⇒ その他の理系本
2024年03月13日
「数学的」な仕事術大全
本日は深沢 真太郎 氏の
「数学的」な仕事術大全
です。
本書は「ビジネス数学教育家」として
セミナーの講師として各地で活躍しており、
30冊以上の著作がある著者による
「ベストアルバム」として書かれた一冊です。
そもそも「数学的」とはどういうことか
から始まり、
事実を数字で分析すること(ファクトベース)
仮定を数字で検証すること(アサンプションベース)
数学的な文章の読み方、書き方
数学的な話し方
数学的な資料作成の方法
と、仕事術の王道を行く一冊です。
「ビジネス数学」というくらいだから
乾いた学問なのかと思いきや、
ここぞという時には、人間の直感や覚悟も問います。
数学の世界はともかくとして、
ビジネスの世界は数字の分析だけでは
説明できないこともあります。
しかし、だからこそ、数字でできる分析は
きっちりすることで仕事の質に差がでます。
その実践方法を教えてくれる一冊です。
著者が企業から引く手あまたの研修講師である
理由がわかったような気がしました。
個人的には
そもそも物事をはっきりさせようと思っているのか?
そもそも数値化したいと思っているのか?
そもそも本気で決めようとしているのか?
という部分が特に印象的でした。
数字は強力な武器とはなりますが、
人の想いが乗ってこないと
力を発揮できるものではないのです。
仕事のレベルを上げたい中堅社員に
お勧めの一冊です。
単なるロジカルシンキングを超えたロジカルを
発見することができるでしょう。
続きを読む
「数学的」な仕事術大全
です。
本書は「ビジネス数学教育家」として
セミナーの講師として各地で活躍しており、
30冊以上の著作がある著者による
「ベストアルバム」として書かれた一冊です。
そもそも「数学的」とはどういうことか
から始まり、
事実を数字で分析すること(ファクトベース)
仮定を数字で検証すること(アサンプションベース)
数学的な文章の読み方、書き方
数学的な話し方
数学的な資料作成の方法
と、仕事術の王道を行く一冊です。
「ビジネス数学」というくらいだから
乾いた学問なのかと思いきや、
ここぞという時には、人間の直感や覚悟も問います。
数学の世界はともかくとして、
ビジネスの世界は数字の分析だけでは
説明できないこともあります。
しかし、だからこそ、数字でできる分析は
きっちりすることで仕事の質に差がでます。
その実践方法を教えてくれる一冊です。
著者が企業から引く手あまたの研修講師である
理由がわかったような気がしました。
個人的には
そもそも物事をはっきりさせようと思っているのか?
そもそも数値化したいと思っているのか?
そもそも本気で決めようとしているのか?
という部分が特に印象的でした。
数字は強力な武器とはなりますが、
人の想いが乗ってこないと
力を発揮できるものではないのです。
仕事のレベルを上げたい中堅社員に
お勧めの一冊です。
単なるロジカルシンキングを超えたロジカルを
発見することができるでしょう。
続きを読む
engineer_takafumi at 21:54|Permalink│Comments(0)│
2023年02月05日
「エンジニア×スタートアップ」こそ、最高のキャリアである
本日は菊本久寿 氏の
「エンジニア×スタートアップ」こそ、最高のキャリアである
です。
本書の著者は、
数々のスタートアップでCTOとして活躍し、
現在は自らスタートアップである
「スタートアップテクノロジー」を設立、
CEOとして活動しています。
また、Webエンジニア養成の
プログラミングスクール「RUNTEQ」を
運営されています。
そんな著者が語るのは、
プログラミングとスタートアップの
かけ算のキャリアです。
プログラミングを身に着けて
エンジニアになろう、という本は
よくあると思います。
しかし、スタートアップと
組み合わせてキャリアを語る本は
今のところ読んだことがありません。
著者自身のスタートアップとの
付き合いが豊富ですので、
そのお話が面白かったです。
エンジニアとスタートアップの相性の良さ、
そしてスタートアップの面白さや
可能性を感じさせてくれる一冊でした。
個人的には、
普通のベンチャーと
スタートアップの違いの部分が
特に印象的でした。
スタートアップは成長力を
特に意識するものなのですね。
エンジニアを目指す人には
ぜひ一読してもらいたい一冊です。
スタートアップという選択肢を
可能性に加えられるでしょう。
続きを読む
「エンジニア×スタートアップ」こそ、最高のキャリアである
です。
本書の著者は、
数々のスタートアップでCTOとして活躍し、
現在は自らスタートアップである
「スタートアップテクノロジー」を設立、
CEOとして活動しています。
また、Webエンジニア養成の
