッセイ

2017年05月01日

言葉を使いこなして人生を変える

本日は はあちゅうさんの
言葉を使いこなして人生を変える
です。
言葉を使いこなして人生を変える

言葉と人について興味があったので、
本書のタイトルにひかれ、購入しました。


最近、言葉が人を作るという思想にはまっています。
というのも、人は言葉によって考えるので、
その言葉こそがその人の思想、そのものということです。

となると、語彙力はものごとを多角的に見る力につながるし、
独創的な言葉を使う人は、発想も独創的ということです。

このように、言葉は他人を見る時の重要な
バロメータとなるわけです。

ここまでは、普通に納得できることでしょう。

しかし、重要なのはこれからで、
言葉は対他人のコミュニケーションだけではなく、
対自分のコミュニケーションを取るためにも必要なのです。

自分のことは自分が一番わかっている、
と思いたいかもしれませんが、
実は自分のことは驚くほどわかっていません。

そこで、自分のことを理解するのに、
他人の意見を求めることが一つの手段ですが、
デリケートすぎて他人に頼ることができない場合、
自分で自分を知るには、自分が頭の中で回している
言葉を知る(書き留める)ことが重要になるのです。

ここに書きとめられている言葉は、
著者のはあちゅうさんの頭で流れている言葉です。

そんなの自分には関係ない、と思うかもしれませんが、
作家という、言葉に敏感な人が、自分を表現した
結果はとても面白いし、参考になります。

私から見ると、
「私は私ともっと仲良くなりたい」という
心から同意できる言葉もあれば、
「かわつらい」という言葉のように、
全く理解できないものもあります。

作家はパンツまで脱ぐ職業と言われますが、
まさに著者の一糸まとわぬ感情が
溢れている一冊でした。


日記を書いている人にお勧めの一冊です。
ただの出来事だけでなく、
本書をお手本に感情の変化を記していけば、
感情が安定し、個性が確立することでしょう。


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engineer_takafumi at 23:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2015年04月08日

犬も歩けば英語にあたる

本日は坂之上 洋子氏の
犬も歩けば英語にあたる
です。


本書はちきりんさんのブログで紹介されていて、
興味を持って購入しました。


本書はタイトルから英語についての本と思うかもしれませんが、
実際は異文化コミュニケーションについてのエッセイ
というのが正しい姿です。

著者は15年ほどアメリカで生活していますが、
日本人がアメリカで生活する上でギャップになることが
紹介されていて、とても興味深いです。

トピックも仕事、就職、恋愛から911まで幅広いので、
飽きることなく、読み進めることができます。


さらに、英語のセリフが日本語訳と共にところどころに
出てきますので、英語の生きた表現を学ぶこともできるでしょう。


旅行などで軽く読む読み物としてお勧めです。
感動する話あり、笑える話ありで
おまけに英語表現も身につく、お得な一冊だと思います。

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engineer_takafumi at 00:05|PermalinkComments(0)

2014年11月03日

自分思考

本日は山口絵理子氏の
自分思考
です。
自分思考

山口さんの裸でも生きる には大変勇気づけられましたので、
他の著書も読んでみようと購入しました。


裸でも生きる という本には著者がしたこと、
著者に起こったことが書いているのに対して、
本書はその中での、著者の心の中に焦点を当てています。

慶応を出て、いきなりバングラディッシュの大学院に通う。
常人から見ると、とても信じられない行動なのですが、
その中で山口さんがどんなことを考えていたか、
それを垣間見ることができる一冊です。


山口さんの成し遂げたことは大きすぎて、
とても自分達と同じ人間とは感じられないのですが、
この本を読むと、山口さんも超人なのではなく
自分達と同じような人間なんだな、と思わせられます。

それだからこそ、わずかな思考の違いが
人生を大きく変えることがあると、
強く認識させられるのです。


個人的には「夢は雲」という話に強く心を打たれました。
これだけのことを成し遂げた著者が言うこの言葉には
とてつもない重みがあると思います。
「夢をもって歩いていこう!」なんて、よく聞く言葉だけれど、
それが実現したとき、幸せになれるってことは、
どこにも書いていないし、誰も言っちゃくれない



