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2015年10月15日

半導体工場のすべて

本日は菊地 正典氏の
半導体工場のすべて
です。


本書はちきりんさんのブログで取り上げられていて
興味を持って購入しました。


本書はNECの元半導体技術者による、
半導体工場のすべてを書いた本です。


私は半導体のエンジニアですので、知っている事ばかりと
思えば実はそうでもありませんでした。

リソグラフィやエッチングなど、主要工程に対する知識はあっても、
用力や建物、作業者のシフトなど、以外に知らずに
「ああそうだったんだ」と思えることが多かったです。

かなりの分量なので、半導体が専門で無い人は
一気に理解することはできないと思いますので、
パラパラめくってみて、興味のあるところから
読み始めたほうが良いかもしれません。


個人的には、不良サンプルの廃棄をいい加減にしたために、
ヤクザに脅されることになった話が一番印象的でした。


半導体業界を顧客にしている人が業界の研究をするのに
お勧めの一冊です。
これ一冊を手元においておけば、半導体業界の人と会話するのに
不自由を感じなくなることでしょう。


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2013年04月17日

新しい超伝導入門

本日は山路 達也氏の
新しい超伝導入門
です。
新しい超伝導入門 (PHPサイエンス・ワールド新書)

当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。


理工学系の人であれば、液体窒素を使って
超伝導の学生実験を経験していると思います。

このように有名な超伝導技術ですが、
その知名度のわりには実社会で役立てられて
いないような気がします。

最近になって、ようやくリニアモータカーの
実用化の話が現実的に検討され始めたくらいです。


しかし、この超伝導技術はエコ社会の切り札として
特に日本勢中心に着実に開発が続けられているのです。

日本の電気産業が危機的な状況にある中、
これから日本が何で食べていくかを議論する時に
超伝導は一つの有力な候補となるのではないでしょうか。


超伝導の応用分野について知りたい方にはお勧めです。
最新の話題やその技術的な背景の知識が得られるでしょう。


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2012年05月14日

スマートフォンのしくみ

本日は井上伸雄氏の
スマートフォンのしくみ
です。
[図解]スマートフォンのしくみ (PHPサイエンス・ワールド新書)

当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。


本書は題名の通り、スマートフォンの技術について
解説したものです。

といっても、技術的に高度なものはそれほどなく、
スマートフォンとは何か?
関連する専門用語をわかりやすく解説してくれます。

また、理系の人にとっても、伝送方式の違いなどは、
詳細までは理解していない人が多いでしょうから、
読み応えもある一冊だと思います。


文理を問わず、新しくスマートフォン関連の仕事を
始めた人などにお勧めです。
必要な技術的内容が、シンプルに学べるでしょう。


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2011年07月22日

電力危機

本日は山田 興一氏、 田中 加奈子氏の
電力危機
です。


当面ディスカヴァーサイエンスシリーズは
全部チェックしようと思い、本書を購入しました。


この夏は、節電の夏と言われていますが、
電気はなくてはならない存在ですが、
実体はほとんど知られていません。

そこで、現在はどんな状況にあって
どんな対策が効果的なのか、
この本が具体的に教えてくれます。

節電も正しい方法で行わなければ、
苦しんだわりには効果がない
ということになってしまいます。


後半はこれからの日本のエネルギー政策や
震災からの復興の話になっています。

特に原子力を縮減したときの、
電気のシミュレーションは興味深かったです。


内容自体は難しいものではありません。
理工系の素養がなくても簡単に読めます。

節電を機に、もっと電気の知識を深めよう
と考える方にはぜひおすすめの一冊です。


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engineer_takafumi at 02:36|PermalinkComments(0)

2011年07月20日

宇宙太陽光発電所

本日は松本 紘 氏の
宇宙太陽光発電所
です。


当面ディスカヴァーサイエンスシリーズは
全部チェックしようと思い、本書を購入しました。


この宇宙太陽光発電所というものは、
宇宙に巨大な太陽パネルを置いて、
電力をマイクロ波で地上に送電するという
SFを想像してしまうような壮大な技術です。

とはいえ、これが決してただの夢物語でないことは
この本を読めばよくわかります。

山の手線内部くらいの大きさのパネルを使って、
地上に10km2程度のレクテナ(受電装置)を置きます。

これで、天候に左右されることなく安定して
100万kWクラスの発電が可能なので
基幹電力源として十分に機能します。


ただ、改めて認識したことは、宇宙利用を考える時
一番の障害はあまりに高い輸送コストである
ということです。

ここにイノベーションを起こすことができれば
宇宙開発は大いに加速することでしょう。


宇宙に興味がある人、
今回の震災でエネルギー問題に興味を持った人には
ぜひ一読をおすすめします。



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engineer_takafumi at 01:49|PermalinkComments(0)

2010年07月12日

大画面・薄型ディスプレイの疑問100

本日は
大画面・薄型ディスプレイの疑問100
です。


本書は編集者の方から頂きました。
ソフトバンククリエイティブ様ありがとうございます。 

本書は液晶、プラズマ、有機ELなど、
ディスプレイのテクノロジーにまつわる話を
100の疑問にまとめたものです。

著者の意図としては、専門家以外の一般の人も
読者のターゲットとして考えているようです。

しかし、実際内容が高度で、詳細まで解説されているため
大学の専門課程以上の知識をもった人でないと、
理解できないし、理解する必要もない内容と思います。

一方、ある程度のバックボーンを持った人間には、
図解が多くてわかりやすく、主要な技術は網羅されているので、
さっと技術の内容を知るのに良い一冊となるでしょう。


電子工学部の学生の教科書の副読本として、
またエンジニアが技術の概要をざっと知るために
おすすめしたい一冊です。

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engineer_takafumi at 00:55|PermalinkComments(0)