プログラミングスクール「RUNTEQ」を
運営されています。
そんな著者が語るのは、
プログラミングとスタートアップの
かけ算のキャリアです。
プログラミングを身に着けて
エンジニアになろう、という本は
よくあると思います。
しかし、スタートアップと
組み合わせてキャリアを語る本は
今のところ読んだことがありません。
著者自身のスタートアップとの
付き合いが豊富ですので、
そのお話が面白かったです。
エンジニアとスタートアップの相性の良さ、
そしてスタートアップの面白さや
可能性を感じさせてくれる一冊でした。
個人的には、
普通のベンチャーと
スタートアップの違いの部分が
特に印象的でした。
スタートアップは成長力を
特に意識するものなのですね。
エンジニアを目指す人には
ぜひ一読してもらいたい一冊です。
スタートアップという選択肢を
可能性に加えられるでしょう。
続きを読む
engineer_takafumi at 08:56|Permalink│Comments(0)│
2020年10月11日
理系読書
本日は犬塚 壮志 氏の
理系読書
です。
本書の著者は、業界最難関といわれる
駿台予備校の採用試験に
一発合格(当時、最年少)した、
元駿台予備校の化学講師です。
そして、同校の季節講習会にて担当する
化学受講者数が予備校業界で日本一となった
実績も持っています。
その著者が本書で説くのは
「読書術」です。
私も理系なのでわかりますが、
研究などで調べものをする時に、
難解で膨大な文献を、読まなければ
いけないことがあります。
大学で研究室に入った頃は、
「こんなの無理だろう」
と考えていましたが、
やっていくに従ってコツをつかんで、
必要な情報を素早く得られるように
なってきました。
その「コツ」というものを、
見事に言語化してくれたのが、本書です。
本書を読んでいると、
確かに自分もそんなこと考えているな、
と感じたり、
逆に、自分にはない視点は
すぐに取り入れてみようと考えてみたり、
読んでいてスッキリさせられた一冊した。
現代は情報があふれていて膨大な上に、
専門化が進んで難解になっています。
このような方法論も専門職だけでなく、
多くの人に求められるように
なっていると思いました。
個人的には、
読まない「部分」も
「全体」のどこに位置して、
互いにどんな関係にあるのかだけは
把握しておく必要があります
という部分が印象的でした。
飛ばし読みをして、
全く意味が取れなくなる人は
ここのプロセスを省略しているからだと
気づきを得ることができました。
文系、理系に関わらず、
仕事や研究で膨大な文献に接する
という人におすすめの一冊です。
効率的な文献の読み方を
学ぶことができるでしょう。
続きを読む
理系読書
です。
本書の著者は、業界最難関といわれる
駿台予備校の採用試験に
一発合格(当時、最年少)した、
元駿台予備校の化学講師です。
そして、同校の季節講習会にて担当する
化学受講者数が予備校業界で日本一となった
実績も持っています。
その著者が本書で説くのは
「読書術」です。
私も理系なのでわかりますが、
研究などで調べものをする時に、
難解で膨大な文献を、読まなければ
いけないことがあります。
大学で研究室に入った頃は、
「こんなの無理だろう」
と考えていましたが、
やっていくに従ってコツをつかんで、
必要な情報を素早く得られるように
なってきました。
その「コツ」というものを、
見事に言語化してくれたのが、本書です。
本書を読んでいると、
確かに自分もそんなこと考えているな、
と感じたり、
逆に、自分にはない視点は
すぐに取り入れてみようと考えてみたり、
読んでいてスッキリさせられた一冊した。
現代は情報があふれていて膨大な上に、
専門化が進んで難解になっています。
このような方法論も専門職だけでなく、
多くの人に求められるように
なっていると思いました。
個人的には、
読まない「部分」も
「全体」のどこに位置して、
互いにどんな関係にあるのかだけは
把握しておく必要があります
という部分が印象的でした。
飛ばし読みをして、
全く意味が取れなくなる人は
ここのプロセスを省略しているからだと
気づきを得ることができました。
文系、理系に関わらず、
仕事や研究で膨大な文献に接する
という人におすすめの一冊です。
効率的な文献の読み方を
学ぶことができるでしょう。
続きを読む
engineer_takafumi at 14:09|Permalink│Comments(0)│
2018年02月10日
テクノロジースタートアップが未来を創る
本日は鎌田 富久氏の
テクノロジースタートアップが未来を創る
です。
本書の著者はACCESSの共同創業者、
その後、ベンチャーを支援するTomyKを設立し、