将来の進路を考える学生にお勧めの一冊です。
大きなことを成し遂げた著者の思考が一歩ずつ語られていて
未来を考える上でとても参考になることでしょう。

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engineer_takafumi at 11:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年10月28日

裸でも生きる2

本日は山口絵理子氏の
裸でも生きる2
です。
裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社BIZ)

前作の裸でも生きる には大変勇気づけられましたので、
続編を読んでみようと購入しました。

前作ではバングラディッシュ発のブランド、
マザーハウスの立ち上げまでのお話でした。

この続編では、その後急激なブレイク、会社存亡の危機、
次の国、ネパールへの進出までのお話になります。

出版と情熱大陸への出演を経て、
マザーハウスは大ブレイクします。

ただ、山口さん自身がその変化に戸惑うところもあったようで、
そんな心情を赤裸々に綴っています。


その後に起きる、信頼していたバングラディッシュでの
パートナーとの別れ、二つ目の国ネパールへの進出
そして、そこでの大きな失敗。

企業家としてチャレンジを続けていくということは、
本当に大変なことなのだな、と感じます。


個人的には、やりたいことなんて簡単には見つからない。
というところがとても印象的でした。
彼女ほど自分を追い込み、挑戦を続けないと、
本当にやるべきことなど見つからないのです。


仕事で上手くいかない時にお勧めの一冊です。
転んでも転んでも、なお前を向く著者から、
明日への元気がもらえるでしょう。


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engineer_takafumi at 00:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年06月28日

恋愛炎上主義。

本日は はあちゅうさんの
恋愛炎上主義。
です。
恋愛炎上主義。 (一般書)

本書はイケダハヤトさんのブログで紹介されていて
興味を持って購入しました。


イケダハヤトさんのブログでは
「恋愛偏差値高めの女性の面倒くさい本音」
と紹介されていましたが、まさにその通りの一冊です。

ポイントは「偏差値が高め」ということです。
著者は大学時代に作ったブログが書籍化されたり、
スポンサーをつけて世界一周をしたりしています。

また、就職も電通でコピーライターをしていて、
いまもネットメディアの最前線で活躍されている、
いわゆるスーパーウーマンです。

これほどの人ですから、人間を見る目も鋭く、
恋愛についても独特の視点があります。

そんな、彼女の恋愛観をまとめた一冊です。
内容は切れ味するどく、私にとっては
「面倒くさい」というより、「怖い」という印象です。


ただ、男というものはプライドが高いものですから、
こんなスーパーウーマンを彼女にできるほどの
器の大きな男はそういるものではいません。

出来る女性ならではの悩みというわけですね。


恋愛経験の乏しい理系男子は読んではいけない一冊です。
女性が怖くなって、さらに恋愛から遠ざかるでしょう(笑)
読みたければ、彼女ができてから、怖いもの見たさで読んで下さい。

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engineer_takafumi at 18:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2012年11月29日

督促OL修行日記

本日は榎本まみさんの
督促OL修行日記
です。
督促OL 修行日記

督促OLとして活動している著者に注目していたので
本書は迷わず購入しました。


本書は督促OL、つまりクレジットカード会社で
債権の回収を行う著者の日常(?)を描いたものです。
ある意味、借金取りというわけです。

絶対に必要な仕事ではあるものの、
どう考えても人から好かれる仕事ではありません。

現実、罵声を浴びせられたり、脅されたりすることも
日常茶飯事のようです。

表紙の絵のようなおっとりした若い女性の著者が
そんな不釣合いな鉄火場に挑むわけです。

そんなドラマのような設定の体験記ですから
面白くないはずがありません。
本当に世の中には色々な人がいるものだ、
と感じますね。

その中でも、経験を経るにしたがって
著者がどんどん成長していく様子に元気をもらえます。

また、こんな環境に置かれた著者が体得した
交渉術は本当に参考になります。


普段読むのが雑誌ばかりという人にもお勧めです。
マンガを手に取るように気軽に読めることでしょう。

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engineer_takafumi at 23:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年09月19日