2010年05月18日

進化するケータイの科学

本日は山路 達也氏の
進化するケータイの科学
です。


本書は携帯電話について勉強したくて購入しました。

本書は携帯電話がなぜつながるか、という話から、
携帯電話の歴史、方式、部品、OS、アプリケーションなど、
非常に広範囲の話題に触れられています。

携帯電話の基本的な技術をざっと知るには、
コンパクトでよい本だと思います。

ただし、現在(このブログを書いている日時は)2010年5月ですが、
この本の出版は2007年4月になっています。

進歩が激しい業界なので、この3年でも、色あせてきた記述もあります。
基本的な知識をつける目的には問題ないのですが、
ブログなどに引用したり、仕事で使う場合には、
ネット等で最新の状況を確認することが必要でしょう。



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engineer_takafumi at 01:47|PermalinkComments(0)

2009年09月29日

究極のテレビを創れ!

本日は麻倉怜士氏の
究極のテレビを創れ!
です。


本書は担当の編集者の方と知り合いで、
紹介のメールを頂いて、興味を持って買いました。


ディスプレイの技術は、なじみのないものでしたが
この本で基礎的な知識を身につけることができ、
技術の流れを知ることができました。

また、絵づくりにかけるエンジニアの執念はすさまじく
尊敬の念が湧き出てきます。


ただし、気になるのが目指す方向性はこれでいいのか?
ということです。

私も一人の消費者ですが、そんなに画像の良さを気にするか?
良さを理解できるか?というと答えはNoです。

この本で絶賛されているパイオニアが
テレビから撤退せざるを得なかったことを考えると
エンジニアのこだわりがむしろマイナスに作用
している可能性もあると危惧しています。


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engineer_takafumi at 06:33|PermalinkComments(0)

2009年09月26日

最新ケータイを支える技術

本日は西田宗千佳氏の
最新ケータイを支える技術
です。


本書は担当の編集者の方と知り合いで、
紹介のメールを頂いて、興味を持って買いました。


僕は半導体の仕事をしていて、携帯電話の開発は
ある程度身近に考えられる立場です。

しかし、この本を読んでみると、自分の視野の狭さに
気づかされました。

やはり、一つのセットを作り上げる苦労、
しかもコンシューマー向けの商品を作ることは
様々な配慮が必要だと実感しました。


この本からの一番の収穫は、日本の携帯メーカーの
技術的な課題点が見えたこと。

世界的に日本メーカーの存在感がなくなる中、
経営アナリストのような人間が好き勝手言っていますが、
技術的な観点から見た問題点は別にあるのです。

その問題点をiPhoneと比較して述べた部分は
特に読み応えがありました。

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engineer_takafumi at 22:31|PermalinkComments(0)

2009年06月17日

脱「ひとり勝ち」文明論

本日は未来のクルマといわれる電気自動車
Eliicaを開発した清水浩氏による
「脱「ひとり勝ち」文明論」です。


この本はディスカヴァー21の社長である干場さん
のブログにて「うちで出したかった」と
絶賛されていたので、手にとってみました。


この本を一言でいうと、
科学で未来に希望を与えてくれる本です。


世界不況、地球温暖化、エネルギー問題
今は過去にも例がないような困難な時代です。

著者が高校生に
「これからの時代は良くなると思いますか?
 それともダメになると思いますか?」
と質問したところ、実に50人中48人
つまり96%がダメになると答えたとのことです。


こんな時勢に、科学技術を使って、これらの問題を
解決する方法をわかりやすく説明します。

そして、問題が解決できた後には、
地球上の先進国の少数が富を占めるのでなく、
世界中でアメリカ人と同じような裕福な暮らしを約束する
脱「ひとり勝ち」の文明社会が訪れる、と説きます。

決めセリフは、「未来はこんなに明るいのだ!」と。

日本や地球の未来が明るいとすれば、
それに対する科学技術の貢献度は
非常に大きいはずです。

テクノロジーに携わる人間として
世の中に希望を与えようとする
著者の姿勢に強く共感しました。
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engineer_takafumi at 22:24|PermalinkComments(0)

2009年01月31日

静電気のABC

本日は堤井信力氏による
静電気のABC
です。


本書は雷について色々知りたくて購入しました。

静電気はわりと身近な存在で、
平賀源内のエレキテルなど昔から知られていましたが、
メカニズムなどの詳細が明らかになったのは
比較的最近のことのようです。

この本は静電気の基礎から応用まで、
理系の高校生程度の知識で読めるようになっています。

静電気について知りたい!
という人は少ないかもしれませんが、
雷やESD(静電気放電)などに興味のある人は
一読しておきたい内容です。


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engineer_takafumi at 23:14|PermalinkComments(0)

2008年01月11日

インピーダンスマッチング

本日は澄野一樹氏の
インピーダンスマッチング
です。
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この本は日経エレクトロニクスという業界の雑誌で
紹介されており、興味を持って買いました。


著者は大手電気メーカーに勤める現役のエンジニアです。
その著者が、小説である若手の女性エンジニアの生活を描きます。

仕事や生活、また技術的な話に踏み込んでいる部分もあります。
私も多少RFに足を突っ込んでいる人間なので、
LC発振器の原理などは大変参考になりました。


また、主人公は就職氷河期に入社したという設定で、
優秀であることへの強迫観念が強い、
すなわち、人に弱みを見せられないという女の子です。

私もロストジェネレーション世代なのですが、
恐らく上の世代からは、我々の世代全体が、
こんな風に見られているのかな、と感じました。


とても万人ウケする本とは思いませんが、
私にはとても興味深く読めました。

エレクトロニクス業界のエンジニアにはおすすめです。


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engineer_takafumi at 23:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)