エンジェル投資家として、東大発ベンチャー
ロボットのSCHAFTをはじめ、
たくさんのスタートアップを立ち上げてきました。
本書では大学発のスタートアップに焦点があてられ、
特に東大の研究者が起業した例が
多数紹介されています。
第一章でスタートアップ5社が紹介されており、
未来があり、本当にワクワクさせてくれる内容でした。
研究者とスタートアップの経営は、
全く違うスキルのような気がしますが、
実は共通する部分がとても多いのです。
これを読んで、起業に興味を持つ学生が増え、
日本の起業が盛んになれば良いな、
と感じました。
個人的には、
WHIIL社の話で、車椅子メーカの創業者に、
「試作だけで製品化する気がないなら、今すぐやめろ」
と言われたエピソードが特に印象的でした。
将来研究者になりたい、
と考えている学生に一読して欲しい一冊です。
新たな可能性を示してくれるでしょう。
続きを読む
テクノロジースタートアップが未来を創る
です。
本書の著者はACCESSの共同創業者、
その後、ベンチャーを支援するTomyKを設立し、
エンジェル投資家として、東大発ベンチャー
ロボットのSCHAFTをはじめ、
たくさんのスタートアップを立ち上げてきました。
本書では大学発のスタートアップに焦点があてられ、
特に東大の研究者が起業した例が
多数紹介されています。
第一章でスタートアップ5社が紹介されており、
未来があり、本当にワクワクさせてくれる内容でした。
研究者とスタートアップの経営は、
全く違うスキルのような気がしますが、
実は共通する部分がとても多いのです。
これを読んで、起業に興味を持つ学生が増え、
日本の起業が盛んになれば良いな、
と感じました。
個人的には、
WHIIL社の話で、車椅子メーカの創業者に、
「試作だけで製品化する気がないなら、今すぐやめろ」
と言われたエピソードが特に印象的でした。
将来研究者になりたい、
と考えている学生に一読して欲しい一冊です。
新たな可能性を示してくれるでしょう。
続きを読む
engineer_takafumi at 21:55|Permalink│Comments(0)│
2017年11月28日
9プリンシプルズ
本日は伊藤 穰一氏、ジェフ・ ハウ氏の
9プリンシプルズ
です。
本書はベンチャーキャピタリストとして世界的に知られ、
現在MITメディアラボの所長である伊藤 穰一らによる一冊です。
現在、世界は人類がかつて経験したことのない
時代を迎えています。
つまり、テクノロジーの進化があまりに速く
人の一生の間にテクノロジーが何世代も
移り変わるような時代です。
こうした新しい時代に人間はどう生きれば良いか、
理念、哲学、行動原理を語ったのが本書です。
ここに並べられている9つの原理は
マジメな日本人が苦手なことのような気がします。
しかし、この本を読んで感じたことは、
案外、こんな時代は楽しいのではないのか、
ということでした。
実際、著者も「楽しもう」ということを言っており、
その姿勢が大事なのかな、と考えています。
個人的には、
「従うより不服従」の章、
特に批判と不服従は違う、不服従は作業そのものだ。
という部分が強く頭に残りました。
IT分野で起業を考えている人には
必読の一冊だと思います。
これからの時代の行動原理を学ぶことができるでしょう。
続きを読む
9プリンシプルズ
です。
本書はベンチャーキャピタリストとして世界的に知られ、
現在MITメディアラボの所長である伊藤 穰一らによる一冊です。
現在、世界は人類がかつて経験したことのない
時代を迎えています。
つまり、テクノロジーの進化があまりに速く
人の一生の間にテクノロジーが何世代も
移り変わるような時代です。
こうした新しい時代に人間はどう生きれば良いか、
理念、哲学、行動原理を語ったのが本書です。
ここに並べられている9つの原理は
マジメな日本人が苦手なことのような気がします。
しかし、この本を読んで感じたことは、
案外、こんな時代は楽しいのではないのか、
ということでした。
実際、著者も「楽しもう」ということを言っており、
その姿勢が大事なのかな、と考えています。
個人的には、
「従うより不服従」の章、
特に批判と不服従は違う、不服従は作業そのものだ。
という部分が強く頭に残りました。
IT分野で起業を考えている人には
必読の一冊だと思います。
これからの時代の行動原理を学ぶことができるでしょう。
続きを読む
engineer_takafumi at 22:47|Permalink│Comments(0)│
2017年11月26日
科学技術のフロントランナーがいま挑戦していること
本日は川口淳一郎 氏の
科学技術のフロントランナーがいま挑戦していること
です。
本書は「フロンティアを目指す、サイエンスとアート」
というシンポジウムの内容を元に作られたものです。