人生は観覧車のように

本日は今尾昌子氏の
人生は観覧車のように
です。


本書は著者の関係者の方からご献本いただきました。
福嶋さま、ありがとうございました。


著者の今尾さんは
コミュニケーションクリエイターとして
企業などの組織で、コミュニケーションを
円滑にする仕事をされています。

この本はそんな著者が、
毎日書き溜めているブログエッセイを
一冊にまとめた本です。


僕のような人間がこの本を読んでいると
「うん、そうそう」と共感する反面
「これはちょっと違和感があるな」、
という箇所もあります。

よくよく考えてみると、
それは女性らしい感性が出ている部分
ではないかと思っています。

やはり、エンジニアというような
男世界で仕事をしていると、
少しズレてくる部分もあるのでしょう。

でも、そんな違和感を感じる部分こそが、
本当の頭のスパイスになっているのだな
と思います。


著者のような生き方に憧れる女性、
女性の感じ方を知りたい男性に
とくにおすすめの一冊です。

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engineer_takafumi at 11:07|PermalinkComments(0)

2008年12月26日

ダンナ様はFBI

主人公の女性が念願だった広告の仕事について数年
仕事に夢中だった彼女の前に立ちはだかったガイジン。

その後、突然そのガイジンから電話が!?
「なんで、電話番号しっているの??」


なんと、そのガイジンはFBI。
主人公に一目ぼれして、(役得で)電話番号を調べて
電話をかけてきていたのでした!


結局、二人は結婚することになるのですが、
奥さんへの愛と正義感とキャリア意識の
非常に強いダンナとの夫婦生活は
ハチャメチャがいっぱいです。

●国際線飛行機2時間待たせ事件
●夜の繁華街をパトロール。不良外人に間違えられる
●トイレのドアを5センチ開け、斜めチェック


さらに、笑いの中にも、FBIのプロファイリング
に裏付けられたダンナは人を見る目も鋭く
人に対する洞察はとてもためになります。

笑いあり、涙あり、成長あり。
男性も女性も楽しめる一冊です。

愛の言葉は "For your safety!"
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engineer_takafumi at 02:57|PermalinkComments(0)

2008年06月09日

聴くの本

今回紹介するのは藤田 潮(うしほ)さんの
「聴くの本」です。


これは、丸ごと一冊「聴く」というテーマの本です。

驚くべくは、これほどまでに聴くということの奥が深い
ということ、ただ人の話を聞けばいいということでは
ないのです。

この本を読んでみると、エンジニアという人種は
「聴く」能力が不足しているのではないかと思いました。
つまり、特に論理的な人間は、そうでない感情的、直感的
といった考え方をバカにして、聴く耳をもちません。

コミュニケーション能力の欠如というのは
「伝える力」より「聴く力」の方が本質的ではないか。
そう感じました。続きを読む

engineer_takafumi at 00:05|PermalinkComments(0)

2008年02月11日

国家の品格

今回紹介する本は、藤原正彦さんの
「国家の品格」です。


今、○○の品格という本が、沢山作られていますが
その先駆けとなる本です。

著者の藤原さんは、数学者です。
数学者といえば、一般人から見れば、論理的で
人間味が欠けるというようなステレオタイプを
当てはめてしまいがちだと思います。

しかし、本書で藤原さんが語るのは
「論理だけではだめだ」とか
「情緒を重んじよ」とか
イメージに合わないことばかりです。

それらは論理を極めた人の発する言葉で
あるがゆえに、言葉の重みが違います。
真に優秀な科学者は、論理だけでは
ないということでしょう。

内容のメインは日本のあるべき論なのですが、
理系スタイリストの私としては、
この本を数学者が書いている意味を同時に
考えていきたいな、と感じました。
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engineer_takafumi at 03:42|PermalinkComments(0)