シンポジウムでは12のセッションが開かれ、
日本を代表する研究者やジャーナリストなどが
活発に意見を交換しました。
内容はロボットやAI、宇宙、生命などの分野から
理系文系問題、政治行政などの話まで及んでいます。
専門家だけのシンポジウムでないため、
研究者たちが専門用語を使わず
わかりやすく説明してくれます。
一冊で様々な分野に触れられるので、
科学分野間の類似点、相違点などが際立ち、
大局的な視点が見に付く一冊でした。
個人的には、
サイエンスとは、知らないことを知ること、
アートとは、無いものを創ること、
という部分が印象的でした。
普段あまり科学技術に接点のない方が、
科学技術をざっと眺めたい時にお勧めの一冊です。
分かりやすい言葉で先端科学技術を俯瞰できるでしょう。
続きを読む
科学技術のフロントランナーがいま挑戦していること
です。
本書は「フロンティアを目指す、サイエンスとアート」
というシンポジウムの内容を元に作られたものです。
シンポジウムでは12のセッションが開かれ、
日本を代表する研究者やジャーナリストなどが
活発に意見を交換しました。
内容はロボットやAI、宇宙、生命などの分野から
理系文系問題、政治行政などの話まで及んでいます。
専門家だけのシンポジウムでないため、
研究者たちが専門用語を使わず
わかりやすく説明してくれます。
一冊で様々な分野に触れられるので、
科学分野間の類似点、相違点などが際立ち、
大局的な視点が見に付く一冊でした。
個人的には、
サイエンスとは、知らないことを知ること、
アートとは、無いものを創ること、
という部分が印象的でした。
普段あまり科学技術に接点のない方が、
科学技術をざっと眺めたい時にお勧めの一冊です。
分かりやすい言葉で先端科学技術を俯瞰できるでしょう。
続きを読む
engineer_takafumi at 04:24|Permalink│Comments(0)│
2017年10月29日
芸術と科学のあいだ
本日は福岡伸一 氏の
芸術と科学のあいだ
です。
本書は生物学者で『生物と無生物のあいだ』などの
作品もある著者による
芸術と生物の関係について日経新聞に
書いたエッセイをまとめた一冊です。
人は美しいものを求めますが、
実はそれは驚くほど機能的だったりします。
美術と科学は現在は違う学問になっていますが、
中世までは近い学問だったのです。
神が創るものは美しい、
そしてそれが世界のあるべき姿なのだという
ところから発展していったのが科学です。
ですので、とくに中世の美術品には、
科学的な思想がたくさん隠れています。
本書はそんな視点を提供してくれます。
また、日本の北斎は美を追求しましたが、
その中にも、科学が潜んでいました。
そんな発見も楽しい一冊でした。
個人的には
生命は作ることよりも、壊すことに一生懸命なのだ。
という部分が印象的でした。
アートが好きな人にお勧めの一冊です。
科学的な目線で芸術を見ることにより
作品の見え方が変わるかもしれません。
続きを読む
芸術と科学のあいだ
です。
本書は生物学者で『生物と無生物のあいだ』などの
作品もある著者による
芸術と生物の関係について日経新聞に
書いたエッセイをまとめた一冊です。
人は美しいものを求めますが、
実はそれは驚くほど機能的だったりします。
美術と科学は現在は違う学問になっていますが、
中世までは近い学問だったのです。
神が創るものは美しい、
そしてそれが世界のあるべき姿なのだという
ところから発展していったのが科学です。
ですので、とくに中世の美術品には、
科学的な思想がたくさん隠れています。
本書はそんな視点を提供してくれます。
また、日本の北斎は美を追求しましたが、
その中にも、科学が潜んでいました。
そんな発見も楽しい一冊でした。
個人的には
生命は作ることよりも、壊すことに一生懸命なのだ。
という部分が印象的でした。
アートが好きな人にお勧めの一冊です。
科学的な目線で芸術を見ることにより
作品の見え方が変わるかもしれません。
続きを読む
engineer_takafumi at 23:38|Permalink│Comments(0)│
2017年06月30日
技術は戦略をくつがえす
本日は藤田 元信氏の
技術は戦略をくつがえす
です。
日本ではあまり大きな声で語られることはありませんが、
軍事には技術を発展させる強い力があります。
なぜなら、コストとか消費者の志向などに
左右されることなく、
純粋に技術を追求することができるからです。
そこからイノベーションが起きて、
科学技術の発展がもたらされてきたのです。
例えば、ナビに使われるGPSやインターネットの技術など、
現在の生活を便利にしてくれている技術の多くが、
元は軍事用途として開発されています。
本書は防衛省の技官として、
自衛隊の装備品の創製に従事する著者が
戦略と技術の関係について説きます。
中身は軍事の例ばかりではありますが、
孫子の兵法のように、
マーケットという戦場に繰り出すビジネスマンにも
役立つ一冊となっていると思います。
個人的には、
対戦車戦において、対空砲を転用して勝利した、
アラスの戦いの話が印象に残りました。
ネットなど、技術を利用したビジネスをしている
経営者の方にお薦めの一冊です。
技術をどう活かすか、ヒントが得られるでしょう。
続きを読む
技術は戦略をくつがえす
です。
日本ではあまり大きな声で語られることはありませんが、
軍事には技術を発展させる強い力があります。
なぜなら、コストとか消費者の志向などに
左右されることなく、
純粋に技術を追求することができるからです。
そこからイノベーションが起きて、
科学技術の発展がもたらされてきたのです。
例えば、ナビに使われるGPSやインターネットの技術など、
現在の生活を便利にしてくれている技術の多くが、
元は軍事用途として開発されています。
本書は防衛省の技官として、
自衛隊の装備品の創製に従事する著者が
戦略と技術の関係について説きます。
中身は軍事の例ばかりではありますが、
孫子の兵法のように、
マーケットという戦場に繰り出すビジネスマンにも
役立つ一冊となっていると思います。
個人的には、
対戦車戦において、対空砲を転用して勝利した、
アラスの戦いの話が印象に残りました。
ネットなど、技術を利用したビジネスをしている
経営者の方にお薦めの一冊です。
技術をどう活かすか、ヒントが得られるでしょう。
続きを読む
2013年11月04日
データサイエンティスト
本日は 橋本大也氏の
データサイエンティスト
です。
本書はデータサイエンティストについて
知りたくて購入しました。
データサイエンティストが将来25万人不足!
などと、ビックデータというキーワードと共に
データサイエンティストという職が世の中に
認知され始めました。
しかし、その割には、この職業の実際の仕事は
見えてきていないと感じています。
名前から受ける印象はサイエンティストいうくらいなので
従来の研究者の延長上にあるものでしょう。
しかし、実際はもっとマーケティングや営業の現場に
近い仕事なのです。
この本では、データサイエンティストという
実態がつかめない職業を分析します。
結果、データサイエンティストという新しい職が
誕生するというよりも、
既存のマーケッターなどの職に統計的な考え方が
必須となっている、とした方が正しいようです。
今の統計ブームに乗ってみようと考えている人には
お勧めの一冊です。
ビッグデータやデータサイエンティストといった言葉の
本質を知ることができるでしょう。
続きを読む
データサイエンティスト
です。
本書はデータサイエンティストについて
知りたくて購入しました。
データサイエンティストが将来25万人不足!
などと、ビックデータというキーワードと共に
データサイエンティストという職が世の中に
認知され始めました。
しかし、その割には、この職業の実際の仕事は
見えてきていないと感じています。
名前から受ける印象はサイエンティストいうくらいなので
従来の研究者の延長上にあるものでしょう。
しかし、実際はもっとマーケティングや営業の現場に
近い仕事なのです。
この本では、データサイエンティストという
実態がつかめない職業を分析します。
結果、データサイエンティストという新しい職が
誕生するというよりも、
既存のマーケッターなどの職に統計的な考え方が
必須となっている、とした方が正しいようです。
今の統計ブームに乗ってみようと考えている人には
お勧めの一冊です。
ビッグデータやデータサイエンティストといった言葉の
本質を知ることができるでしょう。
続きを読む
2013年03月10日
僕はミドリムシで世界を救うことに決めました
本日は出雲充氏の
僕はミドリムシで世界を救うことに決めました
です。
本書はミドリムシで有名なユーグレナ社の社長の本として
興味を持って購入しました。
最近ミドリムシが注目を集めています。
食料問題、環境問題、エネルギー問題を
解決してくれる切り札となりえる技術です。
本書はそのミドリムシの技術を世に示した
東大発のベンチャー「ユーグレナ」の社長が著者です。
何冊かベンチャー社長の本は読みましたが、
この本の著者も例外なくダイナミックです。
東京三菱銀行を退職しての起業、
不可能と言われていたミドリムシ培養の成功、
ライブドアとの関係による理不尽なパッシング、
倒産の危機を救ってくれた社員や協力者。
こんな危機を乗り越えられたのも、
著者やその仲間達の卓越した努力のたまものです。
その中でも個人的に共感した点が二つありました。
一つはライブドアとの関係です。
ライブドアと堀江氏は一時は時代の人となりましたが、
強制捜査の後、一転して世間のパッシングを
受けることになります。
そして、出資を受けていたユーグレナも
その影響を受けてビジネスが窮地に陥ります。
日本の空気は極端に触れるものなのですが、
本当にこれで良いのかと感じます。
もし、この時ユーグレナが潰れてしまっていたら、
日本、いや世界にとって、どれだけの損失に
なっていたことでしょう。
もう一つは科学的な正しさと感情とのバランスです。
著者もミドリムシという言葉の印象の悪さから、
製品名にはユーグレナという名前をつけていたそうです。
科学的には有益なものであるが、
人間が感情的に受け入れるのは難しい場合があります。
原発などの問題も、つまるところは
感情と科学的真実のバランスの問題ではないのでしょうか。
科学者も人の感情に目をむけ、
市民も科学的真実を受け入れる姿勢が求められています。
ミドリムシは夢のある技術です。
高校生、大学生など若い人に読んでもらいたい一冊です。
続きを読む
僕はミドリムシで世界を救うことに決めました
です。
本書はミドリムシで有名なユーグレナ社の社長の本として
興味を持って購入しました。
最近ミドリムシが注目を集めています。
食料問題、環境問題、エネルギー問題を
解決してくれる切り札となりえる技術です。
本書はそのミドリムシの技術を世に示した
東大発のベンチャー「ユーグレナ」の社長が著者です。
何冊かベンチャー社長の本は読みましたが、
この本の著者も例外なくダイナミックです。
東京三菱銀行を退職しての起業、
不可能と言われていたミドリムシ培養の成功、
ライブドアとの関係による理不尽なパッシング、
倒産の危機を救ってくれた社員や協力者。
こんな危機を乗り越えられたのも、
著者やその仲間達の卓越した努力のたまものです。
その中でも個人的に共感した点が二つありました。
一つはライブドアとの関係です。
ライブドアと堀江氏は一時は時代の人となりましたが、
強制捜査の後、一転して世間のパッシングを
受けることになります。
そして、出資を受けていたユーグレナも
その影響を受けてビジネスが窮地に陥ります。
日本の空気は極端に触れるものなのですが、
本当にこれで良いのかと感じます。
もし、この時ユーグレナが潰れてしまっていたら、
日本、いや世界にとって、どれだけの損失に
なっていたことでしょう。
もう一つは科学的な正しさと感情とのバランスです。
著者もミドリムシという言葉の印象の悪さから、
製品名にはユーグレナという名前をつけていたそうです。
科学的には有益なものであるが、
人間が感情的に受け入れるのは難しい場合があります。
原発などの問題も、つまるところは
感情と科学的真実のバランスの問題ではないのでしょうか。
科学者も人の感情に目をむけ、
市民も科学的真実を受け入れる姿勢が求められています。
ミドリムシは夢のある技術です。
高校生、大学生など若い人に読んでもらいたい一冊です。
続きを読む
2012年12月19日
エンジニアのためのPowerPoint再入門講座
本日は石川智久氏、植田昌司氏の
エンジニアのためのPowerPoint再入門講座
です。
本書はエンジニア向けのPowerPointの本として
興味を持って購入しました。
本書の内容は、この機能はOFFにしろ、
といった実践的なものから、
議事録の書き方や会議術などの
少し抽象的な内容まで多岐にわたっています。
その中で何がエンジニア向けのPowerPointなの?
と思われるでしょうが、
実は本書はエンジニア出身のコンサルタントが語る
PowerPointの使い方、つまり主観の固まりです。
だから、ある程度の仕事をしてきた人なら
著者の主張に納得できない部分もあるでしょうし、
今まで自分が他の方法で実績を積んできた
ということもあるでしょう。
重要なのは、この本がツールについて
考え直す良い機会となることです。
普段エンジニアがOfficeツールに
注意を向けることは少ないでしょう。
でも、それは多くの資料を作っている
大事なツールなのです。
この本に触発されて、自分で新たなやり方を考える
ということもあるのではないでしょうか。
私もこの本を読んで、いくつかのテクニックを採用し、
著者の資料作成の思想を学びました。
資料の作り方を学びたいエンジニアにお勧めです。
基礎から応用(自分で作り出す)まで対応できる
一冊だと思います。
続きを読む
エンジニアのためのPowerPoint再入門講座
です。
本書はエンジニア向けのPowerPointの本として
興味を持って購入しました。
本書の内容は、この機能はOFFにしろ、
といった実践的なものから、
議事録の書き方や会議術などの
少し抽象的な内容まで多岐にわたっています。
その中で何がエンジニア向けのPowerPointなの?
と思われるでしょうが、
実は本書はエンジニア出身のコンサルタントが語る
PowerPointの使い方、つまり主観の固まりです。
だから、ある程度の仕事をしてきた人なら
著者の主張に納得できない部分もあるでしょうし、
今まで自分が他の方法で実績を積んできた
ということもあるでしょう。
重要なのは、この本がツールについて
考え直す良い機会となることです。
普段エンジニアがOfficeツールに
注意を向けることは少ないでしょう。
でも、それは多くの資料を作っている
大事なツールなのです。
この本に触発されて、自分で新たなやり方を考える
ということもあるのではないでしょうか。
私もこの本を読んで、いくつかのテクニックを採用し、
著者の資料作成の思想を学びました。
資料の作り方を学びたいエンジニアにお勧めです。
基礎から応用(自分で作り出す)まで対応できる
一冊だと思います。
続きを読む
2012年12月07日
エンジニアのための図解思考 再入門講座
本日は開米瑞浩氏の
エンジニアのための図解思考 再入門講座
です。
本書はエンジニア向けの図解技術の本として
興味を持って購入しました。
図解技術の本は一般には数多くあります。
その中で、エンジニア向けと称したこの本の特色は、
扱う題材がITエンジニア向けであるという点です。
特に上流の設計についての題材が多いですが、
なじみ深い題材で学べるのは良いです。
これは図解の技術というより、「考え方」の本です。
やや、著者の主観が強すぎたり、
抽象的で分かりにくいところもありますが、
「考え方」が文章化されているの本ですので
非常に参考になります。
個人的には、バグ取りにより理解が深まる、
エンジニアのモチベーションの上げ方の部分に
大きく共感しました。
入社3年目くらいの若手エンジニアにお勧めの一冊です。
技術は覚えたけど、まだ先輩のようには仕事ができない。
そんな伸び悩みを解消する手がかりはこんなところにあります。
暗黙知である「考え方」やコミュニケーション技術が
可視化されていて、ステップアップの手助けとなるでしょう。
続きを読む
エンジニアのための図解思考 再入門講座
です。
本書はエンジニア向けの図解技術の本として
興味を持って購入しました。
図解技術の本は一般には数多くあります。
その中で、エンジニア向けと称したこの本の特色は、
扱う題材がITエンジニア向けであるという点です。
特に上流の設計についての題材が多いですが、
なじみ深い題材で学べるのは良いです。
これは図解の技術というより、「考え方」の本です。
やや、著者の主観が強すぎたり、
抽象的で分かりにくいところもありますが、
「考え方」が文章化されているの本ですので
非常に参考になります。
個人的には、バグ取りにより理解が深まる、
エンジニアのモチベーションの上げ方の部分に
大きく共感しました。
入社3年目くらいの若手エンジニアにお勧めの一冊です。
技術は覚えたけど、まだ先輩のようには仕事ができない。
そんな伸び悩みを解消する手がかりはこんなところにあります。
暗黙知である「考え方」やコミュニケーション技術が
可視化されていて、ステップアップの手助けとなるでしょう。
続きを読む
2012年12月05日
エンジニアのための文章術再入門講座
本日は芦屋 広太氏の
エンジニアのための文章術再入門講座
です。
本書はエンジニア向けの文章術の本として
興味を持って購入しました。
エンジニアの文章ってどんなものだろう。
そのように思って読んでみたのですが、
普通の文章術の本と要旨はほとんど変わりません。
よく考えれば当たり前の話で、
コミュニケーション手段である文章が
エンジニアだからといっても大きくは違うはずがありません。
ただ、エンジニアだから陥りやすい
落とし穴というものが存在していて
本書はそんな箇所をうまくつかんでいます。
特にエンジニアは詳細設計資料を多く書くので
文章の構造化が苦手だ、という主張には
納得させられました。
ITエンジニアで文章力を磨きたい人にはおすすめです。
文例がエンジニア向けなので、理解しやすいことでしょう。
続きを読む
エンジニアのための文章術再入門講座
です。
本書はエンジニア向けの文章術の本として
興味を持って購入しました。
エンジニアの文章ってどんなものだろう。
そのように思って読んでみたのですが、
普通の文章術の本と要旨はほとんど変わりません。
よく考えれば当たり前の話で、
コミュニケーション手段である文章が
エンジニアだからといっても大きくは違うはずがありません。
ただ、エンジニアだから陥りやすい
落とし穴というものが存在していて
本書はそんな箇所をうまくつかんでいます。
特にエンジニアは詳細設計資料を多く書くので
文章の構造化が苦手だ、という主張には
納得させられました。
ITエンジニアで文章力を磨きたい人にはおすすめです。
文例がエンジニア向けなので、理解しやすいことでしょう。
続きを読む
2012年11月24日
ソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人
本日は荒井玲子氏の
ソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人
です。
本書は出版社の方から頂きました。
技術評論社の小林様、ありがとうございました。
本書はエンジニア向けに書かれた自己啓発本です。
ソフトウェアのエンジニアが伸びるためには、
幸せになるためには、といったことが書かれており、
エンジニアの生活がうまくいくコツがつまっています。
伸びる人ほど「わからない」と言う、
間違ったプライドを持たない、
会社と仕事を切り離して考える、
といった指摘は特にエンジニアに有効なものだと思います。
なお、私は半導体のエンジニアでいわゆるSEではありません。
しかし、この本を読んでみると、
共感や感銘を受ける部分がたくさんありました。
決してソフトウェア開発のエンジニアだけではなく、
エンジニア全般にも通じる本だと感じました。
なお、この本の著者はソフトウェア技術者ですが、
音大卒でパイプオルガンを専攻していたという
異色の経歴の持ち主です。
そのため、ソフトウェアと音楽、といった
著者の経験から感じたエンジニアと音楽の共通性
というものについて書かれた章があります。
意外に演奏家とエンジニアというものは
共通性が多いのだと感じました。
まあ、自分の技と周囲との協調で成り立つ仕事
という本質は共通ですからね。
エンジニアの方で一般の自己啓発書を読もう
としている人にはお勧めの一冊です。
一般向けにはない、エンジニア向けの
仕事や考え方のコツが得られることでしょう。
続きを読む
ソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人
です。
本書は出版社の方から頂きました。
技術評論社の小林様、ありがとうございました。
本書はエンジニア向けに書かれた自己啓発本です。
ソフトウェアのエンジニアが伸びるためには、
幸せになるためには、といったことが書かれており、
エンジニアの生活がうまくいくコツがつまっています。
伸びる人ほど「わからない」と言う、
間違ったプライドを持たない、
会社と仕事を切り離して考える、
といった指摘は特にエンジニアに有効なものだと思います。
なお、私は半導体のエンジニアでいわゆるSEではありません。
しかし、この本を読んでみると、
共感や感銘を受ける部分がたくさんありました。
決してソフトウェア開発のエンジニアだけではなく、
エンジニア全般にも通じる本だと感じました。
なお、この本の著者はソフトウェア技術者ですが、
音大卒でパイプオルガンを専攻していたという
異色の経歴の持ち主です。
そのため、ソフトウェアと音楽、といった
著者の経験から感じたエンジニアと音楽の共通性
というものについて書かれた章があります。
意外に演奏家とエンジニアというものは
共通性が多いのだと感じました。
まあ、自分の技と周囲との協調で成り立つ仕事
という本質は共通ですからね。
エンジニアの方で一般の自己啓発書を読もう
としている人にはお勧めの一冊です。
一般向けにはない、エンジニア向けの
仕事や考え方のコツが得られることでしょう。
続きを読む
2012年09月10日
SEが28歳までに身につける28の力
本日は中尾真二氏、今井孝氏、石川説明堂氏、
伊藤直也氏、山内美香氏、南方司氏の
SEが28歳までに身につける28の力
です。
本書はエンジニア向けの自己啓発書を
読みたいと思って購入しました。
「20代の〜」的な自己啓発書は多いですが、
ことエンジニア向けに限定した本は多くありません。
実際の内容としては「書く力」や「読む力」といった、
ベーシックな内容が中心なのですが、
実例がエンジニア向けの内容なので、
エンジニアには理解がしやすいです。
逆に、最新技術の動向の話などは、
この手の本には適さないのでしょうね。
進歩の速さばかりが強調される業界ですが、
本当に幹となる部分は意外に変わらないのです。
また、本書は数人の著者によって書かれています。
なので、多少重複する点などもあるのですが、
本書の場合、様々な視点から考えられるという点で
複数著者が良い方に転んだという感じがしました。
職場の教育能力がどんどん低下している中、
若手エンジニアには一読して欲しい一冊です。
続きを読む
伊藤直也氏、山内美香氏、南方司氏の
SEが28歳までに身につける28の力
です。
本書はエンジニア向けの自己啓発書を
読みたいと思って購入しました。
「20代の〜」的な自己啓発書は多いですが、
ことエンジニア向けに限定した本は多くありません。
実際の内容としては「書く力」や「読む力」といった、
ベーシックな内容が中心なのですが、
実例がエンジニア向けの内容なので、
エンジニアには理解がしやすいです。
逆に、最新技術の動向の話などは、
この手の本には適さないのでしょうね。
進歩の速さばかりが強調される業界ですが、
本当に幹となる部分は意外に変わらないのです。
また、本書は数人の著者によって書かれています。
なので、多少重複する点などもあるのですが、
本書の場合、様々な視点から考えられるという点で
複数著者が良い方に転んだという感じがしました。
職場の教育能力がどんどん低下している中、
若手エンジニアには一読して欲しい一冊です。
続きを読む